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ウルグアイという国が気になるので、行った体で解説してみる その2【うすくちラテンアメリカ_5分エッセイ no.10】
前回の記事の続き。
さて、ウルグアイについて個人的な印象と僅かな前提知識を披露したところで、改めて基本情報を確認してみよう。
国土
ウルグアイという国は、国土が丸い。
もちろん、完璧な真円ではないが、出っ張ったりへっこんだりがほとんどない、シンプルな形をしている。
試しに「丸い国土」で調べてみたら、なんとすでに世界中の国のうち丸に近い国をランキングにしたものがあり、ウルグアイは10位だという。なかなかの健闘ぶりではないか。
次に主要都市。首都のモンテビデオは国土の南端にあり、海に面している。人口分布は極端な首都集中型だそうで、総人口の三分の一以上がモンテビデオ在住、その数135万人。第二の都市であるアルゼンチン国境の町サルトでさえ10万人程度ということだから、どれだけモンテビデオに集中しているかが分かる。
モンテビデオ
日本からカタール、ブラジルまたはマドリード、もしくはメキシコシティからのパナマ乗り換え、要するに非常にめんどくさい乗り換えを経て、ようやくたどり着くウルグアイ。その玄関口は、カラスコ空港という。
モンテビデオの市街地から東へ15キロ。空港から市街地までは、バスなどで行く。閑静な住宅街と、緑が広がる公園のそばを走るハイウェイを進む。道が空いていれば15分かそこらで市街地にたどり着けるのだろうが、朝などはベッドタウンから首都へ向かう通勤ラッシュがありそうである。
旅人がまず最初に向かうべきは、もちろん宿がある場所である。モンテビデオでは、南端のプンタカレータス地区か、そこから北西に少し行ったところにあるセントロ地区にホテルが集まっているようだ。まずはなんとなく治安が良さそうで、トロピカルな雰囲気が漂っていそうなプンタカレータスへ向かってみる。
プンタカレータス
プンタカレータスで車を降りる。バスを使う手段ももちろんあるが、プンタカレータスまで直通のものが分からない。そういう時は、多少高くてもUberが確実である。初めての土地で冒険するのもいいが、旅においてある程度の安全と時間は金で買えるのだ。
プンタカレータス地区は、思ったよりトロピカルではない。ビーチはちょっと離れたところにあるとので、プンタカレータスは比較的落ち着いたエリアになっている。海沿いに遊歩道があり、椰子の木が生い茂る中を、人々が行き交っているが、その身なりから生活の良さがうかがえる。立ち並ぶのは、中流以上のマンション群。モンテビデオのなかでもハイクラスなエリアらしい。
海沿いを離れて市街地に入ると、歴史を感じさせるヨーロピアンな建築物や、少し年季の入った背の低いアパートなどが混在している。広い公園もあり、公園に面して今風なマンションが並んでいる。
これは、ちょっとまずい。こんなところで宿を探して、一泊何百ドルも取られないだろうか?ということで、Uberの初乗り運賃は少々もったいないが、方針を変更してセントロへ向かうことにする。
モンテビデオの気候
ちなみに。モンテビデオの気候は、夏は適度に暑く、冬は適度に寒い、というもののようだ。夏の最高気温は30度行くかどうか。暑い日でも、一日中ずっと暑いという事はなく、朝晩は涼しい。冬は一桁台まで下がるが、氷点下になることはない、らしい。
先を感じさせつつ、過ごしやすい。素晴らしいではないか。
ビーチを楽しむなら、リオデジャネイロのような夏!!!っぽい暑さが欲しいところかもしれないが、ほどほどの暑さの穏やかなビーチ、というのも悪くはない。冬は街の見た目も相まって、プンタカレータスなどはもう完全にヨーロッパの小都市である。それでいて、慌ただしさやゴミゴミした感じもない。
なにせ南米で一番治安の良い首都、である。穏やかな陽気に包まれていると、自然と「良いところだな」というセリフが口からこぼれるだろう。
続く。
(念のため再度書いておくが、筆者はウルグアイに行った事はない。)