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【ヒューマンインタフェースシンポジウム2024に参加】測距センサを用いた指輪型デバイスにおける顔認証システムの提案

はじめに

杉浦裕太研究室B4の宮下です。9/18~9/20に京都大学 吉田キャンパスで開催されたヒューマンインタフェースシンポジウム2024に参加し、「測距センサを用いた指輪型デバイスにおける顔認証システムの提案」というタイトルでポスター発表を行いましたので、報告させていただきます。

研究の概要

スマートリングは、主にスマート決済やスマートロックを目的とした装着型デバイスとして普及しています。スマートリングにおける個人認証を実用化することで、それらの機能のセキュリティを向上させることができるようになります(現状、個人認証機能が搭載されているスマートリングは少ないと言われています)。認証要素としては指紋認証や静脈認証などが挙げられますが、今回は比較的安定して利用できる顔認証に注目し、顔認証機能をスマートリングに搭載することを目標としました。

認証システムの流れ

しかし、一般的に顔認証は小型のデバイスに搭載することはコストや消費電力の制約から難しいと考えられています。そこで、カメラよりも安く省電力な測距センサ(対象物との距離を測定できるセンサ)を用いることで、この問題を解決しようと試みています。具体的には、センサを搭載したスマートリングでユーザの顔を左右往復方向にスキャンすることで顔の構造を取得し、それを認証要素としました。

当日のフィードバック

ご質問の中で多かったのは、なぜスマートリングに顔認証を搭載する必要があるのかという質問でした。上述の通り、決済や施錠に利用する場合はそのスマートリングの所有者を確認することで、より強力なセキュリティを実現することができるようになります。また、単に指紋認証を搭載すれば手軽ではないかというご指摘jもいただきましたが、スマートフォンに指紋認証と顔認証の双方が搭載されている例があるように、スマートリングにおける顔認証の搭載は技術的に有意義になると考えています。
他にも貴重なご意見を多数いただくことができ、「やっていることが面白い!」「大変だと思うけれど頑張ってください」と励ましの声もいただきました。これらのフィードバックをもとにさらに研究を進め、また次の機会にまたご報告ができることを願っています。

発表の様子

感想

私自身、発表者として学会に参加させていただいたのが初めてで、不安に思ったり緊張したりすることもありましたが、皆様が親身になって説明を聞いてくださり、皆様のあたたかさに助けられました。まだまだ研究者としては拙い私ですが、この貴重な機会を基にさらに自身の研究を発展させていきたいと思います。この場を借りて、ここまでサポートしていただいた共著者の皆様に感謝申し上げるとともに、もう少しお付き合いのほどお願いしたいと思います。

発表ポスター

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