いまは、とりあえず人差し指を唇にあてて〔詩〕
距離を取るために卵に入る
嫌なものから離れるためだろう
そう決めつけたように囁かれた
別れが辛いのは
その日が来るまでわからない
鈍感なボクだから
淋しいと誤魔化す
あまりにも思い出が楽しすぎた
原因はそれだけの
でもそれが問題で
転がるのが面白くて見ていたボールが
急に崖の下に消えていくときに
反射的に駆け寄ることは意味をなさず
消えてしまったボールは
世界から消える
世界から
ボール遊びを楽しむ人達の
笑い声を無くそうなんて
それこそ淋しいから
自分が卵に入れば済むこ