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ブリコラージュ-日曜大工(その2)〜肩を張らずにフランス9

さてそもそも「家」に対する考え方がフランス人と日本人では根本的に違う。家造りの基本が「石」であるフランスと「木」である日本なのだから当然といえば当然。この話は長くなりそうなので別の機会を設けようと思う。

« bricolage »が好きなフランス人。こちらに来て店に入った人ならすぐわかる。自分でやれる気になってしまう。実際出来ないことはないというのが実感で、最初から上手く綺麗に(プロみたいに)やれなくて良いと割り切れるならなんでも出来るし、やってみるといい。

本来手作業が好きだったので大体のことは一度はやった。そこで分かったのは、プロでなくても出来ることとやめておいた方がいいことがあるということだった。変に手を出して修理屋を呼んでいたのでは元も子もない。とか言いながら失敗して初めて分かったのだから、偉そうなことを言わないほうがいいな。まあ大事には至らなかったから今こうして書いているので、授業料だと思えば安いもの。

1番好きなのは窓などの建て付け。今の家の窓は全部新しくした(トータル14!)。玄関も付け替えた。もう15年以上前になるけれどびくともしない。窓をつけ替える工事は寸法と角度だけ気をつければ手順が簡単なのでできてしまう。最近のものでは、去年、トイレの窓を付け替えた。少し特殊な立て付けだったので、プロに意見も聞いた。結局誰もやりたがらず、自分でなんとかやってしまった。驚くほど綺麗にできた。うちに来る人たちはまずこのトイレを訪れることになる。

壁紙の張り替えとペンキ塗りは子供でもできる作業、とフランスでは言う。それほど気軽に模様替えができるのは紛れもない事実で、その気になれば次の週末にでも始められる。店には好みによって驚くほど多種多様な壁紙が見つかる。専門店も数多くあり、気に入った絵柄や色が見つからないことはない。「紙」と呼ぶけれども実際は薄紙とプラスチック皮膜のようなものが重なったもので、湿気にも強いし、貼るのも剥がすのも容易。こんな所にも技術の発達はあるのだと今更ながら驚かされる。

ランプの付け替え、前にも言った天井扇風機の取り付け、コンセントの付け替えくらいの電気工事は全く問題なし。本来ならブレーカーを落としてやる所なのだが、全部落とされるのが嫌なのでそのままやってしまう。流石に危険なのでおすすめはしない。

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