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IJタイプ

IJの認知

IJの性質
領域:世界と傾向
選好情報:原則と傾向

$$
\begin{array}{|c|c|c|c|}  ① & ② & ③ & ④ \\ \hline  原則 & 行動 & 詳細 & 観察 \end{array}
$$


IJの性質の詳細

まずは原典からIJについての記述を引用します。

IJは、精神内面への方向性 (I) と、計画的な行動 (J) への重視を組み合わせ、物事の「原因と結果(因果関係)」を大規模にシミュレートできる能力を持つ。

IJタイプ

Jタイプはコースを描くために、事前に「原因と結果」を検討する。
Iタイプは「原因と結果」を思考するための精神(無限のスペース)を持っている。
よって、IJは思考によってコース(地図)を描く。
対してEJは外部を観察することによってコース(地図)を描く。

この性質によりIJは、すべてのものの背後にある根源的な「原因 (why) 」を探求できる。
この「原因 (why) 」とは「原則」であり、すべてが機能する方法についての普遍的かつ本質的なルールである。(すべてに共通するルールである)

IJタイプ

原則への理解は、IJにとっての「全ての意思決定における指針」となる。
原則は自然法則のようなものであり、IJはズームアウト的方法で原則を理解する。

他タイプは人生の点・線・曲線を注視し、その中にパターンを探すが、IJは点や線の詳細に注意を払わず、点や線を形作る根源的な方程式を注視する。

IJタイプ

IJは普遍的な法則・根本的な要因(cause)・全ての事柄の背景にある原因(why)と方法(how)を深く思案し、自身が理解した原則に従って生きることを目的とする。

IJタイプ

これだけだと抽象的で分かりづらいかもしれません。

IJの第1認知は「原則と傾向」です。これは世界規模の原則や全体的な傾向を理解する心の働きです。

IJは、多くの物事の「原因と結果」をシミュレートし、普遍的な原則(世界や人生のどのような場合にも用いることができる一般的なルール)を理解します。

IJの第2認知は「行動と結果」です。これは具体的な意思決定に関する心の働きです。

よって、理解した原則に従って日々の意思決定を行うことを第二に重視します。

以上から、IJは「一般的には○○である」のような考え方をすることが多いのだと思います。「例えば人々は一般的に○○である」「このような状況では、社会的には○○すべきである」とか。


IJタイプの比較

IJはすべて原則を重視しますが、どのような原則を重視するかは、各タイプの目標(2,3文字目のペア)によります。

INFJ

N (改善) × F (意義)
INFJは、人生が機能する方法に関する普遍的な原則を理解することを重視する。彼女らは無限の領域を探求し、そこから導いた法則を自身の日常生活に用いる。
INFJにとって最も重要なことは、永遠の法則に従って学び生きること、そしてその法則を皆に示すこと。

INFJ

ISFJ

S (保護) × F (意義)
ISFJは、世界における意義と善を保護するために、人生をより良く機能させる普遍的な原則に従うことを重視する。
彼女らにとって最も重要なことは、世界において皆が幸せを享受できるように、普遍的な原則を支持すること。

ISFJ

INTJ

N (改善) × T (効用)
INTJは、世界に有益な影響を与えるために、何がより良く機能し何が機能しないかを学び、その法則に従って生きることを重視する。
彼女らにとって最も重要なことは、世界の持つ潜在性(可能性)に関する原則を理解すること。

INTJ

ISTJ

S (保護) × T (効用)
ISTJは、人生をより良く機能させる原則に従って生き、既に存る世界の善(good)と有用性(useful)を尊重し保護することを重視する。
彼女らにとって最も重要なことは、世界そのものから効用(有用性)を引き出すために、時代を超えた原則を守ること。

ISTJ


各IJタイプを比較すると…

ISxJは、直接的・経験的(S) に理解した原則に従うことを重視します。例えば自身が直接得た経験から理解を導いたり、過去に起こった出来事から理解を導いたり。

対してINxJは、概念的(N) に原則を思考し、思考によって導いた原則に従うことを重視します。それは直接的ではない方法… 複数の物事を概念的に結び付けたり、ある物事を複数の観点から思案したり。


IxFJは、意義(F)に関する原則を重視します。意義とは幅広い概念ですが簡単に言うと幸せ・喜び・学びなどです。効用・有用性(T) 以外の価値といっても良いかもしれません。

IxTJは、効用(T)に関する原則を重視します。効用とは、有用性・利点・利益など… または、用いることによって何らかの効果を生じさせるという価値です。


次に、IJ各タイプの性質に迫っていきます。
原典の各タイプ自体の記事には、あまり具体的な性質は書かれていません。その代わり、各タイプの不健全さの記事にある程度具体的な記述があるので、主にそこから引用します。

因みに、各タイプが不健全時に発現させる性質は、健全な時に発現させる性質の歪んだバージョンとなっています。



INFJ

ここね(キュアスパイシー)

INFJ判定されている多くのキャラが本当にINFJか分かりませんが、ここねはINFJ的だと思います。コメコメのピーマン嫌いを克服させようとする経緯とか特に 。
自主独立的 (I)
より多くの幸せをもたらす方法を原則(一般性)に基づいて理解 (IJ)
「現実・経験によるもの」以外に基づいて思考 (N) 


INFJは宇宙的で永遠的なレベルの普遍的な原則に惹かれる。このような性質がINFJを他者とは違った存在にしており、それゆえ彼女らの最大の強みなのである。

不健全さ:INFJ

INFJが不健全になると、原則を日常生活に適用することができなくなり、普通の人々の原則の恩恵と力を否定することである。

真に意地悪な人でさえ、もしかすると人の驚くべき複雑さを示して、畏敬の念を起こさせる普遍的な原則の例証となります。

不健全さ:INFJ

「原則」といっても様々な原則があります。INFJは、NFという超時間的な性質を有しており、永遠的なレベルの原則にフォーカスします。言い換えれば、過去・現在・未来すべてに適用できる原則を導こうとします。

2つ目の引用の「普通の人々の原則と恩恵の力」とは、普通の人々の持つ様々な性質から導くことができる人類の普遍性(一般性)のことだと思われます。

世界における原則って、結局は世界を構成している人々に関する原則であって、つまり人類の性質から原則を導くことができる、ということになります。

善人でも悪人でも、人の持つ複雑性の良い事例となるので、どんな人のことも尊重すべきである、ということでしょう。


数多くの複雑な因果関係を普遍的でシンプルな原則に昇華させるのがIJの特質ですが、その中でもINFJが最もそのような特質を有している、ような意味が原典からは読み取れます…

Nは複数の物事の概念的な繋がりを重視しており、Fは1個の物事の全体像という背景情報を重視しており、またNもFも超時間的な性質に関心を持つため、NFの性質は、ズームアウト視点的な性質を持つIJの性質と合致している、と原典にハッキリ書かれていますしね。



ISFJ

まどか(キュアセレーネ)

ISFJが不健全になると、自身に知性が欠けていると思い込み、権威者と意見が対立したときに、自分の考えを黙殺し、権威者に従う。
しかし、たとえ実際の人物がISFJに命令を下さなかったとしても、文化と世界自体が不変の権威者として存在している…

不健全さ:ISFJ

ISFJは世界の善を守りたいと望んでおり、文化の期待のために戦うことに前向きである。

不健全さ:ISFJ

物事が正しくないときに積極的に行動しないと、人生における重要な原則に反対する傾向に奉仕してしまうこととなる。
しかし、原則そのものに忠誠を誓うことができれば、不完全な人間の文化よりもはるかに偉大な権威に奉仕することができる。

不健全さ:ISFJ

健全なISFJは、正しい文化や権威を尊重し、それらに従うことや、それらに奉仕すること、を重視するようです。
文化も権威も「普遍的な原則」密接に関係のあるもの、ということだと思います。正しい文化も権威も、それらに則った意思決定を行うことで、より良い人生を送れるようになるからです。

また、尊重・奉仕などは、S的な性質です。(S = 善の保護)
難しいですが… 例えば文化に奉仕するとは、文化を尊重し、その文化が規定するルールに基づいて生き、意思決定をして、より良く生き、人々に何らかの良い影響をもたらすこと、とかだと思います。


エスメラルダ(ノートルダムの鐘)は、ISFJの知性の素晴らしい例であり、「重要で喜びある傾向」を敢然に守る騎士である。
彼女は自身が理解している喜びある傾向(正義・自由など)を守るために、勇敢に立ち向かい、死にさえも相対することを選んだ。

ISFJ:エスメラルダ

この引用からは、正義や自由を守るために行動を講じるというISFJの特質が伺えます。



INTJ

あまね(キュアフィナーレ)

生じた悪い結果に対して全責任を感じたり、物事の結果を予測して、より良い効果を生じるものを用いて、悪い結果を生じさせるものを阻止したり… 
21話観ると、食に対する深い観点を持っている…


不健全なINTJは、誰かにとって何か問題が起こる度に、それは自分が他者のニーズを理解したり、問題を予期することができなかったからだ、と感じます。
そしてまた、自身がより賢く、より影響力があり、より有能であれば、不必要な痛みや不幸を防ぐことができた、と感じます。

不健全さ:INTJ

NT(未来指向)
T(物事や人を用いること・コントロール)

よってINTJは、未来を予測し、より良い効果のために周囲をコントロールすることに優れます。
その反面、何か問題が生じたり、予想外のことが生じると、それは自身が周囲を上手くコントロールできなかったからである、という恐怖を感じます。


INTJの専門性は「原則」を活用して、世界の持つ潜在性のすべてを発揮させることである。

INTJ

INTJは物事(個人・状況・世界全体など)を正したり、問題を解決することを得意とする。

INTJ

INTJは、将来における更なる利点をもたらすために、原則を理解し、原則を活用 (T) することを重視します。
「原則の活用」というワードは、原典ではINTJにしか使われていないと思われます。

おそらくINTJは、原則の中でも「物事の効用・効果に関する原則」を重視しています。
原則に基づいて将来の影響を予測し、最善の効果 (T) を生じさせるための意思決定を行うことが、INTJの特質です。

世界の持つ潜在性とありますが、すべてのINTJが全世界を意識しているわけではないと思います。各タイプの特質とは、成熟した健全な各タイプの性質であって、各タイプを他タイプと違うものにしている性質だと思います。

多くのINTJは、世界規模の原則に基づきつつ、周囲の世界の改善を指向していると思います。



ISTJ

ルールー(キュアアムール)

直線的・経験的思考 (S)
直接的に役に立つ存在でありたい (ST) 
世界 (周囲との人間関係) における役割・立場を重視 (IJ) 
ルールーはISTJだと考えてます。


不健全なISTJは、自分以外の皆は自分の行うべきことをきちんと理解しているのではないか、人々は独自の場所を持っているのではないか… それに対して自分は世界において孤独で、とても場違いな存在なのではないか、という恐怖を感じる。

不健全さ:ISTJ

STは、経験的 (S) な種類の有用性 (T) に関係します。この辺りは原典に明記されておらず難しいのですが、「直接的に人の役に立つこと」のような意味だと思われます。
なのでISTJは、世界における自身の役割… 社会や文化が規定する役割を重視しているのだと思います。(例えば人間関係の中における自分の役割・義務など)

不健全なISTJは、世界のありのまま現実を否定する。また、世界の複雑な絶妙さを否定する。

不健全さ:ISTJ

 健全なISTJは、世界のありのままの良さを肯定し、世界の複雑さを理解する、ということになります。

物事のありのまま (S) を理解するのはS的性質です。
また、世界の複雑性を理解するのはIJの性質ですが、ISTJは特に、過去から現在にまで紡がれてきた複雑性を把握するのに優れる、と書かれています。実際の現実を重視するSの性質と、物事の部分部分にフォーカスするTの性質の組み合わせの結果でしょうか?

まとめ

IJは、世界(社会)における普遍的な原則に従って意思決定し、行動を講じます。
彼女らは、普遍性・一般性・人類に共通する性質を重視しています。
それは、Pタイプのように人の個別性を重視するのではなく、人の共通性を重視することを意味します。例えば社会の中の一員としての人という側面への重視など。

ただ、意識している「世界」は、IJ4タイプで異なります。
どちらかというと、INxJはより広い世界や、世界全体に目を向けているのに対し、ISxJは自身が経験できる範囲の世界を重視する傾向が強いと思います。

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