エルのてんかん様発作記録①
エルと同じ病気で苦しむ子たちの役に少しでも立てたらと思い、犬のてんかん様発作について私たちが経験したことを書いていきたいと思います。
出来るだけ詳細な記録にしたいと思っているので、少し長くなりますがお付き合いいただけたらと思います。
まずエルはうちに来た3才の頃から、よくクルクル回る子でした。興奮してクルクル、緊張してクルクル、あまり意味もなさげにクルクルしていることもありました。何か理由があるのかもしれないと気になって、譲渡していただいた保護団体さんに問い合わせてみたところ、まだ新しい環境に慣れていない不安感からの行動だと思うのであまり気にしないように、と教えてもらいました。それなら一安心と思ってそれからあまり気にせず一緒に暮らしてきましたが、どれだけ経ってもクルクルが落ち着くことはありませんでした。今となっては、そのクルクルが脳の病気の一番最初のサインだったと思います。
それから時間は流れて、今年2020年の2月14日のことです。私がいつも通り仕事から帰宅すると、玄関まで出迎えに歩いてきたエルが突然大きな悲鳴をあげました。そんな声を聞いたことがなかったので、かなり動揺しながら駆け寄ると右手を浮かせて全身をこわばらせながらお座りをする姿勢になっていました。首を右に傾かせながら目を見開いていますが、私が名前を呼んでも反応することがありません。普通ではない様子のエルにどうしたら良いか分からず、すぐに旦那に電話をして状況を説明するとすぐに帰ってきてくれることになりました。エルは腰のヘルニアという持病もあるため、もしかしたら急に動いたときに腰を痛めて悲鳴を上げて動けなくなっているのかもしてないとも考えました。腰を痛めた場合は不用意に持ち上げたり触れたりしてはいけないと獣医さんに聞いていたこともあって、少しの間エルのそばで声をかけながら様子を見ました。すると3~4分固まった後、急に立ち上がってクルクルと回り始めました。右手は依然として床に着きにくい様子でしたが、普通に動き出したのを見てこれは腰痛ではないとすぐに分かりました。腰を痛めたときも似たような様子を見せますが、決して自分から動くことはなかったからです。すぐに動物病院に電話で状況を話すと、今様子が落ち着いているなら緊急性は無いので明日に受診するようにと言われました。
それから1時間ほどで旦那が急いで帰宅する頃にはいつも通りの様子に戻っていました。しばらくは目を合わせないよそよそしい態度になっていたので、何かいつもと違うということは分かりましたが、旦那はエルの苦しむ様子を実際に見ていないのであまりピンと来ていないようでした。
これがエルに初めて起こったてんかん様発作の状況です。今でも思い出すと怖くて涙が出てしまいそうになるくらい、衝撃的でした。あの時は苦しむエルを一人で見ていてどうすることも出来ず、名前を呼びながら号泣してしまいました。そもそもてんかん様発作というもの自体を知らなかったので、エルに何が起こったのか全く見当もつきませんでした。今思うと病気について少しでも知識があればもう少し冷静に対処することが出来たんじゃないかと思います。エル自身何が自分に何が起きているか分からず不安ななか私までかなり動揺してしまってエルを余計に不安にさせてしまったので、まずは「犬のてんかん様発作」という病気について少しでも広く知ってほしいと思っています。
続きます。
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