裁きの神を去る日
私の中にすべてがある
私の中にのみ宇宙がある
私と創造の源が分かれたことはこれまでもこれからもなく、
私は創造の源とともにあったことをいま、あらためて確かめる。
信じなければ罰され涙を見ると、怯えながらかたく握っていた手をゆるめたら、
その掌に残ったものを感じてみる。
罪を与え罰を下す「裁きの神」は、もはや私の神ではない。
いまや私は知っている。
私は何から生まれたかを。
人や己を罪人と定め罰することは、
初めから私の出来ることではなかったのだ。
この手は自分をぶつ手ではなくなった。
この手で自分を抱きしめることがいまは出来るのだ。
悲しむ人よ怒れる人よ
どうか私にあなたを心で抱きしめさせてはくれないだろうか
あなたはかつての私。
幻の鎖を自らの手足に繋ぎ、青く澄む空に虚ろを見ている。
罪を定める神を捨て去り、
自らが何者であったかを真に見ること…
それは、あなたにしか決められない。
あなたに命じることは、神でさえできないことなのだ。
あなたが自らを真に知ることができるように。
そして私は、あなたがそれを達成できることを知っている。
ともに宇宙の源の一部である私とあなたに、ひとかけらの差もないのなら、
確かなこともまた一つだけ。
あなたの瞳の奥にそれを見届けた私は、また立ち上がり歩みだす。