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「観心本尊抄」の核心

今、本時の娑婆世界は、三災を離れ四劫を出でたる常住の浄土なり。仏、既に過去にも滅せず、未来にも生ぜず、所化もって同体なり。これは即ち己心の三千具足、三種の世間なり。

『日蓮大聖人御書全集』新版 136頁 (如来滅後五五百歳始観心本尊抄(観心本尊抄))

この部分は、「四十五字法体段」といわれています。漢文で漢字四十五字からなっているのでそう呼ばれているのですね。確認してみましょう。

今本時娑婆世界離三災出四劫常住浄土
仏既過去不滅未来不生
所化以同体
此即己心三千具足三種世間也

「如来滅後五五百歳始観心本尊抄(観心本尊抄)」

確かに四十五字になっていますね。

この箇所は、観心本尊抄の核心部分ですね。我々が住むこの世界が浄土であると示した御文です。

そして、仏は、常住であり、また、我々も常住であるという。つまり、仏と我々が一体であることを示しているのですね。我々が成仏できることを明確にした御文といえるでしょう。

依正不二をもあらわしており、環境と我々とが切っても切れない関係であることを示しています。

我々の住む娑婆世界を浄土にするのは、我々の信仰、生き方、振る舞いにかかっています。いくら娑婆世界が浄土といっても、何もしなければ浄土にはなりません。
 
やはり、我々がことを起こす必要があるのですね。その根本に信仰があり、その上で行動していけば、この世の中は浄土に近付いていきます。所詮は、我々次第であることを教えてくれる御文ということですね。

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lawful
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