『海に眠るダイヤモンド』祈りとは何か？ 沈黙の神様と人間（第4話の感想）
【前書き】
やべえ、海に眠るダイヤモンドのヒロイン達が美しすぎるんだが⁉︎ 今回の話は内容がいつにも増して重かったのですが、それと同時にヒロイン達がいつにも増して可愛かったです。
そして、今回は男性陣もみんなカッコ良かったです。賢将もカッコよかったし、進平兄ちゃんもカッコよかった。ここら辺は本編でさらに詳しく書きます。
【本編】(※今回は話の密度が重すぎて僕の脳では処理できませんでした。なので、僕の解釈強めの「感想」を話していきます）
①罪を作るのは人だし、奇跡を起こすのも人である。
戦争や犯罪、罪を作り出すのはいつでも人間です。しかし、奇跡を起こすの人間です。ここでいう奇跡が「捨てたペンダントを賢将が拾ったシーン」や「原爆が映し出された場所と同じ場所から花火が上がっていたシーン」で表現されてるなと思いました。
人間が作った原爆は悲劇を振り撒き、人間が作った花火は喜びを振り撒くという対比が非常に良かったなと思いました。(そのシーンで流れる『ねっこ』が最高！！）
②男性陣が格好良すぎる
うん、最高だね。百合子の捨てたペンダントを拾う賢将、最高でしょ！！ 正直、あのシーンで「飾らない花で良い〜」って『ねっこ』が流れるかもって思った。
そして、リナに対してパーフェクトコミュニケーションを取る進平も最高です。きっと進平も戦争を経験して、人に言わない過去を背負ってるからこそリナの過去にも触れないということが出来たのだと思います。そして最後のシーンで進平がリナに対して「島の掟」を述べ、暗に『ここにいて良いんだよ。来年もここにいてね』とリナを引き止めていたシーンが最高でした。
今回の話で恋愛は「朝子→鉄平」「百合子→賢将」「リナ→進平」になったなと思いました。
③祈りについて
最後の方に鉄平がナレーションで語っていたことが全てだなと思いました。神様に赦しを求めるのは『人の作った罪を消すことは出来ないけれど、同じ失敗を繰り返さないために学ぼうとしている』姿勢の表れなのかなとも思いました。
だからこそ、百合子が朝子に赦しを求めたシーンは（物語の構成として）特にエモいなと思いました。
④タイトルの「沈黙」について
今回のタイトルの沈黙は「色々な意味の沈黙が含まれてるな」と思いました。
一つ目は「鉄平や賢将が朝子と百合子の険悪な関係について黙っている」という意味での沈黙です。この沈黙は「言わないほうがいい、言ったほうがいいけれど言うことはできない」タイプの沈黙ですね。僕もこのタイプの沈黙を経験したことがあります。（精神状態が地獄でしたが、さすがに百合子の話ほど重くはない）
二つ目は「炭鉱長(偉い人)の沈黙」です。鉄平の父が「偉い人たちの子供は全然死ななかった」と言っていたことに通ずるものがあるなと思いました。元、歴史のテストが学年4位の僕の知識によると太平洋戦争は「最初から勝つことは想定していなかった戦争」だったはずです。それを知りながら自分の利益のために黙っていたお偉いさん方の沈黙が日本国民を帝国主義や戦争へと向かわせていきました。いつの時代でも同じでお偉いさん方は沈黙しているなだなぁと思いました。
三つ目は「大人の沈黙」です。無責任の体系（偉い人が決めたからという理由で、国民がなんとなく帝国主義に流れていった）についてのことだと思っています。これも鉄平の父が言ってた「俺は馬鹿だから、鉄平の兄が陸軍に志願した時に喜んだ」と言った部分に現れているなと感じました。このシーンから世の中の情勢に流されず、自分で物事を判断することも大事だなと思いました。今は民主主義です、自分の信じるものを信じて選挙に行きましょう。（僕は18歳になったので選挙に行きました）
四つ目は「過去についての沈黙」です。これはリナの過去や進平の過去ですね。
五つ目は「神様の沈黙」についてです。説教和尚が「神様は何にもしない」と言っていて、百合子の母が「神様は見てる」と言っていたところから「神様は見てるけど、何もせず沈黙している」のだなと思いました。（by特定の宗教を信仰していない人間）
六つ目は「朝子は、自分が百合子に意地悪をされてる理由に気づいているけれど沈黙している」ことについてです。これは僕の予想(解釈)です。作中で名言されていませんし、普通に気づいていないかもしれません。ただ、もし気づいていたなら百合子が朝子に許しを求めるシーンがさらに味わい深いシーンになるなと思いました。
【あとがき】
今回も、『ねっこ』の流れるタイミング最高でしたね。夢中になりすぎて物凄い長文を書いてしまいました。（2000文字）
また来週が楽しみです！！
次回の話
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