美女が使う魅力的な誉め言葉
私は大学生の時に、
ジャズシンガーのスクールに通っていた。
そのスクールは毎年生徒たちでライブを行う。
(いわゆる発表会のようなもの)
ライブに向けての衣装合わせのときのこと。
スクールの主催者である音楽プロデューサーの女性が
衣装のチェックにやってきた。
この女性、当時50代だったと思うのだけれど
「美しくかっこいい大人の女性」
だった。
大学生の私がみても
上質な服をいつも着ていたし
姿勢もよく
「おばさん」なんて言葉
全く似つかわしくない女性だ。
「こんなキャリアウーマンの50代になりたい」
とあこがれていた。
プロデューサーとして音楽業界でやっていくには
たくさんの苦労があったと思うけれど
まったくそんなことを感じさせない
バイタリティーと説得力と
でもどこか艶めいている女性だった。
みんなそれぞれ自分の持ってきた
衣装(ドレス、靴、アクセサリ)をテーブルに
出して
プロデューサーの先生にチェックしてもらう。
私はそのとき
某ブランドのサンダルを用意していた。
甲の部分が斜めに編み上げされた
8センチヒールのサンダル。
細い編み上げの部分には
ラインストーンが一つ一つ縫い付けてある。
足の甲が美しく見える
私のお気に入りのサンダルだ。
一目ぼれして
清水の舞台から飛び降りる気持ちで
購入した。
そのサンダルを先生は手にし
まじまじ見つめて
こう言った。
「Lavaちゃん、
女性に生まれてきたことを幸せに思うような
美しいサンダルね」
20年前以上に言われた言葉だが
今でも脳裏に焼き付いている。
かっこいい女性は言語化がうまい。
いや、
人の心に残る言語化がうまい。
昨今のdiversityの世の中だと
批判もある表現かもしれないが
私は先生のこの言葉が
猛烈にうれしかった。
実は、当時、私は
「なんで男性に生まれてこなかったのだろう、、
女性っていろいろ面倒くさい」
ってずっと思っていたのです。
(「女の子なんだから」ってずっと親に言われていたし、女の子だからあれやってはダメ、これやってはダメ、と本当にうるさく言われていた)
でも、
この先生の一言が私の人生観を変えた。
女性に生まれた素晴らしさを享受しよう。
もちろん、男性も
美しいサンダルをはいったっていい。
それは個人の自由だ。
私が言いたいのは
せっかく女性に生まれたんだから
その身体的特徴を最大限に活かした
装いをしたい!ということ。
美しく賢い女性は
誉め言葉一つでさえも
人の心をとらえるんですね。
人の心に刻めるだけの
美しく妙なる誉め言葉、、
どれだけいえるだろうか。