札幌_マラソン会場変更と2030年冬季オリンピック招致の関連性_勝算か誤算か
2019年10月、衝撃的なニュースが日本列島を騒がせたことと思います
日本人にとって人気のスポーツのひとつである 「#マラソン 、そして競歩の #2020年東京オリンピック 会場が、東京ではなく #札幌 に移転する計画があると#IOC が発表」
僕はIOCのニュースレターでこの情報(10月16日14:24<日本時間21:24>配信)を知り、おそらく同様に受信した日本メディアがその数時間後一斉に国内で報じました
この発表以降、政府やスポーツ庁、東京都、Tokyo 2020組織委員会、JOC_日本オリンピック委員会やその加盟団体の日本陸上競技連盟など、様々なステークホルダーによる「聞いていない」という寝耳に水コメントが報道され、メディアからはスポーツ界における不十分な情報共有をはじめ、チームジャパンといいながらも連携が不足しているガバナンス、不透明な意思決定プロセスなどが指摘されることとなりました
その結果、IOCとの協議を経て、公になってわずか2週間で札幌への会場変更が決定しました
合意なき決定
小池百合子東京都知事が会見で述べたこの表現は、今回のドタバタ劇の結果と、かつ日本人に最も足りない国際交渉力を見事に表していると思います
僕は最初からこのニュースについて、驚きはあったものの、既定路線の決定事項であると読みました
ですから、この2週間の動きを、異なったアングルで見ていました
以下、私見をまとめます
本エントリーのタイトルからすると、先日の初投稿でお示ししたnoteの趣旨から外れる内容に聞こえるかもしれませんが、ローザンヌでは札幌に関するタイムリーな出来事が迫っており、それが僕のスイスにいる理由と、そしてスポーツ界の現状の課題につながるので、最初のトピックとさせていただきました
ローザンヌはいたって静か
今回の騒動について、ローザンヌではそんなに話題にはなっていませんでした
おそらく、ヨーロッパ人は飛行機や陸続きの移動に慣れていますので、同じ日本国内にある札幌という場所をそんなに遠くに感じていないようです。また、札幌やニセコが位置する「北海道」という地名も有名で、「数年前に北海道へスキーに行ったことがある」という話題を、クラスメイトや同僚と何度か話したことがあります
それよりも、今回の騒動の引き金となったといわれる、カタール・ドーハの世界陸上における女子マラソン棄権者続出問題の方が、話題性が高かったように思います
深夜12時スタートにも関わらず、気温は30度を超え、湿度は73%という気象条件の中、変更・中止することなく予定通り競技を実施し、結果的にスタートした(68人)人数の半数近くになる、28人が途中棄権しました
主催者であるWorld Athletics(国際陸上競技連盟:WA*)公式サイトの写真からでも、沿道の観客が少ないことはみて取れ、天候はさることながら世界陸上という最高峰のはずの舞台、特にオリンピック前年としてこの内容だったことは、アスリートやコーチが不満をいうことについて十分に理解できます
*ドーハ世界陸上終了後から、IAAF(International Association of Athletics Federations)より組織の名称変更
アスリート側の不満は、ドーハ世界陸上前に行われたWA総会における会長の発言に起因しているようです
WA会長のSebastian Coeは、この総会において全会一致で会長に再選(他候補者なしの選挙)し、2期目(4年任期)に入ったばかりです
総会後の会見(9月25日)で、記者より2日後に開催される女子マラソン(9月27日)をはじめとするロード競技が、高温多湿の気象条件の中行われる可能性を指摘されると、「アスリートのウェルフェアを最優先事項としており、これまでも高温状況に関するマネジメントの作業を実施してきた。(大会では)状況を常時モニターするメディカルチームを配置します。メディカルサポートをいつも以上に用意しており、水分もいつも以上に補給できるようにしています。中止する予定は全くない」とコメントしています
そして、28人のドロップ
当然のことながら、メディアはこの無残な状況やアスリートの怒りを取り上げ、WAを批判しました
IOCのホープ
WA会長の再選を果たしたSebastian Coeは、今IOCでも重要な人物です
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