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ひこうき雲

2016年に以前から僕が書いているblogにupした記事です。


ユーミンの荒井由実時代の名曲です。最近、ジブリ・アニメ「風立ちぬ」の主題歌になりましたね。中学生のころ「ルージュに伝言」がヒットして、アルバム「コバルト・アワー」はカセットに録音して聞いていた記憶がありますが、ファーストアルバムの「ひこうき雲」は知りませんでした。1973年19歳の時のアルバムで、この曲を作ったのはなんと高校生の時だそうです。詞の世界が、映画とぴったりですね。


2010年にNHK-BSで、「ひこうき雲」のマスターテープを当時の製作者が集まって聴く、という番組が放送され、さっそくCDを買って聴いてみました。今聴いても楽曲、編曲、録音など、どれも古さは全く感じられず、名盤だと思います。あまり売れなかったそうですが、先を行きすぎていたのでしょうね。

ベースの音が少しづつ下がっていく美しい曲です。よく言われていることですが、サビのコード進行がすごいです。キーはE♭ですが、ギターでは押さえにくいので、1フレットにカポして、キーをDにすると、

そら/にーあこがれて/ー そら/をーかけてゆく/ー
/D・F♯m7/Bm7 /F♯m7・Am7/Gmaj7

ですが、Am7のところで、懐かしいような、新鮮なような、広々とした風景が広がっている、みたいな不思議な感覚になります。普通ならAm7ではなく、D7あたりになるかなと思いますが。

ご主人の松任谷正隆氏はこのコード進行を聞いて、ユーミンを嫁さんにしたいと思ったのだそうです。Am7で結婚って、すごいというか、さすがというか、恐れ入りましたって感じですね。

エンディングの

GonA /DonG・Am7onG/DonG・Am7/DonG・Am7

も、不思議な違う世界にワープしていくみたいな感じです。

プロコル・ハルムやキャロル・キング、ジェームス・テイラーなんかを参考にしたのかなという気はしますが、高校生でこんなすごい曲を作ったというのは、天賦の才能としか言えないですね。

バックは細野晴臣氏率いるキャラメル・ママ。細野氏の弾くベースが絶品です。音を切るタイミングが絶妙で、職人といった感じがしますね。
こちらは一昨年、モンキーマジック/ゴダイゴの記事で紹介した、「Gille」のバージョンです。カーペンターズとかオリビア・ニュートンジョンみたいな、ポップスの王道といったアレンジで素敵です。ネイティブみたいな綺麗な英語ですね。

ではまた

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