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佐渡初日の夕陽 #3
両津は他のエリアと比べて「昭和感」が強い。いわゆるシャッター商店街を抜けて佐渡の中心部へ向かう。茶色く錆びたシャッターの殆どは閉まっていて、小路には寂れたスナックがいくつか見えた。
昭和35年、佐度島にはなんと11万人もの人がいた。金山で働く労働者を含めればもっと人がいたことになる。
いまは5万人弱。過疎は珍しくないが、小さな島の中で6万人が消えるというのはかなり違った風景だと思う。
両津から中心部の金井までは何もなかった。というより本島の田舎を走ってるのとまるで同じだった。
家も商店も全部同じだった。やたらドラッグストアがある。
ぜんぜん「島」へ来た気分じゃない。
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荷物をホテルに置いて、海へ向かった。車で15分ほどで海岸に着いたが岬が邪魔して夕陽が見えない。海水浴で賑わう佐和田からは日の入が見えない。
そのまま車を走らせて七浦海岸へ向かった。
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向かう途中の海岸沿いに続く集落風景が良かった。住みたいと思わないが、日本海側の特に北陸で目にする漁村風景が好きだ。
中心部は新しい住宅地であるのに対し、海沿いは昔からの家々がギュッとくっついて並んでいる。同じ茶色の木造で黒い鬼瓦、駐車場がないからみんな路駐している。
なんとなくそれっぽい所に車を停めて、見晴らしのいい所まで岩をつたって進む。
なんて透明な水!
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朝から続いたクリアな天気にふさわしい綺麗な日の入りを見た。
雲も波もなく穏やかな海に日が落ちた。
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