寄り添ってくれる「安心感」は簡単には作れない
転職した今の職場には、ずいぶん前にユーザーとしてお世話になっていて。だから、いつも気にしていたし、応援できるときは応援していた。
1年以上も前のことなので、クラウドファンディングで寄付したことも、応援コメントをしたこともすっかり忘れていて、「あのときの応援コメント覚えてますよ」と言われて、何書いてたっけ?とちょっとどきどきしながら、久しぶりにログインして振り返ってみた。
よかった、変なことは書いてない。本当に感謝しかない。
子どもが病気のときは、子どもも親もつらい思いをしている。
親は会社に謝りながら休み、子どもは熱を出して苦しい。そんななか遠い施設型の病児保育に預けに行くのも申し訳ないと思いながら、当時は施設型の病児保育室もほとんどなかったから、まるで病気の子どもを押し付けているような目で見てくる、ひどく冷たい対応をする施設もあった。会社にいても、ただ不安と申し訳なさしかなかった。
家に来てくれて、マメなレポートを送ってくれて、子どもにも、親にも、寄り添ってくれる。本当にどんな施設より、とても丁寧な対応をしてくれたのを、いまだによく覚えている。
その「安心感」は簡単に作られるものではなくて、多くの組織では、たぶんそれができなくて苦労しているはずだ。
クラウドサービスの業界では、「カスタマーサクセス」なんてそろそろ形骸化していて、顧客の成功に「寄り添う」なんていいながら、平気でAIのチャットボットや膨大なFAQしか用意せず、肝心のサービスが使い勝手が悪かったり、解約率を抑えたいがために解約しようとすると急に慌てて電話してきたりと、そんな会社がざらにある。マメに対応してくれるのはエンタープライズの大口顧客に対してだけだ。小さな会社ほど、不安で仕方がないはずなのに。
子どもが病気のときは、親だって不安だ。問い合わせはいつも「不安」から始まる。そんな不安を払拭して「安心感」を与えてくれる、そういう組織の下地はもう十分にできてるのが、今の職場だと思っている。ずっと「寄り添う」対応を築き上げてきて、「安心感」をちゃんと守り続けている。
だから、私はいま何も心配していないし、これからの新しいこともすごく楽しみにしている。