迷わなくなった分、読めるようになった。
今月はあまり外出せず、小説を読もうと心に決めた。
数年前から毎日、毎週、毎月本のことばかり考えて、読んで、インスタに本専用のアカウントを作って投稿してきたのだが、一冊の本を最初から最後まで読むということは、本好きであるほど難しかったりする。
なぜなら、本を読みながらも他に読みたい本が山積みだからだ。
本屋で新作を見ると心は揺れ、雑誌や新聞やSNSで誰かが勧めているのを見たらそれを探し求め、普段は日本語の本と英語の本を交互に読むと決めているので「読みたい本情報」がダブルで飛び込んでくる。
本を一冊読み終える度に、次に読む本を探しながらこれにしよう、あれがいいかな、いややっぱり、あれ、でも次は英語だし、それはそのまた次で...と実は結構なエネルギーを使っていた。楽しいけれど。
楽しいのだけれど、私みたいな優柔不断な人間は「迷っている時間」が一日の中であまりに多い。どの本を読もう、ランチなに食べよう、夜ご飯なに作ろう、どの仕事を優先しよう、どのタイミングで走りに出るか、ヨガに行くか、メールしようか、どうしようどうしようと、とにかく迷い続けている。
その中で今月は「本選びに迷う時間」をバッサリ切り落とした。
月の初めに小説30冊を「積ん読」から出してきて、並べてみた。今月はこの小説を片っ端から読む、と決めた。
オールジャパニーズだ。今月は英語の本は読まない。インスタは英語で書いているが、英語圏のみなさんごめんなさい、今月は英訳されていない日本の小説のことをたっぷり読んでくれと(笑)。
でも意外なことに「読めない本でも紹介してほしい」という英語のコメントが結構多いのだ。そのほとんどが最終的には「早く英訳されないかな〜」「英訳待ってますー」というところに着地するのだが、知らない日本の作家を知れる喜びというのはあるようです。嬉しい。
話が逸れました。
無駄に迷う時間が多い私にとって、「迷わない環境」を作ること、『小説』x『女性』x『新作じゃない本』しか読まないと開き直ることが精神的に楽だということがわかりました。
日本語→英語→日本語→英語の本を読もうとしていた私、結構そのバランスに固まっていました。一応意味はあり、日本語はシンプルに勉強中だから、英語は毎日翻訳やライティングで使うので鈍らせないように、どちらかに偏らないように心がけていたのだが。
今月、私は日本のみなさんと一緒に小説を読みたいのです。
英語の「積ん読」は4月までウェイト。(英語と日本語を混ぜる話し方というのが実は少し苦手で、物心ついた時から「混ぜないで話す」というところに変なプライドを持ってきました。でも書くと出てくる、気をつけます。)
4月は英語の本ばかりになるかもしれない...。でも!日本の翻訳文学はキャパシティーもクオリティーも素晴らしいので、「ど新作」でない限り、ほとんど訳されているのです。いつも「えー!これも!」と日本の書店で感動しています。
日本語で読める本の多いこと!
さて、今日は柚木麻子さんの『3時のアッコちゃん』を読み終えました。その前に読んだ川上未映子さんの『ヘヴン』に心をやられてしまったので、かなり爽快で楽しい「アッコちゃん」シリーズでメンタルも少し復活しました。
次は何に...って、決まってます!(ウィンク)
楽しい『3時のアッコちゃん』。苦しい『ヘヴン』。今、読んで良かったです。