ここまで話題になるとは思わなかった「にじさんじオフィシャルストア」商品の梱包不備問題を考える
12/11、Jcastニュースで「にじさんじ」VTuberグッズで「梱包が雑」騒ぎ「商品に傷が...」クレームで運営謝罪という記事が掲載されました。
この記事は同日Yahooニュースのトピックスとしても紹介されていたので、ご存知の方も多いと思います。
この記事内容について軽く語っておくと、12/7に「にじさんじオフィシャルストア」に掲載されたお知らせ「にじさんじオフィシャルストアにおける梱包不備に関するお詫び」について取り上げたものなのですが。
「お詫び」の公開当初、私はこれを見て、この話題がYahooのトピックスで取り上げられるほどの話題性のある問題だとは思っていませんでした。
なので今回は、記事によるとこの「お詫び」が掲載された背景に、ツイッターでの梱包状態が悪いという声が11月下旬~12月初頭頃に散見されていた(以下に引用箇所記載)とのことなので、とりあえず、お詫びが掲載される直前のツイート(11/20~12/7)をちょっと覗いてみることにしました。
ツイッター上では11月下旬から12月初頭ごろにかけ、「梱包やばっ」「梱包、詰め込みました!!!!!って感じで草」「届いて開けたら既に傷だらけでこんなことある? マジでキレそう」など、宅配されたグッズの梱包状態が悪かったという声が散見されていた。
一応ここで先にここで申し上げておくと、単純に私が一般の方のツイートを転記するのがあまり好きではないという理由だけで、調べたツイート等はこの記事にはあえて載せておりません。
また、ちょっとややこしい記事になったので、いつもの雑感想が好きな方は本記事はスル―してください。たいして面白い話にはなりません。
で、検索なのですが、検索ワードを「梱包 にじさんじ since:2020-11-20 until:2020-12-7」や、「 にじさんじ グッズ 傷 since:2020-11-20 until:2020-12-7」などの期間指定検索や、「梱包やばっ」「梱包、詰め込みました!!!!!って感じで草」「届いて開けたら既に傷だらけでこんなことある? マジでキレそう」等、記事にあったワードなど複数の検索ワードで調べた結果。
……twitter上に私が調べた範囲で、画像付きツイートで明らかに本体に傷があったツイートは2件でした。
そして他は「ハロウィングッズ ランダムアクリルスタンド」のアクリルスタンド表面の保護フィルムの傷なのか、本体の傷なのか判別がつかない「トレード希望ツイート」がほとんど大多数、という結果でした。
とりあえずこの結果から判ることとして、個人が大量購入していた「ランダムアクリルスタンド」という割と柔らかくて傷がつきやすい商品に緩衝材が使われていなかったことや、お知らせが公開された12/7以降に批判の声が激増したことは、少なくとも間違いないようです。
そしてなにより、公式がお知らせを掲載している以上、12/7以前にも本体に傷がついているか、保護フィルムの傷なのかどうかはケースバイケースではあるものの、不良品クレームがそれなりの数、公式へあったのも間違いなさそうです。
ただ「11月下旬から12月初頭」って期間を限定して、その時期の批判の声だけが、とても記事になるほど声の大きいものだったか?と言われると……、微妙なところ、といった印象でした。
もちろん、私の調べ方が悪いか、偏っているのかもしれませんが、「にじさんじグッズの梱包不備」を嘆く声は、実は今回調べた感じでは過去からそれなりにtwitter上にはあり、とくに「11月下旬から12月初頭」に特に限った話ではないように見えましたし。
どちらかと言えば、その「11月下旬から12月初頭」の「にじさんじ」の「梱包」についての話題だと、にじさんじと記載のあるオリジナルの段ボールケースで商品が届いて若干恥ずかしいみたいな意見の方が、画像付きのツイートでは多いような印象すらありました。
じゃあ、なんでこんなに大きい話題になったのか、なのですが。
さらに詳しく調べてみると、12/2前後と「お詫び」公開後の12/8の2回、この話題がいろんなまとめサイト等で大きく取り上げられたことがわかりました。(下に貼ったリンクはそのうちの一つをそれぞれ抜粋したものです)
で、こちらのまとめ記事と、オフィシャルサイトの内容をよく照らし合わせた結果判明したのですが、12/2のものはtwitterの画像を元に展開した話のまとめなので、ある程度信憑性のある内容なのですが(但し論拠の添付ツイートは既に削除済)、「お詫び」公開後の12/8のまとめ記事は「にじさんじは謝罪したけど返品には応じないんだってよ」という、明らかなデマが含まれたまま拡散されていました。
にじさんじオフィシャルストアでは、「よくあるご質問・お問い合わせ」の中で、通常時から破損の返品・交換には応じる旨が以下の通り記載されています。
Q、商品を返品・交換したいです。
A、お客様のご都合による予約のキャンセル、返品、交換のご希望はお受 けすることはできません。商品の不良、破損または商品違い等の場合は、良品と交換させていただきます。この場合、お手数ですが、商品到着後7日以内にお問い合わせフォームまで、下記項目をご記入の上、ご連絡ください。
なお、限定品等で良品との交換ができない場合には、返品および返金による対応とさせていただく場合がございます。(クレジットカード決済の場合はクレジットカード会社を通じてのご返金となります。)
これはJcastニュースの記事にもきちんと取り扱われています。
ただ、同じJcastニュースの記事で引用されていた「ツイッターで散見された声」のツイートも、12/8のデマを含んだ記事が主に引用していたツイートのようです。
そしてこの12/8のデマを含んだ記事を引用したツイートは、12/8以降のtwitter上に大量に散見されてました。
つまり、今回のJcastニュースで「にじさんじ」VTuberグッズで「梱包が雑」騒ぎ「商品に傷が...」クレームで運営謝罪という記事が出され、Yahooニュースのトピックスとしても紹介されるに至ったのは、にじさんじオフィシャルストアのお詫びを見た後に、視聴者によって流布されたデマが原因とみてよいようです。
Jcastニュースの記事を書いた方は、果たしてどういう意図でこの記事を書かれたんでしょう?デマを含んでいるソースからデマの部分を取り除いてもまだ「話題性がある記事になる」と思われたのでしょうか。
実際、Jcastニュースの記事にはデマの部分は綺麗に無いので、文句のつけようがない記事なことは事実です。
ただ、Vtuber界隈は色々不穏なニュースが多いな、と一般のVtuber界隈に興味が薄い方に受け取られる話題がまた一つ増えたことは、とても残念です。
もちろん、話題が拡散したのはデマが大きな原因とはいえ、そもそもにじさんじオフィシャルストアには当然非がありますのでそこは仕方ないことかもな、とは思います。
私の個人的な感想としても、梱包が雑なのは当然問題外ですし、なんなら今回調べた限りだと特に最近始まった話でもなさそうので、もちろん今後は真摯に対応していただきたいです。
なんなら、納品までの期間に遅延が出ていることなども同程度クレームがtwitterでは散見されるので、そちらも追加で検討して欲しいぐらいです。
ですが、アクリルスタンド等に緩衝材をつけるつけない等の配送環境以前の問題として、傷がつきやすいアクリルスタンドを、どのライバーが出るか買うまでわからないランダムな購入品として販売し、「視聴者が推しのライバーを手に入れるためには大量購入をしなくてはならない」状態にしていることこそが、そもそも若年層をメインターゲットにする企業の姿勢として、いかがなものかと思います。
視聴者が推しのライバーのグッズを手に入れるために当たるかどうかわからない商品を大量購入せざるを得ない状態か、グッズを大量購入しても配送に支障が無い状態の、どちらかを改善するとして、はたしてどちらが商取引として自然な形なのでしょうか?
そして、視聴者の側も、今回はかなりの方がデマをうのみにしすぎているように思います。
私もnoteという媒体を使って、日頃、自分の好きなライバーの話などを拡散する側に回っていますが、記事が100%正しく書けているかというと、そんなことはありません。
何回もコメント欄でご指摘をいただいては、記事を修正しています。
この記事だって、個人のtwitterを貼りたくない私が書いているせいで、証拠はほとんど貼ってません。私が調べたと言っているだけで嘘かもしれませんから、読む側の方には是非疑って読んでいただきたい類の記事です。
また、同じく私と同じnoteを使って記事を書いている方の中でも、明らかなデマや、間違った情報を流している方は決してゼロではありません。5ch等の匿名掲示板の引用に至っては、もっと明らかに疑ってかかるべきです。
そういう意味では今回は、私たちがネット記事ついて考える良い機会かもしれません。
私もつい先日noteに引用する情報を誤ったので、今回の件も含めて、色々と情報の取り扱いについては考えたいなと思わされました。
もっとも、この記事が何か間違ってて、さらに反省する羽目になる可能性も割とあるのですが。