えっ!電車がない?!〜肩を張らずにフランス148
週末から学校関係は2週間のヴァカンスに入る。労働者もそれに合わせて年休を1週間から2週間入れる。クリスマスのヴァカンスは全国一斉なので国全体が大移動することになる。
2月の冬のヴァカンスと4月の復活祭ヴァカンスが全国を3分したものだという話は随分前にした。そのおかげで観光シーズンに全国民が同じ場所に殺到することを避けられる。なかなか面白いシステムだと思う。
それに反してクリスマスは国民総出のヴァカンス。日本でさえも盆正月には官公庁を始め民間企業も同時に休みを取ると思う。
想像していただけるだろうか。
冬休み直前の金曜日と土曜日に新幹線を含めJRが全国的にストをした状況を。
「それだけは流石にやらないでしょ?」と誰もが考える。
それをやるのがフランスの労働組合。SNCFフランス国鉄は特にひどい。わざわざその期間を狙ってやってくる。
労働条件の改善、賃金増額の他にも理由はなんでもいい。なんとなれば他の業種に同調してストをすることもある。
パトロンとしてのSNCFにしてみてもたまったもんじゃない。利用客からは白い目で見られ、キャンセルされた切符は倍返し。その上賃金を上げないといつまでストが続くかわからない。2往復ビンタくらいにはなる。一般庶民には組合連中の神経がわからない。
うちの家族にも危なく家に辿り着けなくなりそうだったのがいた。乗り継ぎ駅は人でごった返し、ストをしていない駅員も状況を把握しきれていない。何本もの列車が同じホームに数珠繋ぎで止まっていたらしい。コレではホームまで行けたとしても間違った列車に乗ってしまうかもしれない。全くはた迷惑な話だ。
このヴァカンス帰省にあててストをするのは一昨年までタブーだったのか、聞いたことがなかった。去年やられた時には国民全員が飛び上がって驚いた。まさかこの時期にやるとは誰も想像していなかった。
これで2年続きでやったことになる。今後はクリスマス前の風物となるだろう。
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