色とリズムの無限性に身を浸す
「テキスタイル作家」という言葉の響きが好きです。
製品が生まれる前の源である「布」に、
色とリズムの息吹を吹き込む人。
布に色彩を与え、布の上でパターンという音符を生み出し、
音楽を奏でる人。
「その者 青き衣を纏いて金色の野に降り立つべし」
とは大婆様が放った忘れ難い名台詞だけど、
青の光を布から放つナウシカが一面金色の野の中で一際美しく輝いていた、その様がたまらなく高貴で、子供心に青の静謐な力に、強く心惹かれたのでした。
「衣服とは風と色を纏う行為だ」と感じている私にとって、色にリズムを与え、無限ループの音楽を布の上で奏でてしまうテキスタイル作家さんは、something greatとの共同創造主だなあと感じます。
初めてテキスタイルそのものに感動したのは、皆川明さんのテキスタイルを友人がプレゼントしてくれた時でした。
まだmina perhonenではなく、minaとして活動されていた頃のこと。
birdとmermaidが組み合わされたバッグをいただいた記憶があります。
それまで私が知っていた布のどれとも違う深い存在感がありました。
布ってこんなに力のある存在なのだと感動したことを覚えています。
それ以来テキスタイルという世界に敬意を持って見つめてきました。
今回コラボをさせていただいたWOOさんのテキスタイルは、プリミティブでボタニカルなパターンと、軽やかな色たちの遊びに加えて、その奥に横たわる深い思索の軌跡を感じるのですが、そこがWOOさんのテキスタイルの魅力のような気がしています。
現在、ONLINE EXHIBITON内でご紹介中です。
WOOさんのオンラインストアより
「手作りの味わいが魅力的なインドのブロックプリントの生地。
自分でデザインした柄で職人さんに作ってもらいたい!と思いつき始めたプロジェクトです。
2016年にインドのラジャスタン州バグルー村にある工房に、手描きのデザイン画を持って行きました。版を作るところから染色の工程を一通り見せてもらい、その時の滞在ではサンプル作りまで行いました。
2019年からはジャイプールにある工房に変わり、毎年2-3種類づつ新しい生地を作り、その生地を使って神奈川県大磯町のアトリエで洋服や小物に仕立てています。
ブロックプリントはインドで伝統的に行われている技法で、様々な素敵な模様が存在します。
オリジナルで作るからには、ブロックプリントの特性を活かしつつwooらしい模様や色使いにしたいと思いデザインしています。」
アーティストの皆さんのエネルギーがこめられたプロダクトは、心を潤してくれる滋養そのもの。
ピピピっと感じられましたら、ご覧ください。