大人の男性が身なりを整える理由
人が身なりを整えるだけで、
服装ひとつ、髪型ひとつ変えたところで、
何が変わるだろう。
いや、変わります。
めちゃくちゃ変わります。
よく、「見た目は説得力を増す」という。
たぶんそれは
「見た目がきっちりしていることで、相手に与える印象が大きく変わり、
結果的に仕事の成果にも影響がある」
ということだろう。
それは絶対的にただしい。
その通りだと思う。
でも、これって当然のことだし、社会人として身につけておかないといけないマナーですらある。
身だしなみを整えることは多分普通のこと。
私が言いたいのは、もう一つ上の見た目。
同性があこがれるほどに、
大阪弁でいうところの「シュッとしている」人の見た目。
こういう人を目指したい。
「シュッとしている」っていうこの言葉、
「スラっとしている」「顔がイケメン」「上品」「洗練されている」
など、男性を褒めたたえる全ての言葉の意味が詰まっている。
なんという包括的な言葉だろう。
男の人にこれ以上の誉め言葉はないです。
先日、久しぶりに、シュッとしている50代の男性に会った。
海外の仲間と一緒に事業を立ち上げ、今ちょうど軌道に乗り始めたらしい。
現れた彼は50代と思えないほど若々しかった。
「Lavaちゃん、元気にしてた?」
颯爽と歩く彼は遠くからでも目立った。
まだ3月の肌寒い時期だったので
ウールのジャケットにストールを巻いている。
まさに、「シュッとしている」服装。
彼は、見た目だけでなく
声も特徴的で、低いのに聞き取りやすい。
ゆっくり話してくれるし、
話も要点がまとまっていてすごく理解しやすい。
事業の話は私の専門外のことだから
普通なら聞いていてもわからないことだらけになりそうなのだけれど、
言葉選びが適切だからか、わかりやすい。
話が分かりやすい、それだけで「説得力のある男」だ。
話が分かりやすいだけでなく、
知識量もすごいから、日ごろ私が気になっている世の中のことも
ついでに質問したりした。
何を聞いても答えてくれるんだよね。
そんな彼にすごく「しょーもない」話も聞いてみた。
「いつも服装や身なりをきれいにしているよね?どうして?
モテたいっていう気持ちがあるの?」
(ほんと、しょうもない質問ですみません)
50代でそれだけ身綺麗にしているということは、
モテたいっていう気持ちがあるのかな、、って思ったんだけど
彼の答えは違った。
「あー、35歳を過ぎたころから、特に自分を大切にしてあげなきゃな、って思ったんだよ。自分に余裕がないと、他人を大切にできないから。
身なりを整えているというより、自分をケアしているんだ」
おい、モテたいとか思ったやつ、
なんて俗々しいことを私は考えたんだ、、、。
(俗々しいという言葉はありません、、)
そうか、身なりを整えるって結局は自分自身をケアしているってことか。
それってつまり、自分自身をリスペクトして大切にするということ。
自分に敬意を払うと
こういうかっこいい大人の男性が出来上がるのか、
そうか、そうか。
「ま、僕が服好きっていうのもあるけどね」
と、はにかんでいたけれど、
彼の「好き」はレベルが高い。
私はまさに彼から男性の服について学んだ。
男性の服って、奥が深いのよ、本当に。
男性の方々ならご存じだと思うのですが。
女性服以上に、カッティングや素材にこだわらないといけない。
まさに、TPOに合わせたものが必要。
ジャケットの襟一つ、ボタン一つとっても種類がさまざま。
イギリス系のジャケット
イタリア系のジャケット
フランス系のジャケット
アメリカ系のジャケット
それぞれのルーツを勉強していったら途方がない。
でも、それぞれのルーツや歴史が本当に面白い。
彼に学んだことをこれからもこちらで
すこしずつお伝え出来たらなと思っています。
彼のおかげで、まったく興味のなかった男性服に
興味が持てた。
それが、今や、パートナーや甥っ子の役に立っている。
「そうだ。今日のLavaちゃんのジャケットすごくいいね。
君によく似合っている。
そういう仕立ての良いジャケットが君にはほんとに似合うなぁ」
と。
私よりも明らかに上質なジャケットを着こなす男性に言われて
調子に乗らないことがあるだろうか。
自分を美女だと勘違いしないことがあるだろうか。
(美しいなどと一言も言われていないけども)
やっぱり、見た目は説得力を増す。
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