良質な【岩茶】の見分け方ポイントの1つ 『ヒキガエルの背中』
先日飲んだ岩茶【肉桂王】の茶殻を観察していたら見つけた茶葉の表面のぷくぷく。
このぷくぷくした状態のことを「蛤蟆背」や「 蛤蟆皮」と呼びます。
「蛤蟆」とはヒキガエルのこと。
つまり『ヒキガエルの背中』または『ヒキガエルの皮』です。
この『ヒキガエルの背中』は乾燥茶葉の状態では出てきません。
茶殻でないと出ないし、条件が揃わないと出ません。
①良い原料
②高い加工技術
この2つが必要で、②の加工技術というのは火入具合を指します。
【岩茶】の種類は基本的に焙煎度が高いものが多いのですが、最近は焙煎を軽めに仕上げたものが好まれる傾向があるようで、【岩茶】でも火入れが軽いものが出てきているそうです。
焙煎度が高い方が茶水の色は茶色くなります。
わかりやすい例えだと、サントリーさんの茶色い烏龍茶みたいな感じです。
こちらは【肉桂王】の茶水色↓
「茶壷」という小さな急須を使って淹れた4煎目・5煎目・6煎目の写真です。
6煎目でも茶水の色がしっかりしていて、この後まだ数煎淹れることができました。
話を戻します。
火入具合が強い=焙煎作業を重ねているのですが、作業を重ねるには手間も時間もかかる上に技術が低いと茶葉を焦がしてしまったり、ボロボロに崩してしまったりします。
なので、茶殻で葉っぱの形がきれいに残っていて、なおかつ『ヒキガエルの背中』が出現するのは良質なお茶の証拠になるのです。
この【肉桂王】はいただきものですが、分けてくれた茶友から「味もすごいが値段もすごい」と教えてもらいました。
値段がすごくて買えなかったため少量を試供品として分けてもらったそうですが、おかげさまで勉強になりました。
【肉桂王】の茶殻はとても滑らかで柔らかかったことから、原料が良質だったこと。
『ヒキガエルの背中』が出現したことから、加工技術が高いことが分かりました。
この先自分が買えないにしても、良いレベルの物は知っておかないと適正価格かどうかを判断できないので、経験できたことに本当に感謝します。
ちなみに、台湾の烏龍茶は軽い飲み口なものが多いですが、伝統的な作り方をしている【木柵鉄観音】というお茶は焙煎度が高く火入の味を感じられます。
【肉桂王】が気になった方はこちらをどうぞ↓
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