記憶術で行政書士試験に受かった話(その1)
初投稿です。
タイトル通りの話を全部書こうと思ったのですが、長くなりそうなので今回は”その1”です。
本題に入る前に簡単な全体の目次を書いておきます。
その1. 記憶術とは
その2. なぜ行政書士試験に適しているのか
その3. 具体的な使用例
では本題に。
その1. 記憶術とは
まず1つ言っておきたいことがあります。
僕が使った記憶術は、“一瞬でありとあらゆるものを記憶できる方法”だとか、“一度見たものは何ヶ月も忘れない方法” なんて代物ではありません。(というか、たぶんそんな記憶術はありません。)そうではなく、覚えたいものを「効果的に中長期記憶として定着させる方法」なのです。具体的には「場所法」と呼ばれる方法です。場所法は最も効果的な記憶術と言われており、世界トップクラスの記憶力競技者も使っているそうです。
その方法を少し敷衍しておきましょう。
場所法とは、「自分の身近な場所に覚えたいものを結びつけるイメージをして、その場所を思い浮かべることによって、場所と結びついた単語のイメージを一緒に思い出す」という方法です。
うーん。わかったようなわからないような。
具体例を挙げます。
例えば、渋谷駅から山手線の駅を時計回りに覚えているAさんが、複数のランダムな単語(例:本、ドライヤー、釘、・・・)を順番通りに覚えようとしているとします。もちろん、がむしゃらに覚えるのも1つの手ですが、覚える数が増えると順番がごちゃごちゃになってしまいます。
そこで、駅を順番に覚えているAさんであれば、駅と単語を結びつけて覚えれば、思い出しやすくなるのです。上記の「本、ドライヤー、釘、・・・」の場合、「渋谷と本」、「原宿とドライヤー」、「代々木と釘」・・・というセットにして覚えます。
では実際に「渋谷と本」を結びつけてみましょう。
例えば、渋谷といえばハチ公だから、ハチ公の上に本が置いてあるイメージを頭の中で思い浮かべる。これだけでいいんです。(もちろん渋谷駅といったらハチ公ではなく109だと連想される方であれば、109に本がたくさん置いてあるイメージでもいいでしょう。)
そして思い出す時、Aさんの頭のなかでは、「渋谷(すでに覚えている)→ハチ公(渋谷駅から自分が連想するもの)→本(ハチ公の上に本が置いてあるイメージが頭に残っている)」という流れで「本」までたどり着くのです。
これを覚えたい単語を順番通り全てについて行えば、がむしゃらに覚えるよりも(手間はともかく)はるかに再現率が高まることは直感的にわかるでしょう。
場所法とはこのように覚える方法なのです。
でも、多くの人は山手線の駅の順番なんて覚えてないでしょうし、何より駅数が29しかないので、29個の単語しか覚えられません。そこで、もっと順番が覚えやすい場所(例えば自宅の中や職場などへの経路)に上記の例でいう「駅」を設定するのです。
職場までの経路であれば、①玄関→②交差点→③コンビニ→・・・→最寄駅→・・・→職場といった具合です。そして、①から順に覚えたい単語を結びつけていきます。
この方法を見て、二度手間だと感じられる方もおられるかと思います。でもこれが資格試験のように覚える分量が多くなる場面では、強力な再現性を発揮するのです。最初のうちは場所の設定に時間がかかるので大変ですが、例えば、実際に場所を10個設定した上でランダムな単語10個を結びつけてみると、その再現性の高さを実感できます。
場所の設定は紙と鉛筆さえあればできますし、ランダムな単語を生成してくれるサイトもあるので、お時間があれば実際にやってみることをお勧めします。
以下が簡単な流れです。
(1)「場所」を作る(職場までの経路であれば、①玄関→②交差点→③コンビニ→・・・→職場 のように)
(2)覚えたいものを順番に場所に結びつけていく
(3)単語を順番通りに頭の中で再現する or 紙に書き出してみる
そもそも僕はこの場所法を、記憶力競技で日本一になったこともある平田直也さんから、直接教わりました。そしてその平田さんが今年の2月に出版された本に詳しい方法が載っています。
この本では僕よりももっとわかりやすい丁寧な解説や、具体的な実践法が書かれていますので、ぜひこの本で記憶術を身につけていただけたらと思います。
次にどうして行政書士試験で記憶術が使えるのかが問題となりますが、それは次回に…
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