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フランスのコロナ事情④学校での対策

私は、今少し怒っています。
何に、というと、フランスのコロナ対策が甘いことに。
フランスの感染者数はうなぎ登り。直近の一日の新感染者数は2万7千近く。その上、まもなく二週間の秋休みが始まり、皆が移動することでしょう。
それでも、殆ど無政策なままです。
その影響が、人々の緊張感のなさに繋がっているのだと思います。
そんな一例を経験してしまった先週でした。

先週は兄猿の堅信式がありました。堅信式はカトリックの聖式の一つです。
金曜日に晩祷が、土曜日には堅信式。ちび猿も侍者(ミサのお手伝いをする子供)として駆り出されという。

カトリックの学校なので、学校付きの神父様と宗教教育をする先生が主導して、この晩祷と堅信式が準備されました。私としては、コロナが収束したときに仕切り直しでいい、と思っていたのですが、決行されることに。

学校側からは、「コロナに対して万全の対策をしていますので」というし、そのために、教会も、当初予定していた学校近くの教会ではなく、より広いベルサイユのノートルダム寺院に移されたし、と大丈夫かな、と期待していたのですが、どうだったというと……

密もいいところ、でした!

金曜日の晩祷に出て、この時点で、「これはダメでしょ」と判断。
翌朝来てくれる予定だった義理の両親と、兄猿の後見人(ゴッドマザー)夫妻に、「教会には来ない方が無難です。午餐会からいらして下さい」と連絡しました。彼らもどこかほっとしたようでした。

私が理解し難いのは、何故この環境下で、そこまで気楽に考えていられるのか、ということ。糸をたぐれば、やはり、政府の緊迫感ない政策がゆえ、でしょう。

ノートルダム寺院は、コロナ下において定員450名まで、と決められているのに学校側は、800名までOKとしたことも間違いですし、
聖歌担当の人も、何故あんなに皆を歌わせようとしたのか。たくさん歌って盛り上げよう、と考えたのでしょうが、今はコ・ロ・ナ。息を吐かせないように考えないの?
教会側も、何故受け容れたのか、私には理解ができません。

フランスでは、9月に新学期を迎えてから通常通り学校が再開されました。マスクは始終着用、換気と手洗いに努める、という以外、特に対策が取られていません。
二週間前の公式発表では、クラスターの40%は学校で発生、だけど、「心配ない。学校での対策は取られている」と、政府担当者は言います。

子猿たちの話を聞いていると、今日も一人、そしてまた一人、と生徒も先生もコロナに感染されています。
先生とお話しする機会がありましたが、
「毎日不安で仕方ない。手を洗ってばかり。教室で誰かが咳する度に、飛び上がっている」
それはそうですよね。
かといって、またロックダウンがあった時のシナリオについては、学長からは何も聞いていないそうです。「政府は何が何でもロックダウンしない姿勢だから」。

日本のように、自粛モードが過ぎるのも良くないかもしれませんが、フランスの伸び伸びとした精神は、コロナ禍下においては致命的だと思う。
結びにポジティブなことを書きたいのですが、今日は怒ったままの私をお許し下さいませ。
どうぞ皆様Stay safeで!

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