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EJタイプ
EJタイプの性質の詳細
まずは原典からEJに関する記述を引用します。
Eタイプは、まず自身の外部に目を向けます。
Jタイプは、まず行動を計画します。
EJタイプは外向きのフォーカスと、事前に行動を計画したいという願望を組み合わせ、意図的で決定的な行動を取るための強力な注意と能力を持つ。
EJは外部を注視し、目標を設定し、その実現のために前進する。
彼女ら行いや考えることのほぼ全てが「目標指向」である。
EJは家族・チーム・グループなど… 関心や計画を自身と共有する人々の観点から物事を思考する。よって、そのような人々のニーズを満たすことにも関心を向ける
「行動あるのみ」はEJのキーワードである。
彼女らは目標に到達するために必要なことは何でも行う。これが、EJにとっての世界と関わる方法、世界を理解する方法である。
EJの第1認知は「行動と結果」です。これは外部の様々な要因を注視し、それらに基づいて行動を講じたり、意思決定をしたりする心の働きです。
彼女らは行動が第一です。それは行動によって何らかの結果をもたらすことへの重視を意味します。行動によって成果をもたらすことは必然的に、周囲の人々… 特に自身と何かを共有する人々への重視を導きます。なぜなら、何かの行動を起こすということは通常、複数の他者が関わってくるからです。
EJの第2認知は「原則と傾向」です。これは、ズームアウト視点によって世界を規定する原則・ルールを理解したり、原則に基づいて世界が進む方向性を理解する心の働きです。EJは、第1認知で計画した目標の達成を確かとするために、第2認知で、計画に影響を及ぼす世界の法則などを理解しようとします。
EJ vs EP
EPは、物事や人への理解を深めたり、情報や取り得る手段の収集のために世界を観察します。
対してEJは、計画を立てたり、行動や意思決定のために外部を観察 (注視) します。
EJ vs IJ
EJは外部の情報を元に地図を描く。対してIJは思考によって地図を描く。
EJ各タイプの比較
EJはすべて外部への注視や行動の計画を重視しますが、行動によって何をもたらしたいかは、各タイプの目標(2,3文字目のペア)によります。
ENFJ
N (概念)
N (改善) × F (意義)
ENFJにとって最も重要なことは、周囲の人々が学び、成長し、永続的な喜びを得るのを助けること。
彼女らは「過去」と「人々が行ったこと、起こった出来事」の包括的な意義に目を向ける、しかし最終的には現在を生き、未来を構築し続ける。
NFは更なる意義の発現に関係します。その1つが更なる成長や、未来へ向けた幸福です。
EJとNFの組み合わせであるENFJは、行動によって身近な人々に成長や将来的な幸せをもたらすことにフォーカスします。
NFはまた、超時間的な性質に関係します。よってENFJは、人々の過去・現在・未来のすべてに関心を向けます。
ENFPも同じような関心を持っているかもしれませんが、ENFJはこの関心と行動計画 (EJ) を組み合わせる、ということでしょうか?
共感はENFJの最大の強みの1つである。彼女らにとっては、友人の喜びも痛みも自身のものと区別がつかない。
ENFJの特徴の1つとして「共感」「自他の喜び・痛みの区別が付かない」というワードが出てきます。他タイプの記述には出てきません。なぜなのか…
実在の人々へのフォーカス (E) と概念的性質へのフォーカス (N) は共感に関連ありそうです。
区別が付かない… 印象的な記述です… EPは人の個別性に着目していて、EJはグループの一員としての人に着目しているから、周囲の人々のことを自身と同一視している… とかありそうですね。(実際、原典にここまで深い意味はないかもしれないけれど、思考することで何らかの理解が深まることはあり得りえるので、有益です!)
ESFJ
S (現実)
S (保護) × F (意義)
ESFJは、周囲の人々に喜びに満ちた経験を提供することを重視する。
ESFJにとって最も重要なことは、人々に幸福、快適さ、平和を与える経験をもたらすために行動を起こすこと。
SFは、現実・直接的な意義に関係します。それは引用のとおり、幸せ・快さ・平和・安心などです。
ENFJとの違いは、ESFJの方が「より直接的に感じられる種類の意義」「より現実的・実際的なニーズへのケア」を提供することを重視している、点です。
ESFJの社交性・スタイル・魅力はすべて、エゴとは無関係であり、皆にとっての楽しい経験を生み出したいという欲求の結果である。
ENTJ
N (概念)
N (改善) × T (効用)
ENTJにとって最も重要なことは、肯定的で有用な変化をもたらすために必要なことは何でも行うこと、及び他者も同じことをするように導くこと。
ENTJは強い情熱・熱意・献身の感覚を持つ。
彼女らは意志を同じくする人々の潜在的な能力を把握することができ、そのグループが物事をより良くするために何ができるかを理解できる。
物事がどうなり得るかに関するビジョンによって、大胆に前進し、他者を行動に駆り立てる。
原典では、タイプ名の4文字のアルファベットからどの様に各タイプの特徴を導いたかが、あまり説明されていません。
ENTPと同じく、ENTJの特徴も理解が難しかったです。
未来指向・予測 (NT)
有用な変化・物事の利点の増大・有益性 (NT)
ビジョン (N)
行動指向・同じグループの人々への献身 (EJ)
… などの組み合わせがENTJの特質だと思います。
INTJの記述にも「熱意・情熱」と出てくるので、これはxNTJ的な性質かもしれません。
ENTJは、未来における「より良い変化」をもたらすことを目標とします。人々やグループの持つ潜在的能力を把握し、目標を達成するためにそれらをどう機能させたら良いか(何か最も効率的か)を理解する能力を持ちます。
Tタイプは「効用・有用性」を重視し、人々も物事も「用いる対象」と捉えます。何かを用いるとは、用いることによる結果・効果への重視も意味します。操作・コントロールなども関連ワードです。
また、ENTJの性質もENTPと同じように、F的要素 (倫理・尊重) に制限されない性質… 大胆さとか、ある種の精神的な強さみたいなものを感じます。(ここまでは原典で説明されてないですけど。)
ESTJ
S (現実)
S (保護) × T (効用)
ESTJにとって最も重要なことは、自身と目標を共有する人々をサポートするために、自分自身を活用すること。
彼女らはまた、人々の価値を理解し、それらを現実的な方法で最大限に活用することを重視する。
ESTJは実行と成功を専門としており、自身が属するグループの人々を保護し、制限を解き放ち、各メンバーが自分の役割を果たし目標を実現できるようにサポートする。
現実的・実践的 (ST)
自他やグループの効果的な機能 (EJ+T)
既に存在するものへの尊重・既に存在するものを用いる (ST)
… などの組み合わせがESTJの特質です。
ENTJと比べるとESTJの特質が分かりやすいと思います。
ENTJは、未来に向けた目標を持ち、それを達成するために人々を活用する傾向を持ちます。または何らかの新しいものを生み出す意図があったり。
対してESTJは、既にある目標を達成するために、必要な手順を理解したり、人々を効果的な方法で支援することに優れます。また、人々に対して現実的・実用的なケアを提供します。
EJ各タイプの性質
次に、各タイプの不健全さの記事から引用します。
各タイプが不健全時に発現させる性質は、健全な時に発現させる性質の歪んだバージョンとなっています。なので、不健全時の性質を読めば、健全な時の性質が間接的に分かります。
ENFJ
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ENFP判定されてるケースもありますけど、ゆいはとても行動指向に思えます。行動第一というか、外部の情報 (状況) に基づいて直接的に行動を実行してる (ことが多い) 。
よって、当ブログではExFJ判定させてもらいます。
SかNかは… あまりS的に思えないです。Sタイプだったら、もっと現実的・実在的なケアを提供すると思いますけど、そうじゃないし、現実に根差していると言えない… みたいな。
ゆいの行動の背後にあるのは、現実世界から収集したものでなく、「教え」に対して独自の解釈を介したようなものですしね。因みに自身が属する集団 (グループ) の人々から世界観を収集するのはEJの特徴である、と原典に書かれています。
キャラクターに一貫したパーソナリティが設定されてるとも限らないし、ゆいをENFJだと思いたいから、その前提で観てしまっているかもしれません…
不健全なENFJの存在理由は、誰も幸せすぎたり、特別になったりしないように行動することで人間関係を引き裂くことである。これはENFJの特質の正反対である。
ENFJの特質は、複数の人々の人間関係をより良いものにすることです。人間関係そのものへの尊重はF的要素です。
実在の人々 (E) の人間関係 (F) を、より良いもの (N) とするために行動 (J) すること。
この性質は、原典では「人々の間に架け橋を築く」と表現されています。
ESFJ
不健全なESFJの存在理由は他者の幸福を貶めることである。これはESFJの特質の正反対である。
ESFJにとっては、誠実さを保つこと、浅薄な偽りを避けること、人々を有意義で幸せな方向に導くことが重要である。
誠実さ、偽りを避ける… ENFJと比べると、ESFJは「人との直接的 (S) な関わりにおける意義 (F) 的要素」が強いと思います。
ENTJ
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ビジョン (N)
意義 (F) よりも優先しているものがある (T)
物事や人々の「用いる対象としての面」を重視している (T)
周囲の人々へのフォーカス (EJ)
ローラがいなかったら、多分16タイプ揃ってなかったと思います。
あと、一般的なキュアがこういうもの (性質) だ、というのがあった上で、それとは外れた性質のキュアがいると、とても魅力的に見えますよね。
不健全なENTJは、自身の意見や意思が、誰にとっても重要なものとならないことを恐れる。
「私の輝かしい実現化能力、築いた刺激的なつながり、集めた情報のすべては、誰をも真に興奮させない… 」
ENTJは、自身の洞察やアイデアを人々に見てもらいたい、という願望を持ちます。多分EJすべてがこのような傾向を持つと思いますが、ENTJは特にだと思います。
NTは未来指向であり、EJ (行動) とNTの組み合わせが、特別に強い意思の力を生み出しているようです。
未来志向とは、常に先を見据えている、ということになります。NFも未来を重視している面はありますが、全時間を意識しているのでNTの方が先を見る傾向が強いと思われます。
不健全なENTJは、闘いのために人々を集結させるのではなく追い払い、味方である人々の有用性を無効化する。
ENTJは健全であれば、自身のビジョンや大義を皆に示して、人々の有用性 (能力) を発現させて、進歩や有益な変化をもたらそうとします。
ESTJ
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グループの人々の能力 (有用性) をよりよく発揮させるために支援するところとか、とてもESTJぽいと思います。
サポートによって、グループがより良く機能できるように努め、目標達成を容易にしたり、仲間に何が足りなくて、何をしたら改善させるか理解して、行動して、よい結果をもたらしています。
特有の率直さをもっていたり… これも意義 (F) 以外のものへの優先の結果です。
自律的な性質もxxTJぽいと思います。
亜久里についても、ESTJじゃなかったらESTJのキュアが (ほぼ) いなくなってしまうので、ESTJであって欲しいという前提がありますけど… 判定は合ってるとは思います。
ESTJの特質は、目前のタスクに注意を払うこと、及び目標を達成するための最善の方法を把握することである。
ESTJは、新たに目標を創出するというよりは、目標を達成するために現にあるものの効用をどのように発揮させたらよいかを把握することに優れます。
STの目標 (既にあるものの有用性) に最も合致した領域はEJ (行動によって結果をもたらすこと) である、との説明が原典にあります。
ESTJは、最もSTの目標に合致したタイプである、という意味です。
目標と領域のマッチングについて、原典ではその根拠は示されていません。推測すれば、S (現実) とE (外部・実在世界) がマッチしていて、T (何かを用いて何かの結果を得る) とJ (行動と結果) がマッチしている、からかなと思います。
まとめ
EJにとっては、行動によって周囲の人々に何かをもたらすことが第一です。
意義や目的を共有する周囲の人々から、様々な情報 (意見・感情・振る舞い・思考・世界観) などを収集し、それらに基づいて自身の思考を形成し、更には行動を講じ、実行し、目標を達成します。
すべては目標を達成し結果を実らせるために、外部を注視しています。
また、周囲の人々へのフォーカスは必然的に、それらの人々へのケアの提供や支援に繋がります。