一度諦めたデザイナーに再挑戦出来たのは見る方向を変えたから
はじめまして。
36歳Webデザイナーのラウラです。
初のnoteは「一度諦めたデザイナーに再挑戦出来たのは見る方向を変えたから」をお伝えします!
何かとSNSでわちゃわちゃ意見飛び交う賑やかなWeb業界で不安になってる方も多いかと思います。少しでも参考になれば嬉しいです!
ちなみに長くなると思うので、飛ばし飛ばしで読んでもらって大丈夫です!
最初に目指したのはアパレルデザイナー
私は中学の時からアパレルデザイナーを夢見ていました。
理由は「母親が好きに服を選べるようなブランドを作りたかったから」です。母親はプラスサイズ体型で選べる服がとても少ないと嘆いていました。今でこそサイズ展開が豊富にはなりましたが当時はまだまだ少数派でした。
子供心にその悩みを解消したいと思っていました。
高校は被服科のあるところへ進学し、デザイナーへの道まっしぐらでした。一般教科を爆睡しても、被服教科は元気いっぱい成績上位でいろんな服を作ってました。服を作れる楽しさいっぱいの高校生活でした。
デザインに点数がつく専門学校
高校卒業後、もちろんデザイン専門学校へ。
少数クラスでみんなでワイワイやりながら、日々デザインと制作に明け暮れてました。
ただそこで自分の描いたデザイン・作った服に点数が振られるようになって「デザインが楽しい」に陰りが出てきました。
学校なので制作物に点数が振られるは普通のことです。紙でやってたテストがデザインに変わったということです。頭では分かっていても自信のあったデザインに順位がついて、上位にはクラスメイトのデザインが…。
デザインって楽しいだけじゃないんや…評価されるもんなんや…と現実が身にしみました。
コンクールに通っても佳作、クラスメイトがグランプリ。ただただ自分のデザインがしょぼく見えました。
先生が良い点をつけそうな画風で描いて点を取りにいく事もしました。良い点はもらえましたが無力感でした。
何してんやろ…自分。
逃げるように専門学校卒業
専門学校は2年で卒業するか、進学して3年目にもっとデザインを深く学ぶコースがありました。3年間学んでデザイナーへと進むのが通例でした。
私は迷っていました。
「このまま3年目行って、デザイナーになれるのか。」
少数派のクラス内ですら成績は真ん中。そしてクラスメイトの作る服が素晴らしいものばかりでした。
国内コンテストでグランプリを取る人
発想力が飛んだ人
デザインが超絶上手い人
個性的でおしゃれな人。
錚々たる実力のクラスメイトでした。
外に出ればモード学園、上田安子服飾専門学校、バンタンなどなど有名なデザイン学校も数多くあります。クラス内でも埋もれる自分が、さらに多くのライバルと戦ってデザイナー採用される気が1ミリもしませんでした。
あんなすごい物作れない。
自分の服なんて誰が着たいんやろという負のどん底でした。
私はデザイナーを諦めました。
先生との面談で2年で卒業することを報告した時は悔しくて泣きました。情けないです。
アパレル販売員デビュー
卒業後はアパレル販売員として働いていました。
勤務先はなんとプラスサイズのブランドでした!これには驚きました。
このプラスサイズの販売員にはなれたことで、大事なことに気付きました。
プラスサイズブランドは自分が思っていた以上に多数のブランドが展開していました。百貨店のワンフロアがプラスサイズ専門で、コンサバ・モード・カジュアル・可愛い系・シャツ専門・パンツ専門・冠婚葬祭etc。その中でも細分化されます。
フロアを見渡せば、どのお店も独自のテイストがあり同じ服はなく、販売員のタイプも様々です。お客さんのタイプも要望ももちろん様々です。
運命の顧客さん登場
私の顧客さんに背が高くがっしりした体型でいつもメンズのダーク系スーツを着ていらっしゃる方がいました。
ワンピースが欲しいとのことだったので、白地に青い薔薇の柄が入った膝丈のワンピースをおすすめしました。
その顧客さんからするとかなり攻めたデザインだったと思います。
ただ私は絶対にそのワンピースはこの人に似合う!と自信があったのでおすすめしました。
とりあえず着てみるというこで試着室の前で待つこと6分ぐらい。。。
ガチャ……..
扉が開いた瞬間、まじでガッツポーズでした。
肌の白さとワンピースの白さがマッチして、青い薔薇がとても映えてました。丸みのある体型で膝丈でも変にいやらしさも出なくて最高でした。
テレビでよくみる劇的ビフォーアフターはまさにこれです!
顧客さんの顔が驚きと嬉しさの溢れた笑顔!!
泣きそうになりました。
新たなファッションを開拓できたと喜んでくれたことが、何より嬉しかったです。
その時、ふっと「私が見なきゃいけなかったのは…お客さんじゃないか?」と浮かんできました。
見る方向はひとつ
専門学校の時に私が見ていたのは
「周りにいるクラスメイト」
「他校のデザイナー志願者」
「自分をとってくれそうな企業」
どれも自分のことだけしか考えてなくて、嫉妬と不安と打算にまみれた視点でした。
お客さんのことを考えられてなかったし視野が劇的に狭まってました。
百貨店のフロアは先にも述べた通りブランドは多種多様です。お客さんも多種多様。ターゲットも細分化されています。
だから、専門学校の時に思った「自分の服なんて誰が着たいんやろ」という思考は間違いでした。
あなたの作るデザインが良いという人が必ずいます。
あなたのデザインが良いと採用してくれる企業があります。
同業者と比べたり、誰かの真似事ではなく、お客さんのことを見たデザインが大切です。
刺激を受ける為に、周りのデザイナーを見るのも時には必要ですが、一番に見る方向は目の前の「お客さん」です。
それに気づいたから私は一度諦めたデザイナーに再挑戦しようと思えました。
今度は業界を変えてWebデザイナーに。
めっちゃ楽しそうに笑う顔
SNSでは日々キラキラした投稿や、正解不正解とも言えない論争などあります。
デザイナーをしている私も滅入る時が結構あります。
そんな時は左右の同業者や上下のマウントは置いといて目の前の「お客さん」を見てください。まだお客さんがいないのであれば、近くの大切な人を想像してください。
あなたのデザインを見ながら、お客さんがめっちゃ楽しそうに笑う顔は何もにも変え難い報酬です。
そして、それがいつしか糧になります。
お客さんにとっての正解を一緒に導き出せることを目指してもらえたら嬉しいです。
後日談
ワンピースを購入いただいた顧客さんは勤務先に着て行ったそうです。
その時周りからは変貌ぶりに「彼氏出来たんですか!?素敵ですね!」と驚かれたそうです。
とても嬉しそうに恥ずかしそうに教えてくれました♡