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SEARCH FOR MY EDEN-RYUICHIの歌に神が宿る瞬間
LUNASEAのRYUICHIは、音源での歌声もさることながら、ライブでこそ真価を発揮するシンガーだと思う。
感情が乗り切った瞬間、その圧倒的な熱量で観客の度肝を抜くような神掛かった歌声を響かせる瞬間がある。
それがLUNA SEAのライブの魅力のひとつであることは誰も否定できないだろう。
先日の35周年を記念する全国ツアー「ERA TO ERA -EPISODE 2-」東京ガーデンシアター2日目のSEARCH FOR MY EDENにて、改めてその凄さを実感した。
メンバーの意気込みを感じた、東京ガーデンシアター2days
SEARCH FOR MY EDENは1993年の彼らのメジャー2枚目のアルバム「EDEN」を引っさげたツアーのタイトル。
今回31年の時を経て、この令和の時代にEDENの世界が再現された。
個人的には昨年のDUAL ARENA TOUR以来のライブ参加で、数えたところソロ以外でバンドとしてのライブを見るのは今回で26公演目になる。
(歴戦の猛者たちと比べて決して多いほうではないが、にわかというわけでもないつもり。)
今まで数え切れないくらい奇跡のような瞬間を共有してきたからこそ、いまだに彼らのライブに魅了されているのだけれども、特に今回のツアーには今までにないほどのメンバーの強い意気込みを感じている。
この日のEDENと前日のIMAGE再現ライブでも、各メンバーから発される言葉からはLUNA SEAというバンドとファンへ深い愛情を感じられた。
おそらく、今が一番ファン(SLAVE)とメンバーの絆が強くなっているのではないだろうか。
現在のRYUICHIの歌声
今回の東京ガーデンシアターはSUGIZOがMCで故郷・新たなホームと語るほど素晴らしい会場で、最上階の5階席最後尾からもステージが見やすく、音響も音がきれいに分離して迫力在るサウンドを体感できた。
そんな中、よくも悪くも目立っているのはRYUICHIの変化だ。
私は小学生の頃から約30年間彼らのSLAVEであることを前置きした上で、ここは忖度なく好き勝手に本音を書かせてもらいたい。
はじめは2019年の肺腺がんの切除手術、その後の声帯ポリープ切除手術、そして毛細血管の異常による静脈瘤の手術を受けるなど、ヴォーカリストの命である喉に何度もメスを入れている。
今、その歌声を聴けること自体が奇跡なのだ。
しかしその手術と投薬の影響で体型が大きく変わってしまったこと、以前のような歌声ではないのは明らかで、どうしても気になってしまう瞬間は、確かにある。
SNS上では批判的な意見もあり、プロ意識がないなど厳しい声を上げる人もいる。(もしかすると深い愛情の反動なのかもしれない。)
ただ、そんな状況でRYUICHIが搾り出す歌声は気迫に溢れ、重く深い凄みがある。
全身で、魂で搾り出す。そんな凄みがある。
以前の歌声ではないことなんて、本人が一番分かっている。
一番辛いのはRYUICHI本人のはずだ。
手術の影響だけでなく、難病に指定されているジストニアの疑いもあり、筋肉が思うように動かせない発声障害の状態なのではという噂もある。
確かに、思えば単に高い声や低い声が出ていないというわけではなく、突然歌が止まってしまう場面が何度かあった。
それに、床にうずくまるようにして声を絞り出している瞬間があり、初めはパフォーマンスかと思ったが全身を使って声を出しているようにも感じられた。
なぜ彼はそこまでして歌い続けるのか。バンドはライブを続けるのか。
その真意はいまだ語られていないが、RYUICHIのMCでの一言にヒントがあるような気がする。
「今日できることが、明日にはできなくなるかもしれない。
逆に今日できなかったことが明日できるようになっているかもしれない。
未来は分からないけど、遠い未来ではなく明日を繋いでいこう。」
そしてその明日を繋いで行った先に彼らが見ているのは、
2025年2月23日の東京ドーム公演だ。
おそらく、何かしろの発表があるはず。
それまで、今年彼らは計41本という異例の全国ツアーを繰り広げている。
SLAVEと紡いできた35年間の想いをより強く強く感じながら、未来に向けて今を必死に駆け抜けている。
東京ドームに向かう旅の途中
繰り返しになるが、今が一番バンドとファンの絆が深くなっているのを会場で強く感じた。
「東京ドームで会おう」と毎回MC何度も繰り返す彼ら。
それは決してセールスの意味で言っているわけではないと思う。
「みんなの想いが詰まったドームじゃないと意味がないんだよ。
他のアーティストのドームとは違う、特別なドームにする。」
「何かの事情でライブに来れなくなった人。
90年代は好きだったけど今は離れてしまった人。
そんな人にも来て欲しい。」
メンバー全員がMCで何度もドームへの想いを口にしていた。
彼らが「覚悟の夜」と呼ぶ東京ドーム公演で何が待っているのか。
怖いようで、楽しみでもある。
・・・やっぱりちょっと怖い。
それでも、どんな公演になろうと俺たちはきっと受け入れられる。
ひとつになれる。
そのために今も全国で絆を深めているんでしょ?
そう信じて、約束の時・2025年2月23日を待ちたいと思う。
東京ドーム、そしてその先に続く旅の途中、
まだ終わらない夢を抱きしめていたい。
熱くなって長くなってしまいましたが、最後までお付き合い頂きありがとうございました。