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通貨危機が起こったときの頼みの綱が通貨評価替え

通貨の価値を変更することが通貨評価替えです。
具体的には世界通貨改革が行われた後に起こるのが通貨評価替えと言えます。
そうなるとまず始めに理解しなくてはいけないのが世界通貨改革です。
 
世界通貨改革は、お金を交換することで発生する利息を詐欺的なものとして捉え、その状況を是正しようとする動きです。
そして、通貨評価替えはその状況を是正する動きとなります。

ここでわかるのは、世界通貨改革と通貨評価替えはセットで考えられるものですが、その動きは全くの真逆といっていいでしょう。
また、資産の裏付けを金に設定した金本位制に戻すといった動きもこれにあたります。

以上のように、通貨評価替えは世界通貨改革が行われた後に起こる事象であり、資産の裏付けを金に設定した金本位制戻すといった動きになります。

●通貨評価替えをすることによる影響は?

通貨評価替えによる影響は国によってまったく変わってきます。
当然ですが、通貨や為替レートが安定している国では通貨評価替えは起こりません。
通貨改革が行われないので当然といえば当然のことです。

そして、一般的に言えることですが、通貨評価替えは輸出国にとって有利なものとなります。
そうなると、当然ですが輸入国にとっては不利になるということです。
それは、通貨評価替えが起こると、外国為替市場に大きな影響を与えることがあるからです。

通貨評価替えが行われると、為替レートが大きく変動します。
そのため、外国為替市場で取引を行っている多くの人は、通貨評価替えの影響を受ける可能性があるといっていいでしょう。
それは間違いないのですが、大きく報道されないのは通貨評価替えが先進国では起こらない、あるいは起こりえないからです。

逆に言ってしまうと、G7などの先進国で通貨評価替えが起こるような事態になると世界恐慌では済まないことになるかもしれません。
仮にG7で通貨評価替えが起こるような兆候があれば、世界各国がそれを防ぐために大胆な資金注入を行うことでしょう。
それは、資金注入によるロスよりも通貨評価替えを行うリスクのほうがはるかに大きいからに他なりません。
通貨評価替えは国によってというよりも国の規模によって異なる影響を与えます。

●通貨評価替えと外国為替市場の関係

通貨評価替えと外国為替市場の関係についてですが、通貨評価替えによる外国為替市場に多くの影響が予想されます。
ただし、前述したように先進国やある程度の経済規模の国で起こることは稀です。
多くは発展途上国で起こることになります。
また、何の前触れもなく起こることはないので、事前対策をしっかり取ることで影響を最小限にすることが可能です。

通貨評価替えが行われると為替レートが変動します。
そのため、外国為替取引を行っている投資家は、通貨評価替えによる影響を受けることになります。
何度も言うように国によって影響はことなりますし、事前の兆候が分かるので、できるだけ速やかに資金待避をする必要があります。

●輸出国と輸入国

世界には様々な国があり、輸出立国の国もあれば、輸入に頼る国も少なくありません。
日本は資源を輸入し、その資源を元にした製品を輸出する典型的な加工貿易の国です。
こういった国は日本の他にお隣の韓国などもそうです。

このような国は輸出国あるいは輸入国のどちらかに分けることはできません。
強いてあげれば輸出国といったほうが良いかもしれません。
特に日本は、長らく輸出入において黒字が先行しているので、そういった意味合いでは輸出国といっていいでしょう。

また、輸出国と輸入国は、貿易において異なる役割を持っています。
輸出国は、自国の製品を海外に売り込むことで、外貨を獲得。
そういったことで経済成長を成し遂げています。

一方の輸入国はどうかというと、自国に必要な製品を海外から調達しなければいけません。
そのことで、自国の需要を満たす必要があるからです。
輸出国と輸入国の違いというのは、貿易における役割の違いを考えると明らかです。

輸出入のバランスは、輸出と輸入の差額を指しています。
輸出が輸入を上回る場合、その国は輸出超過国となりまし、逆に輸入が輸出を上回る場合は、その国は輸入超過国となります。
長らく輸出入において黒字が続いていた日本の場合、2019年度の貿易収支は、輸出が76兆円、輸入が78兆円となり、貿易収支はマイナス2兆円となりました。

●世界の経済情勢と通貨評価替え

輸出や輸入の割合を見てもわかるように経済情勢は、国によって異なります。
2023年において、世界経済の成長率は、高インフレ、金融引き締め策、さらにより制約的な与信状況から大幅な減速予想となりました。

世界の総合インフレ率は、2022年の8.7%から、2023年は6.8%、2024年は5.2%へ鈍化する見込みです。
インフレ率の鈍化は生活の安定化といった面ではメリットがありますが、経済成長にとってはマイナス要因となるケースが多くなります。

特に上振れリスクとしては、インフレ率が予想より早く低下し、金融引き締め政策の必要性が低くなりました。
そういった意味では、通貨評価替えが行われるリスクは、輸入国においても可能性が低くなったといえます。
ただし、世界経済が安定していても、各国に対する状況はそれぞれ特殊なものがあります。

また、経済成長が鈍化することでお金の流れも鈍化し、それによる通貨評価替えのリスクが高まったという声もあります。



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