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やさしい手ほどき On Elegance⑧ テーブルでのエレガンス (レシピ付き)
パリにお住まいの方達をベルサイユにお招きしたのは、5月半ばのことでした。その時のルポルタージュ、食卓編です。
ベルサイユ左岸駅から、街、宮殿公園を通り抜け、拙宅にいらしていただきました。フランス式会話術について話し合った様子については、前回の通り。
調度お昼時ですので、まずはクレマンで喉を潤していただきます。
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丁寧でありたいけれど、中々そうなれず、すぐ割ってしまう。
そんなわたしが行き着いたのはこれ。
クリスタルではありますが、東欧製のもので手頃価格。
割ってしまっても、割られてしまっても、泣かずに済みます。
でも、このフルートは長持ちしています。
秘訣は脚の短さ。フルートの弱点は脚ですからね。
実は、テーブルの写真を撮り忘れたという、大ボケのわたし。もしよろしければ、こちらの動画をご参照下さいませ。10:30秒から食卓の話になります。
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に注がれてもいいと思います。
この日も、①フランスでは食卓にはテーブルクロスありき、②一度使い始めてみると、思ったより面倒ではないのに、食卓の華やぎ効果が高いことがわかる、③安いテーブルでもクロスをかければアップグレードできる、④染みも洗えば意外と落ちる、⑤もし日本で見つかりにくい、高い、ということであれば、布地を買って端を縫うと言う手もある。カーテン用布地だと防しわ・撥水加工されていて便利、⑥自然な素材がお薦め、⑦アイロンも丁寧に掛けると、これが気持ち良くて楽しいんですよ。
……と、そんな話をしました。
手持ちの写真から参考例を探したのですが、たとえば、義理両親の田舎の家での、普段のテーブルはこんな感じです。シンプルでしょう?
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皆さんは、数学でも「エレガント」という言葉が使われることはご存じですか?「エレガントな解答」とは、シンプルに、且つ正確に導かれた解答のことを指すそうです。
わたしが推奨するエレガンスも、「シンプルな美」です。シンプルで機能的なエレガンス。飾り立てることのないエレガンス。
背伸びすることなく、ナチュラルで上質なものを、丁寧に使う。それだけでもエレガントだと思うのです。
たとえば、上の写真も、テーブルクロスが華やぎをもたらしてくれるので、装飾はほとんどありませんが、十分きれいではありませんか?
さて、この日お出ししたメニューは、至極簡単な「フランスの家庭料理」です。ご紹介するほどのものではないのですが、レシピ、行きます!
まずはカリフラワーのサラダです。
材料は8名分
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満腹感あるのでこれをメインにしてもいいくらい。
オーブンを220℃に温めます。
カリフラワーは、小口に切り分けます。
ひよこ豆の水煮缶(250ml)を水切りして、クッキングペーパーを敷いた天板に広げ、たっぷり目のオリーブオイルでまぶします。このオイルは後でも使うから、遠慮なくたっぷり掛けて下さい。
これをオーブンに入れて、カリカリになるまでローストします。このとき、豆が飛びますので、クッキングペーパーを上に掛けてオーブンに入れることをお薦めします。
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ひよこ豆が上右の写真のようになったら、オーブンを止めます。
また熱いうちに、ひよこ豆をボウルにとり、使用済みのペーパーをもう一度天板に戻します。そして、今度はカリフラワーを広げ、上から、ひよこ豆から出た余分な油を掛け(ね、無駄にならないでしょう?)、オーブンへ。余熱で軽く火を入れるのです。
カリフラワーがお好みの堅さになったら(歯ごたえ残るくらいがいいと思います)、ボウルに入れ、種なしオリーブ、ドライ・トマトを刻んだものを加え、あの時は、プチトマトも入れたかな? もうここら辺はお好みで。最後にカリカリひよこ豆もざーっと加え、あとはお好みのドレッシングで和えて出来上がり。
甘味あるドレッシングが合うと思うので、この日は、オリーブオイル、バルサミコを2対1、塩胡椒、お醤油一滴、そんな感じのドレッシングにしました。
このサラダの良いところは、作り置きが利くことです。ドレッシングで和えるところまでやってしまっても、翌日であれば美味しいです。
でも、できれば、ドレッシングを和える前のところでストック、もっと欲を言えば、ひよこ豆のローストとプチトマトはそれぞれ別にストックして、サーブする直前に、和えた方がフレッシュ感あって美味しいです。
そして、お次は、カレー風味のチキンキッシュ。
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でも、このチキンキッシュだと満足感あるようで、
男子達も喜んでくれます(1/4以上食べるのですが)
でも、長すぎて読まれる方もお疲れですよね。
一旦切って、また次号でいきます。
どうぞ良い時間をお過ごし下さいませ。
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『どんな日もエレガンス』