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好きなひとやものが多すぎて

最近の仕事について、自己紹介、近況報告的に書いておく。

ヒトの時間は限られているし、時間は止まってはくれない。わたし一人でできることなんて限られている。好きな人や好きなもの、好きなことに関わることのできる時間も、またほんのわずかしかない。

だから限られた時間のなかで、できることはやってみたい。好きなことを好きな人たちとしていたい。最近になって、ようやくそれができるようになった気がしている。

わたしは、いま2つの職場で働いている。

ひとつは訪問型病児保育を行っている認定NPO法人ノーベル。採用や、システム、経理など、バックオフィスのいろいろなことを整えている。

大学生のころ、ボランティアで子どもとかかわるサークルに入っていた。卒論もボランティアやNPOについて、調べて書いた。
その頃から、こうしたNPO団体があることは知っていて、ずっと働いてみたかった。でも、いろんな条件がそろわなくて、これまでずっと見守ることしかできなかった。私自身の経験の積み重ね、組織の事情、タイミング、いろんなものが重なって、ようやく働くことが叶った。

訪問型の病児保育は、子どもが病気になったとき、共働きで夫婦とも仕事を休めない、あるいは母親だけ休みすぎてしまいキャリア形成ができない、そんな育児と仕事の両立の悩ましさを、和らげてくれる選択肢のひとつだ。
毎月それなりの金額の月会費を払う代わりに、基本的には100%当日の朝に駆けつけてくれる。安心して預けられ、安心して仕事ができる、そういう価値を提供している。

わたしも娘が小さいころ、利用者の一人だった。仕事を休めなかったし、妻にも休んでほしくなかったから。けれど、実際には両立とは程遠く、つらくて仕方がなかった。

会社からも低い評価を受け、家庭でも大して育児ができない、ただただ自己嫌悪に陥るだけだった。こうした気持ちは、多くの働く女性も同じように感じてきたことなのだと思う。マジョリティな男性の私がくじけてしまうのも情けないと思うけれど、結局のところ心が折れてしまった。

「子どもを産んでも当たり前に働ける社会に」は今わたしが働いているNPOの理念でもあり、わたしも同じことを願っている。はじめて、やりたいことを仕事にしている、と思える場所で働いている。

昨年末に、転職活動をしていて、もうひとつやってみたいと思える仕事があった(上記のNPOしかもともと応募してなくて、ダメだったら応募しようと思っていた)。

いろいろな縁があって誘われて、いまは複業として働いている。

キャスターはほぼ全社員がフルリモートで働いている、面白い会社だ。採用支援をはじめ、いろんな事業を展開しているけれど、わたしはリクルーターとして採用されて、企業の採用に伴走している。

「場所や時間にとらわれない働き方」は、たくさんの優秀な人を埋もれさせず、その力を発揮させられる。

いま一緒に仕事をしている先輩もまたその一人で、本当に能力の高い素敵な人だ。けれど、地方の都市でシングルマザーで子どもを一人で育てながら、ふつうに通勤してふつうに働く会社でやっていくのは、きっと大変だろうと想像は難くない。
優秀で経験も豊富な人材が、やむを得ない事情で時短で働いたり、地方で働いたりすることで、結果として正当な対価を受け取っていない、あるいは能力を発揮しきれていない、というのはおかしい。おかしいけれど、そんな話は珍しくもなくたくさん聞くし、実際にたくさん見てきた。

そういう社会のおかしなところを変えていく力が、キャスターにはあると感じている。これまでリモートワークについての魅力的な発信を見てきて、ずっと憧れていた会社の一つだ。いまわずかな時間だけれど、そこで働いていることが不思議で嬉しい。

一緒に働いているメンバーは一度も対面したことはないけれど、とてもコミュニケーションが取りやすくて楽しい。なぜか、ハイビスカスの写真を定期的に送り合っている。対面の良さはもちろんあるけれど、それがなくても仕事は回るし、それで十分なこともたくさんある。

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好きなひとやものが多すぎて、めまいがしそうだ。でもその気持ちをずっと持ち続けて、少しだけ勇気を出して飛び込んでみる。そうやって、憧れだった存在がずっと近くなって、いまなんとか働けているような気がしている。

まだどちらも働き始めたばかりで、これからって感じなのだけれど、長く働けるようにうまくコントロールしていきたい。

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yukiota
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