Forces de l'ordre〜肩を張らずにフランス137
« Police » 警察、« Gendarmerie » 憲兵、« Armée » 軍
フランスの治安を司る3機関
日本の警察と自衛隊の括りに入らないので分かりにくいかもしれない。
Police は田舎に住んでいると見かけない。街に出て初めて太字でPOLICEと書かれた車を見かける。背中に大きくPOLICEとあるのが目立つ。都市の治安を守るのがPoliceだと認識している。特殊部隊はCRS。テレビのニュースではパリが映ることが多いので必然的にPoliceを見ることになる。110番ではなくて17番。
街から出てしまうとGendarmerie にお世話になる。スピード違反なんかで張っているのもGendarmes 。中世の« Gens d’armes / Homme d’armes »「武器を持った人たち」が語源になっている。最近では数が減ったが駐在所も中都市にありPolice よりもよほど馴染みがある。数が減ったのは国の経費削減目的。こんなところまで人員削減の影響が出ている。
ちなみにこのGendarmerie 、物々しさはないが軍の範疇に入る。少し濃いめの水色のワイシャツと、胸に白線の紺のジャケットが目印。特殊部隊はGIGN。
軍は自衛隊と似た組織だと思えばいい。PoliceとGendarmerie とは違い何から何まで揃った小社会、コミュニティーを作っている。「軍人」だから戦争に行く、いや行くのだろうが必ずしも機関銃を持って突撃はしない。自衛隊と同様にそれ以外の専門分野が数多い。戦闘員のイメージにあたる軍人の割合はそれほどでもない。
職業軍人もいれば予備軍 « Réservistes »もいる。一般市民のボランティアみたいなものだと思えばいい。ここから職業軍人になる人も結構いる。
軍は国内の治安維持には基本関わらないが « Plan Vigipirate »テロ対策などで駅、空港を徘徊するのを見かけることがある。 « Opération Sentinelle »と言う。迷彩服に機関銃という「いかにも軍」という様相をしている。銃を人混みの中で発砲することはないが威嚇するには十二分の効果がある。
フランスが外交的に深く関わる外国、今ではアフリカを中心に派遣、駐在する。最近ではニジェールのクーデターでフランス軍が追放されるというニュースを覚えておられる方もおられるだろう。現在でも中西部の国々との関係は深い。植民地時代の名残だ。 ヨーロッパ一の規模と人員を誇るフランス軍。現在交戦中の国はないがテロ威嚇抑制の必要な地域と、国際情勢の不安定な地域に戦闘員などを送り込むと同時に、国内で絶えず有事に備えて訓練している。
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性善説とか性悪説が語られて2000年。数十年で人間の本質がどう変わるものでもないだろう。
主に軍の話になったが、人間の本質が2000年かけて安寧平和に向かっているとしたら警察も憲兵もなくてよかったはず、、、とよくある言い方をしてしまう。
国内外ともに平和とは言いづらい昨日今日。日本の方々が外国の軍を見てどう思われるかは勝手だが、フランスの内部から見るとなくてはならないものであるのは間違いない。感謝の念以外湧かない。