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HSCな息子が不登校に。

娘の話が多かったので、
今回は息子のことを書こうと思います。

社会性に困難があり、勉強は平均点、
運動が苦手で手先も不器用な娘に比べ、
息子は正直、親の私から見ても
文句の付け所のない優等生です。

忘れ物が多くADHDぽいところがあるものの、
幼い頃から周りの空気を読み、
人に優しく、
誰にでも声をかけ、
責任感があり、
お調子者でよく人を笑わせるので、
どこに行っても人気者。
よくリーダーに選出されます。

運動神経も悪くなく、
マラソン大会も常に上位。

一度聞いたことは難なくすぐに覚えてしまう。
プログラミング、動画編集、Youtubeの投稿も
どんどん自分で調べてやってしまう。
家でほとんど勉強をしなくても、
しょっちゅう100点をとってくる。


まさに、

トンビが鷹を産んだ

とは、このことです。
両親はフツーの人間なのに、
どうしてこんな子が生まれたのか?不思議です。

その自慢の息子が、不登校になりました。


最初はコロナで全国一斉休校になる直前です。
息子が小学校5年生の時でした。
娘が不登校になったのとほぼ同時期に、
なぜか息子も学校に行きたくないと言い出しました。
理由を聞いても、本人もわからないと言う。

誰からみても、
不登校になる原因なんてなさそうなのに。

お姉ちゃんは友達一人もいなくてさびしいけど、
あなたはいつも沢山の友達に囲まれてるじゃない。
お姉ちゃんは勉強も苦労してるけど、
あなたはいつも100点じゃない。
一体どうして学校に行きたくないの???
小さなことにウジウジしてないで、とにかく学校に行きなさい!

そんな言葉をかけてしまいました。

娘の不登校に対応するだけでいっぱいいっぱいなのに、
何も心配いらないはずだったアナタまで??
そんな気持ちでした。

当時は、その状況がもう私のキャパを超えてしまっていたんです。

今になって思うと、息子には余計に辛い思いをさせてしまったと反省しきりです。

息子の不登校は半年ほど続き、
時々スクールカウンセラーに話を聞いてもらいました。
ゆっくり休んで充電できたのか、
特に何があったわけでもないのに、
小6の夏休み明けからまた登校し始めました。

不登校になる前は、
本人の希望もあって中学受験する予定で
塾にも通っていましたが、
不登校になって塾も受験もやめました。

6年生の後半は毎日登校できるようになり、
地元の公立中学校に入学しました。


中学生になってからは、
毎朝5〜6人の友達と一緒に登校し、
運動系の部活に入部。
部活が楽しいと頑張っていましたし、
選挙管理委員会や応援団などにも自主的に参加し、
はじめての定期テストも
ほとんど勉強せずに学年10位以内。

充実した中学校生活を送っているように見えました。

でも、夏休み明けからまた
「学校に行きたくない」
と言い始めました。

理由を聞いても、出てくるのは本当に些細な事ばかり。

でも、どうやらその些細に見える事が
本人にはとても辛い事のようなのです。

息子は小学校の頃から担任の先生方に

ガラスのハートを持ってますね

と言われ続けてきました。
ちょっとしたことで、すぐに大泣きしてしまったりするからです。

彼が空気を読みすぎるのも、
人の気持ちに人一倍敏感だからなのだと気付きました。

ひょんなことからHSC (Highly Sensitive Child)という言葉を知り、調べてみると
息子に当てはまる事がいろいろ出てきました。

料理の味付けにしても、
調味料をつけないで、
生の野菜の味そのものを味わいたがります。

人が怒られているのを見て、
まるで自分が怒られているかのように怯えたり、
心を痛めたりします。

その繊細な心はもちろん長所なのですが、
その分生きづらさもあるのかもしれません。

学校を休んだからと言って、根本的な傷つきやすさが解決されるわけではないけれど、まず今は、この子には休息が必要なんだと思います。

息子ももう中学生。
賢い子だからこそ、しっかり向き合って本音で話せば、きっと理解してくれるだろうと思い、
真剣に話し合いました。

◆子どもを自立した人間に育てる事が親の使命だと思っている事
◆このまま学校に行かないと将来の可能性が狭められてしまうのでは、と不安になってしまう事
◆小さなストレスから逃げずに立ち向かうことで、ストレスへのレジリエンスを鍛えてほしいと思っている事、
◆彼のことを理解したいと思っている事、
◆不登校になろうとも、自分で生き抜くための力を彼が持っていると信じている事など

正直な親としての思いや考えを伝えました。

その上で、学校に行くかどうかは本人に任せることにしました。

今の私は、潮の動きに身を任せる昆布の心境です。
(何だそりゃ? 笑)

なるようになるさ、とドンと構えて見守ろうと決めました。
これがきっと、本当の意味で子どもを信じるということなんじゃないかな、と今は考えています。

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