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休日とヴァカンス(と仕事)(その1)〜肩を張らずにフランス16
年間5週間。さて何でしょう?
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フランスでの一般的な « congés payés »有給休暇でした。
一般の労働者は職業は何であれ基本5週間の有給休暇をとる権利がある。と、先に休みの話をしてしまったが、1年間しっかり働くことが前提。
週休何日?1日何時間労働?
フランスでは2002年ジョスパン政権がそれまでの週39時間から35時間に引き下げた。勿論給料はそのまま。1日7時間労働で週休2日。現実には以前の8時間労働がいきなり7時間に下げらるわけがないので、余分に働いた時間分は有給休暇に加算される。 « RTT - Réduction du Temps de Travail »という。
いきなり余談だが、この « 35 heures »(トロント・サンカーと発音する)、浮いた時間を新規採用で埋めるという理想を持っていた。どうしても矛盾するように思えるのだが、案の定そううまくはいかなかった。現実には週35時間労働で、RTT が加算されることになり、労働時間が短縮されただけの形になった。
さて、週35時間、一所懸命働いたら年間に5週間の有給休暇が待っている。フランス人はこの5週間をどう使うのか?
ここに来られるくらいの読者はもうご存知だろうが、フランス人は仕事より家庭を大切にする。これは事実だ。家庭がない人々は個人の時間を優先する。仕事に対する割り切り方が日本人には理解しづらいかもしれない。仕事は「悪」とまではいかなくとも「必要悪」くらいには思われている。勿論個人差はあり、当たり前だが仕事が好きでしょうがない人もいる。かと言って、選択を迫られるとフランス人は迷わず家庭か自分の時間を選ぶはず。
一般的な子供のいる家庭を例にとる。が、その前に幼稚園から高校までの学校のヴァカンスの仕組みを説明しようと思う。そうでないとそれを取り巻く環境がわかりづらい。
そこから始めることにする。