要らないものは発生源に返却しましょう
現代語訳を見てみましょう。
もう一つ現代語訳を見てみましょう。
我々としては、人に対して呪いをかける必要はありません。
ただ、人から受けた呪いは、そのまま、その人にお返しする必要があります。なぜなら、そのような呪いは、我々にとって必要ないからです。
我々は、お返しするだけであって、我々が呪いを発生させる必要はありません。
日々、生きていきますと、呪いや諸々の毒薬に相当するものを受けてしまう場合があります。その時、非常に不愉快になりますが、いつまでも不愉快なままではつまらないので、さっさと、その不愉快の原因である呪いや諸々の毒薬を、それを発した本人に返却することです。
どうやって返却するか。
観音の力を念じて返却すればよいのですが、観世音菩薩普門品は妙法蓮華経の中に位置づけられていますので、根本的に考えますと、「南無妙法蓮華経」の唱題行で返却することになります。
私も須田氏の指摘の通りと思いますね。
確かに「南無観世音菩薩」でよいのですが、観音品だけでなく、妙法蓮華経二十八品全部の功力をもって、呪詛や諸々の毒薬を返却したいと考えますと、やはり、「南無妙法蓮華経」と唱えて、念じて返却する方が、より一層、強く、確実に、そして根本的に返却できます。
観音品だけでなく、観音品を含めた妙法蓮華経二十八品という観点からすると、「南無観世音菩薩」では弱いのですね。簡単に言うと28分の1の功力となってしまいます。28分の1では、もの足りないですね。やはり、全二十八品の功力でもって、対応したいところです。
よって、「南無妙法蓮華経」と唱えて、念じて、呪詛や諸々の毒薬を発した人に、そのまま、その呪詛と諸々の毒薬をお返しするわけです。
特別にその人に対して悪態をつく必要もありません。我々としては、ただただ要らないものをお返しするだけのことなのですね。
特別に我々が呪いや諸々の毒薬を準備する必要すらないのですね。返却するだけなのですから。簡単なものです。