【サウナ】【カドショ】ベルーナドームは日本一過酷な球場だ【昆虫博物館】
はじめに
6月15日(土)、横浜DeNAファンである筆者は、埼玉西武ライオンズとの交流戦を現地観戦しにベルーナドームへ足を運んだ。
ベルーナドームについては悪評が凄いことは知っていた。だからこそ、怖いもの見たさに来訪した。
数年ぶりに、1人で観戦した。これはこれで、色々と自由に見回ることができて良かったと思う。
様々な発見があった。それをこの記事に書こうと思う。
アクセスが悪い
筆者は、埼玉県に住んでいる。ベルーナドームも、同じく埼玉県にある。
同じ県内のため、NPB12球団が本拠地としている球場の中で、最もアクセスの良い球場だと思っていた。
しかし自宅からベルーナドームへのアクセスは、関東にある球場の中で何故かワースト2位だった。
具体的には
となっていた。
筆者は埼玉県に住んでいるが、なんと千葉県のZOZOマリンスタジアムの方がアクセスが良いという結果になった。
ベルーナドームは所沢市という、東京の都心からは遠く、埼玉県にしては西側の、なんとも微妙な場所に建設されている。
遠征し、ベルーナドームに来訪するファンにとっては一苦労だろう。
もっと都心に寄っていれば良かったと思う。
アクセスの悪さに関しては、それだけではない。
このベルーナドーム、周辺駅が「西武球場前」以外に存在しない。
したがって西武鉄道を利用する他に無く、西武鉄道に乗り換えるために埼玉県民は一度東京都を経由しなければならない場合が多い。
周辺駅が1つしかないというのは、おかしい。
例えば東京ドームであれば「後楽園」「水道橋」などが、神宮球場であれば「外苑前」「信濃町」などが、横浜スタジアムであれば「関内」「石川町」などが周辺駅として存在している。
周辺駅が複数存在するため、行き帰りに客足が分散されることで、交通機関が機能不全するほど大混雑する、ということは無い。
また、例にあげた球場はそもそも所在する街が魅力的である。
横浜スタジアム付近には有名スポットである「横浜中華街」があるため、そこで食事をしてから帰るファンも少なくはない。
東京ドームには「東京ドームシティ」があるため、遊園地をひとしきり楽しんだ後に帰るファンもいる。
客が帰るタイミングがそれぞれズレることにより、前述した客足が分散することに拍車をかけている。
その一方、ベルーナドーム周辺には自然しか無い。
湖、森、スキー場。
上記に興味を持てない野球ファンが試合直後、唯一の周辺駅である「西武球場前」に殺到するため、大混雑を引き起こす。
その結果、電車の時刻表以上に行き帰りに時間がかかってしまう。
誰もが大切にしているであろう時間が、意味もなく消耗されてしまう。
たった1つ「アクセスが悪い」という短所が作り出してしまった惨事である。
暑い
ベルーナドームに入場した瞬間だった。
モワッ・・・
熱気、こもったニオイ、湿気。
人の群れ。
人生初のベルーナドームであるのにも関わらず、筆者は、この空間にデジャヴを覚えた。
当初はそれが分からなかった。
しかし時間が経ってその正体に気付いた。
デジャヴの正体、それはカードショップだった。
カードショップ特有の独特の汗臭さ、湿気。
人同士の雑音。
紙のカードゲームを8年前に引退し、カードショップに対する免疫がすっかり落ちてしまっていた筆者からすると、非常に耐え難いものであった。
そして時間が経ち、この日の気温は32度まで上昇し、1つ上のステージに上がったのだった。
サウナである。
この球場は一丁前に「ドーム」と騙っているが、まともな空調設備が存在しない。
当然、熱が篭る。
ドームと騙るための言い分である「屋根」が風を遮るため、通気性も良くない。
通気性が良くないと、みんな汗をかく。どんどん湿気が上昇する。
湿気が上昇することでまたみんな汗をかく。湿気が更に上昇する。
結果、サウナである。
もう終わりである。
観客は、まだ良い方なのかもしれない。
問題はグラウンドレベルで、観客の目の前で激しい運動を強いられている選手達である。
過去には、あの超人と呼ばれていた糸井嘉男選手ですら熱中症を訴えて交代し、病院で点滴を受けたこともある。
ベルーナドームでプレーすることは、プロ野球選手達に大きな危険性を課す。
最も深刻かつ、早急に直すべき歪みである。
虫がわんさかいる
前述したが、ベルーナドームの周辺は湖、森、スキー場で囲われている。
筆者も周辺を散策した。それはそれは、見事な大自然であった。
そんな大自然の中で、壁を設けずにナイターゲームを行うとどうなるか。
我々が普段、夜間に目にする大半の昆虫には、「正の走光性」という性質がある。
これは「光に敏感に反応し、それに集まるように行動する性質」である。
ベルーナドームは外気との壁を設けていないため、ナイターゲームだと内部の光がダダ漏れになる。
その結果、ベルーナドームには大量の昆虫が集まり、昆虫博物館と化す。
※昆虫を苦手とする人がいると思うため、画像を載せるのは控える。
筆者が観戦した日はデーゲームであったが、それでもたくさんの昆虫がいた。
ライトスタンドのポール付近を、デカめの昆虫が悠々と羽ばたいていた。
筆者は横浜スタジアムにも神宮球場にも訪れたことがある。
両方とも屋外で、近くには自然公園のある野球場である。当然、昆虫だっている。
しかし、ベルーナドームの昆虫の多さは比較にならないほどだった。
本当にたくさんいて、勘弁して欲しかった。
以前、千葉ロッテマリーンズのネフタリ・ソト選手が昆虫を手で払いのける仕草を2塁ベース上で行い、それをサイン盗みだと疑惑をかけた野球ファンがいた。
筆者はベルーナドームに自ら訪れたことで、ソト選手の潔白を確信した。
だって、あんなに昆虫がいるのだから。
それでもソト選手を疑うのであれば、ベルーナドームのナイターゲームに是非観戦しに行って欲しい。
そうすればきっとあなたも、ソト選手のように昆虫を手で払いのけることだろう。
球場飯は美味い
最後に、申し訳程度の長所である。
ベルーナドームは、東京ドームなどと比べて火を使った幅広い調理が許されていることから、屋台が豊富であり、球場飯が美味しい。
色々な球場に行ったことがあるが、その中で1番だと思う。
屋台を正確には数えてはいないが、間違いなく40店舗以上はあったと思う。
残念ながら写真を撮れていないが、筆者は仙臺たんや利久の牛たん3種贅沢プレミアムプレートを食べた。
物凄く美味しかった。
キンキンに冷えたドリンクも相当美味しく、珍しく体力が回復するのを感じた。
ベルーナドームがサウナだからこそ飲食が美味しく感じるという、まさにマッチポンプである。
とにかく、間違いなく球場飯は強い。
もし仮に次があるとしたら、このドーナツドリンクを購入したい。
さいごに
ベルーナドームは、日本一過酷な球場だ。
そこで頑張る埼玉西武ライオンズの選手達、それを応援するライオンズファン達に敬意を表するとともに、筆者もまた埼玉西武ライオンズを応援したいと思う。
ベルーナドームは、日本一過酷な球場だ。
ただ、行かない方が良かったとは微塵も思わない。
これはこれで、ちゃんと楽しかった。
なのでみんなも是非、行ってみて欲しい。
筆者のLAYLAでした。
ありがとうございました。
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