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【新しい金融】DeFi・DEXの仕組みと可能性とは?

こんにちは、細金です(https://twitter.com/Hosogane_LGG)。

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今日は

・DEX
・スマートコントラクト
・イールドファーミング
・ステーキング
・PoW、PoS 

など謎単語が頻出する「DeFi」の解剖に取り組みます。

抽象度が高いテーマなので、より具体的に感じてもらうために、
「Play to Earn」でお馴染みの、Axie Infinityを例に考えてみたいと思います。

1.DeFiとは?

「DeFi」を直訳すると「分散型金融(Decentralized Finance)」となります。

要は「銀行や仮想通貨取引所を通さずに、ネット上のお財布をつなげてお金を直接送金できます」ということです。

ブロックチェーンがその安全性を支えます、という話は、前回説明した通りです。

これまでの金融とDeFiの違い

これまでの取引では信用性・安全性を担保するため、銀行や仮想通貨取引所などの金融業者が介入し、その分仲介手数料を払っていました。

ニューヨーク・ウォール街

ところがブロックチェーンのデータ改ざん耐性が、この信頼性・安全性を担保できるため、

「銀行や取引所への仲介手数料要らないよね?」

となって生まれたのがDeFiです。

そこで既存の金融業者の代わりに出てきたのが、DEX=分散型取引所(Decentralized Exchange)

UFJやコインチェックなどの金融機関を介さないで、個人間で直接取引できますよ、という仕組みです。

DEXのイメージ

2.Axie Infinityの事例

DEX登場前のAxie

最近独自のDEX「katana」を発表したAxie Infinityを例に考えてみましょう。

これまでは、稼いだSLPでアクシーを買おうとすると

1. SLPをRoninウォレットに出金(Claim)
2. RoninウォレットからBinanceに送金
3. Binance内でETHに変換
4. もう一度Roninウォレットに戻す
5. WETH(*1)でアクシーを買う

(*1ETH自体の規格をアップグレード(ラップ)し、ERC-20の規格上で使えるようにしたトークン)

という手間と手数料(ガス代)がかかってしまうBinanceがネックでした。

Axie版DEX「katana」の登場

しかし、DEX「katana」が実装されたことで、

1.SLPをRoninウォレットに送金(Claim)
2.そこでSLPをWETHに変換できる
3.すぐアクシーを買える

ようになり、間にいたBinanceが消えた(*2)ことで、手数料と工数が減り利便性も一気に高まったので、

「ィヨっ!待ってました👏」

となったわけです。

(*2 BinanceにRONネットワークができる前は、もっと手数料(ガス代)がかかっていました。)

katanaでできること

またkatanaでは、常にUSドルと同じ価格で推移する $USDC (1USドル=1USDC)とも変換できます。(ステーブルコインと言います。)

USDCはVisaとも連携しており、稼いだSLPをUSDCに変換すると、そのままクレジット決済に使えることを意味します。

仮想通貨→法定通貨の距離が一気に縮まった感じがしますよね。

もし「katana」が日本円のステーブルコイン $JPYC に対応すると、Vプリカで日本円にでき、PayPayや楽天Payにも移せるので、SLP→日本円決済が実現します。

今はPlay to Earnに、"ウォレットや取引所間の移動"という高いハードルがありますが、これをDeFiが徐々に取り除いてくれている状態です。

3.流動性を上げるイールドファーミングとは

ところでDEXにおいては、流動性(≒取引のしやすさ)を高さが重要になります。

取引所のイメージ

取引所の中に仮想通貨が十分にないと、「変えてくれ」と言われても変えられないからです。

そこで「katana」では、流動性を高めるために仮想通貨を貸してくれた人に、スワップ手数料で還元する仕組みを作りました。

詳細は省きますが、ユーザーがSLPとWETH、またはAXSとWETHを使い、LPトークンという種を作ります。

その種を植えておくと、スワップ手数料がRONという仮想通貨で還元されます。

1. SLP・WETH・AXSを種にし
2. katanaネットワークに植えると
3. RONという実で収穫できる

というわけです。

このように特定の仮想通貨を預けて流動性に貢献し、対価として金利や手数料を得る運用モデルを、「イールドファーミング」(=利回り農業の意)と言います。

ステーキングは、その通貨をネットワーク上に預けること(=種を植える行為)を言います。

DeFiは、イールドファーミングとステーキングによって一気に拡大しました。

PoW→PoSへ

これまでの仮想通貨はPoW(Proof of Work)、つまりたくさんマイニング(仕事)した人に報酬を払うよという仕組みで、それがガス代の高騰を招いていました。

これがPoS(Proof of Stake)になり、ステーキングの総量に応じて報酬を払う仕組みに変わると、ガス代が安くなり流動性が増します。

今年の10月にAXSのステーキング開始のニュースが発表されると、それまで8,000円代で推移していたAXSが、15,000円代まで跳ね上がりました。

YGGはアクシーと初期から組んでいるギルドですが、AXSをかなり安く買っているはずなので、資産がとんでもない跳ね上がり方をしましたね。

ちなみに、YGGは「18万9,953AXSをステーキングし、1日で1310AXSを受け取った」とツイートしています。

当時のレートで28.2億円を種にして、1日で1946万円(利回り約0.7%)の果実を得た、というわけです。

LGGでも「次の波がどこで起こるのか?」に注目しています。

4.DeFiを支える技術「スマートコントラクト」

話が長くなりましたが、これらのDeFiを支えているのが、スマートコントラクト(自動取引)です。

あらかじめ設定したプログラムに基づき、契約が自動実行される仕組みのことです。

「katana」を作ったのはSky Mavisですが、「Katana」自体は管理者の手を離れ自動で動いています。

これまでは、銀行がユーザーから一度資産を預かり、それを別の人に貸したり、運用したりしていました。

しかしSky Mavisは、「katana」という箱を用意しただけで、ユーザーから資産を預かっているわけではありません。

取引所の運用は、プログラムと参加者のステーキングで動いています。

5.DEXvs既存取引所

ここまで読むと、中央集権的な取引所(DEXに対してCEXという)が悪のように感じた人もいるかもしれませんが、DEXにも弱点はあり、どちらも一長一短です。

CEXのCoinbaseがDeFi分野へかなり投資・支援しているを見ると、おそらくCEXとDEXはお互いを補い合うような形で進化していくと思います。

6.まとめ

DeFiは現時点では投機的な側面が強いです。

ただ、「金融」で個人間取引を実現させたことには大きな意義があり、これから多くの分野で実装・展開されていくはずです。

メタバース内でも活用されてくると、面白いことがたくさん起こってくるはずです。

今からとてもワクワクしますね! 

ブロックチェーン市場


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