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楽な持ち方は色々。

サーカスのピエロが、ジャグリングを披露している。無数のボールを、時には空き瓶をまぜてクルクルと。

円を描くように宙を舞うボールに観客は釘付けになっている。それは、その技術に只々感心する顔だけではなく、失敗を願う顔もあり、またはショーを楽しむ観客のマナーにしたがっているだけの思考の無い顔も多く見られた。

ショーの終わりの売店では、ピエロが持っていたカラフルなボールが売られている。
子供たちはねだり、なかには大人でも興味深そうに購入を検討してい。

値段はそこそこに高い。当然だ。

そして、多数の大人たちは購入に乗り気ではなく渋い顔を子供たちに見せ、お菓子やキーホルダーなどの安価な物へと興味を促す。

当然だ。値段はそこそこに高い。

ショーを楽しむ観客として正しいのはどちらか。

ボールを投げると、ひとつなら上手くキャッチできるかもしれない。さらには才能が、いや努力できる才能があったら幾つかのボールを投げ続けられるかもしれない。
または自分にはキャッチ出来ないと知って、ひとつだけを大事に持つかも知れない。楽しかったサーカスの思い出を両手でしっかり持つかもしれない。

ピエロの気持ちは分からない。
彼にならなければ、わかり得ない。
あなたのボールは、手から離れていますか?

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雨音ムッツ
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