『小説』 x 『女性』 x 『新作じゃない本』を読むという研究。
今日は週一でお届けする、読み終わった本。今読んでいる本。次に読みたい本のリストポストです。
今月は積ん読解消につとめていて、その中でもテーマを決めて読むことにしました。そうでもしないとあれも読みたいこれも読みたいとすぐに集中力が切れてしまうからです。
『小説』x『女性』x『新作じゃない本』をテーマに読んでいると、だんだんひとつの研究をしている気になってくる。
こうなったらとことん深みにはまりたい。そして何かにまとめたいかも。
「小説」からは、新しい言葉や言葉の美しい並べかた、作家の声、物語の構成を吸収し。
「女性」というテーマからは、女子から女性まで、様々なバックグラウンドを持つ日本の女性を知り「ステレオタイプ」が崩れ落ちていくことを楽しみ。
「新作じゃない本」からは時代の流れを感じ、「タイムレス」の意味を改めて考える。どの時代にも変わらないものとは?人間、特に女性をテーマにした場合、変わらないことは良いことなのか、そうでもないのか。もちろん時と場合による。
ということで行きましょう。
今週読み終わった本。
『手のひらの京』(綿矢りさ)
綿矢版『細雪』とも呼ばれる京都で生まれ育った三姉妹の物語。30歳を過ぎた長女は、結婚・子供を産むことを意識しだした瞬間から焦り出す。
美貌と気の強さがセットで与えられ、そのつもりはないのに行くところ行くところで人間関係のトラブルを引き起こしてしまう恋愛体質の次女。
大学院を卒業したら京都を離れて東京のメーカーで働きたいと、京都を離れたことがない家族を説得しようとする三女。
生まれた場所と持って生まれた性格がマッチしないとき、またはぴったり会った時、人はどういう人生を送るのか。祇園祭の熱気とともに。
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『あのこは貴族』(山内マリコ)
舞台は京都から東京へ。「中の人」vs「外の人」が見る街、という意味では繋がる2冊。
東京で生まれ育ったお嬢様の華子と「女に勉強はいらない」という家に生まれた地方出身の美紀。苦労を知らないふんわり女子と、猛勉強をして慶応大学に入ったにも関わらず、お金が続かず辞めざるを得なかった苦労の人。
そこに華子以上に恵まれた家で生まれ育った幸一郎が登場し...キャットファイトになる?ならない?と想像を膨らませたりしていると、日本社会において女性とは、女性にとって日本社会とは、それぞれの視点から語られていく。
いつもアウトサイダーでいることを不安に思いながらも、どこかで一番心地よいと思っている自分に気づく...など、自分の本音に耳を傾けたくなる小説でした。
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今読んでいる本。
『ヘブン』(川上未映子)
まだ読み始めたばかりなので感想はこれからですが、今年の9月に英訳が出ることをインスタに載せると大変興味を持たれた。今年4月には芥川賞受賞作『乳と卵』も英語で出版されるので、2020年は世界的にもMieko Kawakamiイヤーのはずなのだが...ウィルスの影響で世界の読者に会いに行くことができるのでしょうか(とご本人もインスタで心配されていた)。
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『How to Do Nothing』(Jenny Odell)
今、英語圏で話題になっている本。「何もしない方法」というタイトルはとてもキャッチーだが、「アテンションエコノミー」つまり、人々の注目を買う社会に暮らす私たちが今考えるべきこととは。最後に何もしなかったのは、いつだろう。何もしないことが、今の私たちにとっては一番難しい。何もしないということは、不安と戦うこと。でもそれができた時には...
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今聴いている本。(オーディオブック)
『The Glass Hotel』(Emily St. John Mandel)
昨日の夜1時に眠れず、イアフォンを入れて聴き始めた本。2020年の話題の本!ということ以外には何も情報を入れないようにしているので、今のところあらすじもよくわからない。ネタバレ絶対にNO派なので、ドラマや映画の先が読める人、または調べる人からは全力で逃げます。
そんなことを言われても何も役にも立たないと思います。ごめんなさい。表紙の美しさで選びました。
今月は読む、オンリー。
オールウェイズ。
フォーエバー。
See you!