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Photo by
zakiko333
美味しいチロリアン。
美味しくできたカレーにも一皿で飽きてしまう贅沢な休日は、午前9時を過ぎたあたりから急かしてくる。
洗濯籠に溜まった無計画をとりあえずグルグル回す。
今日の分だけじゃなくて、一週間分の充実をスプーンですくって食べないといけないのだから、制限時間は必要だけど計算できないからこんなことになってる日曜日の午前中はもうすぐ終わる気がする。
46分後の取り出し時間が、「タイムリミットです」とタイマーが教えてくれる親切設計の洗濯機に一礼してからカーテンの外の天気を見てみる。
良くても悪くても関係ないのに。
コップに水を入れて、常習的に摂取している「チロリアン」を3個つかんでテーブルに置く。一瞬の甘さの為なのに、色の違う袋を選ぶ。同じ味を3個は、なんだか違う気がするのは何故だ。どれだって美味しいのに。
バニラ味の包み紙でダンスする2人みたいに、一日を過ごしたい。そんなのは無理だと諦めながらギザギザから開封して食べる。
お菓子に興味があるのは子供でお菓子の包み紙に興味をもつのは大人になった証拠だから、だれかに食べる数を制限されることなんてない。だけど、飽きっぽくなったから、外に出てくる。
不安にも飽きて、充実を食べに出かける。
結局、帰ってきたら残り物のカレーを食べるのに。
二日目のカレーのほうが美味しいなんて、大人が作った迷信だ。
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