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【金保有者必見】金投資の2025年以降の動きや金価格が上昇している理由

2024年は金の空前な価格上昇が起こりました。
ここでは金投資のこれまでや価格が高騰している理由に中国が絡んでいるといった点などを解説しています。

金の延べ棒を保有している投資家はご参考ください。


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■ 金投資の動き

2024年の1オンス(約28.35g)当たりの金の価格は437,550円(2800ドル)です。

とりわけ2024年は27%もの価格上昇となり「2024年は金をさしおいてうってつけの投資先はなかった」などと言う投資家もいたほどです。

これまでの金価格の推移を振り返ってみると、特に2000年以降ずっと上昇トレンドにあります。

  • 1978~1980年:オイルショック

  • 2002~2010年:新興国による経済成長、リーマンショック後の利下げによる影響

  • 2015~2020年:アメリカ経済の回復、アベノミクス、コロナウイルス

  • 2022~2024年:ウクライナ侵攻による中国人による買占め


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2025年以降も引き続き金の価格は上昇すると見込まれているのですが、この理由や背景は次のとおりです。

■ 金の価格が高騰し続ける理由や背景に中国あり


金の価格が高騰し続ける理由について、これまで以下のような理由や背景が挙げられていました。

  1. 経済不安などによる退避先

  2. オルタナティブ(代替資産)

  3. 中央銀行による買い占め

  4. 経済成長の行き詰まり

  5. 新興国の需要


2024年特に空前の金価格上昇があったのも、上のような理由に外なりません。”1~5の理由や背景が同時に存在している「中国」”が特に金の価格を上昇させています。

①「バブルが崩壊した中国経済」がもたらした資産の退避先

金の価格が高騰している理由や背景に、中国経済の不安定さが挙げられます。

かつて好景気が続いていた中国経済は3-6割が不動産業で占められていたと言われており、現在はバブル崩壊が起こっています。

中国経済の先行きに不安を抱える中国人は、円安でお得感が感じられる東京都港区や中央区などのマンションや日本株を購入したりしています。※日本株高騰の一因も中国人の爆買いにあり
そのほか資産の退避先が金になっているというわけです。

2023年中国の中央銀行は2300トンもの金を買占めたと言います。中国経済の不安から中国人は安全な形で自分の資産を隠したい思いが強まっているのです。


▼APEC地域の金連動ファンドの累積高

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中国は同じBRICSのロシアがウクライナ侵攻で受けた経済制裁に学びました。

ウクライナ侵攻によりロシアは国際決済網から追い出されるなどして金融制裁を受けており、この影響でロシアルーブルは暴落します。

この状況で多くの中国人は同じような金融制裁を懸念した末、金という資産に目を向けました。結果「金の価格が爆上がり」しています。

不安定な情勢で特に金の価格は上がりやすいのです。

資産を保有するにもさまざまな手法がありますが黄金については、通貨のように凍結される心配はありません。

中国では海外資産1000万ドル(約15億円)超の富裕層の税率を最大20%に引き上げる税制がスタートしました。※日本の金融所得10億円超の人には22%の税率
金の場合は海外資産ではありませんので、ますます中国において金を購入する人が増えてもおかしくないのです。



②トランプ政権の対中関税強化の影響

2024年秋のアメリカ大統領選挙でトランプ氏が当選しました。トランプ氏は公約として中国に60%の関税を実行すると言っており、これが実現すれば中国経済はさらに悪化の一途を辿るでしょう。

習近平氏は努力で切り抜けると言っていますが、この関税率からくる影響は努力で克服できるようなものではありません。

この意味で中国人による金の買い占めはさらに激化すると思われ、金の価格はさらに上昇すると考えられるのです。


③ほか金の貴金属としての性質

金を貴金属という視点で見ると、以下のような性質があり、これが金の稀少価値を上げる要因にもなっています。

  • 地球上での絶対量が決まっている(25万トン)

  • 不変であり腐食しない

  • 加工しやすい


近年の説によると、恒星の爆発・核融合が起こるプロセスで実に多くの元素が結びついて徐々に重くなり、金が出来上がったとか。

そして金を含む隕石が地球に降ってきて「地球に金が存在するようになった」とされています。

地球に降ってきた絶対量が25万トンだと推定されており、人工で作れる貴金属でもありません。
これまで採掘されたのはその4/5にあたる21万トンで、10万トンくらいが金塊や金貨として、そして残りの半分が宝飾品として保有されています。

脱線ですがツタンカーメンのミイラの仮面に使われているのは23Kの金11キログラム! 歴史的な価値なども含めると300兆円超だといわれています。

経年劣化しないという性質は魅力的です。海水に沈んでも塩に負けて錆びたりしません。このような不変的な性質が古来から認められた資産価値なのでしょう。


■ 金投資の注意点

それでは金投資の注意点を最後にお伝えしておこうと思います。

①資産の大部分を金投資に回すべからず

金投資の注意点として資産の大部分を回さない」といった点をはじめに挙げておこうと思います。

上述してきました金価格上昇傾向のお話を聞くと金に資産の多くを投資すればいいのではないかと思う人もいるはずです。

理想的なポートフォリオ(資産形成においてどのような資産に分散するかといった考え方)では「金は1割程度が望ましい」などと言われることが多いです。おそらくこれに意を反するお金のプロはほとんどいないでしょう。

金の価格上昇の背景に経済不安・代替資産・経済成長の行き詰まりなどといった点を上述していますが、好景気になって金の価格が下落すれば「金投資に全ハリ」は死活問題になります。

また、金は現物資産ゆえ万一盗難に遭遇すれば大問題です。金は価格が上昇しており世界中の至る場所で換金できますので狙われやすい資産でもあるのです。


②短期的な視点で保有しない

金は世界でその価値を認識されている資産であり、流動性が高い資産でもあります。売ろうと思えばいつでも売れるでしょう。

しかし「今後も金の価格が上昇する」と見込まれていますので、短期的な視点で売却益を得ようとするとかえって最終的には減収するはずです。

さらに金という現物資産を保有するにはそれなりの管理費用が発生するので、短期で売却益を狙おうとするとそれだけ容易に減収となることが予測つきます。


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