エルの肺葉捻転記録④
肺葉捻転は予後管理が難しい病気だと、手術前から聞かされていました。
特に気胸や乳び胸になってしまうと再手術が必要になる場合があり、エルはもう麻酔には耐えられないと言われていたのでかなり心配でした。捻転部分の癒着が酷かったということは、摘出時にそれだけ別臓器などに傷がつく可能性が高かったということ。術後はドレーンが胸に入っている状況なので、そこから胸水などが溜まっていないかを注意深く診ていると説明を受けました。
6月17日、術後1日目。面会に行くともう意識がはっきりしている様子でした。今のところ心配するほどの胸水はないと言われました。
6月18日、術後2日目。なんと、胸水も気胸も大丈夫そうなので早々にドレーンを抜去していました!少し触ることも出来ました。
6月19日、術後3日目。食欲良好、血液ガス検査結果良好、レントゲン良好で急きょ翌日に退院できることに!酸素ゲージから出して、抱っこしてと要求吠えをたくさんしていて病院のみなさんに甘えていると聞いたときは、エルらしくて笑ってしまいました。ここまで来たら術後リスクもかなり低くなっていますと言っていただけて、この日は肺葉捻転発覚以来、一番安心した日でした。
6月20日、無事に退院です。仕事で面会時間に間に合わなかったため、3日ぶりにエルに会う旦那はとっても喜んでいました。エルも3日ぶりのパパに会えて目がキラキラしていました。お腹や首に紫斑という内出血がかなりひどく出ていて、それが原因不明だったことだけが心配でした。もっと広がるようなら輸血が必要になると言われていたので、早めの2日後に最初の術後検診が決まりました。
心配していた紫斑も消え、ホットパックの効果で傷口周辺のむくみも改善しました。帰宅後数日は痛みから左前足が全くつけずに、歩くことも出来ませんでしたが、それも退院から5日ほどで改善してきました。傷口がふさがる前に全体的にしこりのようになっていて、大丈夫か心配していましたがそれも徐々に落ち着き、二回目の術後検診ではもうしっかりと塞がったと言われました。
そして、手術から14日が経った6月30日、エルを苦しめていた肺葉捻転の治療が終了しました。この1か月、色々なことが起こりすぎて気持ちがついていかないことばかりでしたが、肺葉捻転を克服することが出来て本当に良かったです。血液検査の結果も概ね良好になりました。
エルが肺葉捻転と診断されたときに、いったいどんな病気なのか、どんな治療をするのか、予後はどうなのか、とにかく情報が欲しかったのでエルのことをこういう形でまとめました。twitterで肺葉捻転を経験したワンちゃんとそのご家族の方にたくさんの経験談を教えていただけてすごく助かったこともあり、次は私が少しでも病気について発信していけたらと思っています。
また、エルの手術に執刀してくださった先生は麻酔と外科それぞれの認定医の資格をお持ちの方で、その先生でなかったら手術中の心拍低下に対応できず、そのまま亡くなっていた可能性が高いと後々かかりつけの先生に教えてもらいました。そのような先生に執刀してもらえて、本当に幸運だったと感謝しています。手術は麻酔が本当に重要だと痛感したので、麻酔リスクが高く手術が難しいような子は特に、経験豊富で信頼できる麻酔医の先生がいる病院での手術をすることが大切だと思います。エルが手術した病院や先生の情報は個別に聞いてもらえたら紹介できますので、必要な方は教えてくださいね。
では長くなりましたが、ここまで読んでくださってありがとうございました。
エルの退院までを動画にもまとめているので、良かったら見てくださいね。
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