日本を離れてから気づくこと、、、
フランスに住みはじめて約10年。
10年経過したので今までを振り返ってみようと思います。
当たり前の話
1番目に瞬時に思うことは、日本の家族が近くに居ないという事です。
国際結婚を機に再渡仏となり新しい家族とのスタートを切った10年前。
身内の冠婚葬祭、ちょっとしたイベント、ちょっとした何気ない会話が
直接できなくなるという覚悟は決めていました。
ただ実際にそのような場面を目の当たりにした時、
残念、悲しい気持ちでいっぱいです。
前半期
日本とフランスの比較をして常に日本がすべて1番!!
という思考のもとw
フランスでの不満を言ってしまう日々でした。
もちろん、良い事も有りますが当時は
9割日本の良い事、1割フランスの良い事の割合ですw
中半期
フランス国内旅行を予定し、新幹線のチケットを予約していたある日、
私の予約した新幹線が走らないと言うお知らせを受けました。
日本の感覚であれば、人身事故、機械故障などのトラブルで少しだけ時間が遅れるだろう。と言った感覚だと思います。
しかし、ここはそうじゃない。
人身事故でも機械故障でもなんでもありません。
動かない。というよりも動かさないと言ったほうがいいでしょう。
そして翌日も、、、。また翌々日も。
フランス語でグレーヴといったストライキです!!
ストが起きる度に、
あの人たち他人が迷惑するっていう感覚ないの?
と思いました。
この時代もストがある度に、疑問やイラ立ちを抱えながら過ごした日々でした。
後半期
ある程度、フランスの国民性がわかってきたときに、フランス人の友人に
ずっと抱えていたあの質問をぶつけてみました。
あの人たち他人が迷惑するっていう感覚ないの?あなただって先週ストで電車に乗れなくてあの手、この手でなんとか仕事にいったよね?イラだつ気持ちってないの?
彼女の答えはシンプルでした。
迷惑をかけるためにやってるんだよ。
私としてはかなりの衝撃的言葉でしたw
ストの目的は様々ですが、雇われる側、雇う側問題(労働条件、給料、時間などなど)があり
交渉が成立しない延長として雇われる側は会社を休みストを行うのです。
その流れを把握した私は再度友人に質問しました。
ストによって雇う側はすごく迷惑がかかるね。ただ彼らの1番の目的だとしても。
駅員でもない他の人も巻き込まれる事に対してどう思う?
彼女はあたりまえのようにこう答えます。
自分の事ではないけど、彼らにだって自己表現の自由がある。まわりの目を気にして行動していてはいつまでたっても解決はしないわ。
なるほどー。と思いつつも私の疑問はまだありました。
前回のストは給料に不満があって起きたスト。ストをして会社を休むということは、その間は減給なのよね?1週間、1ヶ月とストを行い減給されるくらいならやらなくていいかな。
彼女の反応は私以上に驚きでした。
最終着地点
もちろん他人に迷惑をかけたくないけど、1番は意志の表現!がすごく重要な事なんだよ!もちろん給料問題でストをしているのに減給なんてさらに辛いことだけれど、みんな必死にあの行動を起こしてるかね!表現をしない限りは何も始まらないわ!
と力説されました。
他人に迷惑はかけてはいけない。と言われ日本で育った私としてはなかなか理解が難しいところでしたが、
今となってはストが起きると、むやみにストがおきてるわけではない。
なぜ?どのような問題で?とストの理由を考えるようになりました。
20年後もまだフランスに居たらどういった考えになっているか自分でも気になるところですw
今
10年経過した今、自己表現の大切さは凄く感じるところです。
日本を離れたことによって日本の良さが再認識、再発見もしました。
平和、安全、綺麗、礼儀正しさ、、、書ききれないくらい良い事だらけです!
もちろん自分が生まれた国、最高です。
ただ感情の表現が少し乏しいといううこと。(個人差はありますがw)
表現する力があっても行動までいたらない点だと感じました。
日本には日本らしさ、フランスらしさ様々ですが、
20年後、、、どのような考えでこの課題を成し遂げてるかが、
自分自信でも楽しみなところですw☆