ワンステップ【がんサバイバー】【副作用対策】つらいときの減量・・・薬は効かなくならないのか?
こんにちは。肺がん患者の会ワンステップです。
ワンステップでは2020年春より、Youtubeで肺がんに関する情報やワンステップのセミナーでの講演など、肺がんとともに暮らすみなさんの生きる勇気につながる(と、うれしい・・・)動画を配信しています。
noteでは、肺がんの患者さんやそのご家族以外のみなさんへも、この情報をご覧いただく機会になれば、と思いYoutubeにアップロードした動画の中から毎回1つずつ動画をご紹介しています。
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今日の動画は【副作用対策】つらいときの減量・・・薬は効かなくならないのか?
今回は【副作用対策】 つらいときの減量… 薬は効かなくならないのか? というテーマでお送りしたいと思います .
答えてくださるのは 近畿大学病院 腫瘍内科 の高濱 隆幸先生
がんの薬の副作用・・・ってやはり不安がありますよね .当たり前です
だって、やったことないんだもの。 で、ちょっと辛いな~というと、 「減量しましょう!」なんて言われることある。 いやいやそれだと薬効かなくなるのは困るんですけど。。。 ということになる
それが嫌で、先生にきちんと副作用のこと 相談できてないこと 皆さんもあるのでは?
ご家族からよく聞くんですけど、 本人は家では「つらい~つらいよ~」なんていうんだけど 診察室で先生の前では 「大丈夫です。調子いいですよ!」 と逆のこと言う
お前なんなんだよ! という言葉もよく聞きます。
今回は薬の減量の本当の意味を わかりやすく高濱先生が教えてくれます
皆さんの診察室の会話に、すぐさま役立つ、そんな内容と思います
そして、最後には、副作用対策の一番重要な考え方も お話してくださいます
自分の周りに応援してくれる味方がたくさんいるってことに 気づくことができます
【長谷川】 副作用が強くて薬を減量する場合。減量しましょう、なんていうふうに先生から言われるときがあるんですけれども、そのとき効果というものは、薄まったり弱まったりしないものなんでしょうか?
【高濱先生】 はい、ありがとうございます。 それも我々本当に現場でよく直面する悩みなんですね。
薬を減量するときの我々の考え方を少しご紹介したいと思いますので、スライドをまた出させていただきます
実はですね、我々が治療を考えるときに、よく用いる言葉の1つに、ドーズ インテンシティを保つという言葉があります。ちょっと難しいので日本語に直しますと、用量、つまり薬を用いる量の強さを保つと日本語に直すと言い換えられるんですね。
どういうことかと言いますと、予定された治療が、どれくらいちゃんと完遂できたか、ということは僕ら非常に気にしています。
理想的には、決められた薬をきっちり最大量、1日も休まずに飲んだり点滴を受けるということが理想的なんですね。しかしそれができない場合もあると思います。
そのときに我々が何を考えているかということなんですけども、薬を減量すると本当に効果が弱まるのでしょうか。
私は必ずしもそうは思っていません。大切なことはですね、日常生活を送りながらちゃんと効果が得られることだと思っていますので、極端な例ですけど、例えば全く薬を減量しないで、たしかにこの患者さんの肺がんの腫瘍はちっちゃくなったけれども、ご本人さんがぐったり。こんなことじゃ意味がないと思うんですね。
ですので、薬を減らすだけでなくて、休むということも含まれますけども、適切に減量や休薬をすることは、むしろ治療の効果を高める場合もあります。
患者さんの元気さを保って、その元気がまた戻ったときに、しっかり治療が入るということが、むしろ治療効果を高める場合もあるんですね。
さらにお薬ごとに、こうなったら薬を減らしましょう、薬を休みましょうという目安はだいたい決まっています。したがってぜひ専門家とですね、実際にご自身が感じられている副作用をおっしゃっていただいて、相談することが重要なんじゃないかなと思っています。
私が常々考えているのは、治療と副作用はバランスが大切だと思っています。治療効果にこだわるあまり、副作用がひどい。逆に副作用ばかり気にして、治療の効果が得られない、少量しか薬を使わない。どちらも良くないことなんです。ですので偏りすぎないことが大切だと思いますので、ぜひ正直に症状をお互い伝えてですね、適切な治療が受けられるようにしていただいた方がいいんじゃないかと思っています。
【長谷川】バランス難しいなと思います。 私も実は、副作用がつらいんです~、と先生に申し上げたことがあるんですよね。そのときに、じゃあちょっと減量しようか、というふうに言われたときがあって、何か心が追い付かない感じがしました。やはり減量したら薬の、今薬が効いているのにそれが効果が弱くなるんじゃないのかな、でもこのままいっても生活がつらいだけじゃないか。でもここで今決断しなきゃいけないのか、って言うことで、ぐらぐらしたのは何か覚えています。
そのときは、先生がおっしゃった通りなんですよね。日常生活を送りながらっていうところを大切にするんだっていうところだよ、長谷川さん。みたいにふうに言われて減量していったという記憶があります。 確かにそのあとはつらくなくなりました。普通に送れるになっていったなというのを覚えています。
【高濱先生】 あとは、これは医療者に向けてもお伝えしたいんですけども、減量を判断する前に本当に副作用対策が目いっぱいできているかということは、しっかり見直しをすることが大事ではないかなと思っています。
たとえば有名なものでは、薬を飲むと皮膚のぶつぶつですね、皮疹ができてしまう。それがつらいから減量したいんですという訴えがあったときに、実は適切な皮膚のケアをすれば減量せずに薬が飲めるパターンとか、いろんなものがありますので、そこは本当に医療者と患者さんの共同作業だというふうに思っています。
【長谷川】 はい。そうかそうか。じゃあ減量しようというふうに言われても、先生これちょっと塗り薬で何とかならないの?って 聞いてみたらいいですね
【高濱先生】 おっしゃる通りです。
【長谷川】 そこは本当に相談で決まるみたいな。そういうことですよね。はい。
患者もちょっとがんばるということで理解しました。ありがとうございます。
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