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受け入れることは、受け入れられること


これが私、と心開いてゆく。


決して誰の目にも美しくはないかもしれないけれど、と


恐る恐るでも見せてくれたことに目頭が熱くなってしまう。




まるで自分に自信がないわけではない。
だけど誰かに見せるには、
少し恥じらいがあったって、怖気づいたっていいじゃない。
何も大したことじゃあない。


それに、だってほら、ほんとうはいま包み込まれているのはこの私のほう。


からだの内側にベッタリこびり付いた、
グツグツ熱い、臭気放つドロドロな感情。
見せたくない、見せられない。
美しさとは対極のグロテスク


これを私は冷や汗をかきながら必死に隠してきたというのにあなたは、
「こんな私だけど、これが私」と
こんな私に、見せてくれた。



いまこんなにも胸が熱く震えるのは、
私とあなたがひとつだから。
ちがう人生を送ってきたはずなのに、同じ涙を浮かべている。


「情けないよね」
あなたははにかみながらそう言うけれど、
やわらかくて、あたたかい。
それは弱さではなくて、何にも壊されることがない強さ。


隠し続けた私の秘密も、
「それでいいの」
と教えてくれる。


受け入れているようで、
私があなたに受け入れられ、抱き留められ、ゆるされているのです。


それがあなたに伝わりますか?




目の前でとつとつと話し続けるあなたに、ひっそりと祈るように、ただ感謝を想い、相槌を打つ。



神は自分に似せて私たちを創った
世界一売れている本にそのような記述があるそうだ。


いまあなたを目の前にして思う。
神に似せて…、
それは光輝く衣を纏っているだとか、
誰かや自分と比較した、相対的な、見目麗しい姿のことではないのだろう。


神は誰もを愛する
それは自分の中にしかいない、もう一人の、
自分自身。
特定の宗教に依らず、特定の姿も持たない。
無限の時空に渡る意識の光。
私は、あなたは
どんな自分も抱きとめられる。


光も闇も差別せず、
どちらも、
すべて在っていい。
やわらかな強さで、過去もいまも未来も見つめていく。





いつの日も、すべてのあなたと私が
この自分を思い出すことができますように。

自分の涙や悔しさ、嫉妬や憤り、不安を
心から自分が抱きしめ、
ひとつとなり
本来の自分へと還ることができますように。

荒れ狂う嵐の中に、
対極の静けさがあることを思い出すことができますように。

あなたや私のいつかの祈りが
未来の祈りが
いま届いていることに、
いつでも気が付くことができますように。



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