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ポエム・エッセイ

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ポエムのまとめです。わたしの頭の中は、こんな感じです。
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2023年8月の記事一覧

美味しかった。

読んで良かったと思う本は、いつ見つかるかわからない。 それはストーリーがどうのとか展開が好きだとかではない。わたしの場合は、ページを進めるごとに「あれ?、この人」と、なにか気がつく。 今読んでいるのは、雪舟えまさんの「凍土二人行 黒スープ付き」。 わたしは読書家ではないので、有名な人なのかは知らない。好きな作家さんが旅行中に、この方の本を読んでいますというインスタ投稿を目にして図書館で借りてきた。そんな至極ミーハーな理由。 でも、借りてきてとても良かった。 繰り返しにな

雲を追い越す。

街路樹の葉が黄色く垂れ下がり、何十日ぶりかの曇りらしい曇り空にうなだれていた。 夏休みにはしゃぎ過ぎた疲れが出ているようにも見えるし、もう早々とハロウィンに向けて張り切りだしているのかもしれない。 午前八時、陽射しが降り注ぐ。 暑くてうなだれるボクは、季節に追いつけない。

不審者とねこ。

狭い場所を通るふたりの違いはなんだろうか。 端の席が好きな人は多数いるけど、似たようなものじゃないか。 疑われるようなことはしない、そんな気遣いの一種。 自由でわがままな性格を嫉妬しているわけじゃないけど、疲れた顔を察知して静かにそばに座るのはなんで? それなのに、あんなに狭い棚のうしろに入ったり、柱のあいだを通る。そして、只じっとしてこちらを見てる。 しゃべりかけもしない。 なぜだか、たまに狭い方に魅力を感じて、そっちを通りたくなるボクはおかしいのかな。ちゃんと、ごみ

新鮮が長続きしないのは、熟すからだ。

時間の感覚は、残された余命によるという記事をみた。 これに同意できるかはさておき、たしかに子供の頃と比べると不思議な感覚だ。 自分の周りが世界の全てで毎日遊びに行くといったとて、学校が終わったあとの5時まで。2時間もない。 それでも、そこにすべてが凝縮されていて、毎日がそのためにあるような日々に頭まで浸かる。楽しい時間はすぎるのが速いというけど、その速さを気にすることすらないくらい楽しかったのだろう。もう終わりかなんて思ったことはなかった気がする。 いまはどうだ。スマホを

記憶がかすれる。

都合よく忘れていくことが沢山ある。 好きな芸能人のドラマ。 夢中だったゲームソフトのタイトル。 ずっと昔にやめてしまった趣味のこと。 たばこの安心感と温度。 「記憶」にある。 ただ、それだけになっていく。 よく「瞼の裏に」なんて言うけど、ほんとにそんな感じ。 目を開いていても眼球が覆われて隠れている部分、そう、その部分に探している情景があるのが分かっている。分かっているのだけど、目を閉じて直視しようと思っても何も見えない。 そんな感じ。 真っ暗な中。 うっすら爪で付

クッキーが食べたい。

かなしい話をどうにかするために、クッキーを食べた。 密閉用のふたに、透明な容器。 それを空っぽにしたいから容器に手を突っ込んでクッキーを取り出す。 まん丸のクッキーと容器の中に残ったくずの粉。あれは今は必要ないものなのか、元々いらなかったものなのか。 珈琲の苦みを旨味だと思わせるトリックスター。 空になった容器には、かなしい話を詰めてふたをする。 丸くなったらクッキーと呼ぼう。

もう忘れたよ。

はじめて君を見たのは9歳の時。 そして、はじめて何かをかわいいと思ったのは9歳の時。 それからもう一つ。 はじめて嘘つきになったのも9歳の時。

傘を差さないのは気分が晴れているから。

大抵の物事には二つ以上の理由があって、そのうえで「自分の性格」という不確かな機能が片方に二重線を引いてしまう。 ほんとうは自分を信用していないからなのに。 雨に濡れないために傘を持って出かけて、それを一時的にどこかに置く。それを繰り返すうちに、恐らく無くす。それが1年後か、5年後か。その傘がたとえばすごくお気に入りで大切なものに感じていたとしてもだ。 それが怖いのだ。 そんな風な自分にがっかりするのが分かっている。 だから、これには二重線を引いて他の理由を答えるんだ。

お肉が食べたいから、焼き肉する。

レゴブロックで造ったロボット。 お菓子の空き箱で造った怪獣。 どちらも等しく大事だったのは一瞬で、完成品の玩具が欲しくなった。 太陽のせいで暑いなんて思ってないころから、風が涼しいのは知っている。 時間の使い方を考えているうちに、時間の埋め方が上手くなってしまったから、多分、疲れるんじゃないかな。 過ぎ去る時間が怖い。 なのに、どうしてかゆっくり流れる隙間の時間を無くそうとする。 人間以外の動物は、賢い。

NARUTOでも、呪術廻戦でも好きなのを読めば良い。

エアコンに慣れきった身体を起こしてカーテンを開ける。陽射しが体に当たり暖かいなと思うと同時に、エアコンを切ったら暑いなと思う。 仕事に行くまでのたった1時間。 明日からの連休は、たっぷり読書をする予定だから、それまでの繋の仕事に行く。 リーズナブルな温泉。 図書館で借りた本。 鳴らないスマホ。 寝坊、昼寝。 このくらいの結界をはれば煩わしいモノからは遮断できるだろう。 自分の部屋とPCデスクという結界は、ぼくにとっては弱すぎる。日常という、最大の魔物からは守ってくれないだ

扇子、団扇、扇風機。

冷蔵庫から出した牛乳パックを振って、中身の有り無しを確かめた。 見えない物を確かめるときには効果的な方法。 となりの部屋では、扇風機が嫌な気持ちをふり払うように頭を振っている。 セミが今まで何回鳴いたか知らないし、ぼくが「あっつい」と何回言ったかも知らない。 そんなぼくでも知っているのは、線香の火を吹き消してはいけないこと。 手で仰いで消すものだって昔教わった。 バイバイと手を振るのは、何の有り無しを確かめているんだろうか。 昔、教わったのだろうか? おぼえていない

綺麗に丸が描ける人は、絵がうまいんだってさ。

これは単なるイメージ。 図書館で本を選ぶのは楽しい。無料でここにあるすべてのお話を最後まで楽しんでいい。 「体験版はここで終了。続きは有料版でお愉しみください」なんてことはなく、本当に隅々まで楽しんでいい。 たくさんの四角が列んでいる。 本が四角いのは、列べるのに便利だからなのか。置く。そこに置いておきたいものは、平らなものだ。たぶん、巻き物のように積み重ねていたけど、転げ落ちて、なくなったのだろうと思う。だから、動いてほしくないものは四角いのだ。 なんだか同じ形のほ

冷やした後より、かき混ぜてる今を楽しんでもいいはずだ。

グラスを置いた小さな計量器。 「ゼロ表示」ボタンを押して朝食の準備。 オートミールは30グラム。 見た目では、グラスの下のほう3分の1くらい。 ミルクと蜂蜜。 ヨーグルトも入れようか。 冷凍ベリーもチョコレートも、おいしい。 こんなにたくさん入れたら200グラム以上になったけど、体の中にあると言われる大事なアレは、確か10分の1くらい。 それで生きている不思議と、そんなことが気にならないくらいに走り回る「真夏の好奇心」に感謝を込め、ラップをかけて冷蔵庫に入れる。 明日

あっち、こっち。

新潟は突然の大雨が降った。 夜の2時くらいかな。寝ぼけていて定かではないが、雷の音と屋根を叩く雨。それから短い停電があったようで、止まったエアコンで起きる。 今年は梅雨がスパッと終わった印象だったから、雨がふることに時期外れだなと勝手な感想をぶつける。 新潟の梅雨は、特にここ数年はダラダラと長く、明けたといわれてもジメジメが続くイメージだった。それが、今年はスパッと、本当に刀でぶった切ったように湿気が抜けた日が続くもんだから、雨への警戒心ゼロの強い日差しと熱中症だけ気にして