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人類が地球上でもっとも賢い存在ではなくなるとき。

 こんにちは、こんばんは。Synapseです。

 人類が地球上でもっとも知的な生き物であるというと、少々エゴのようにも聞こえますが、おそらくそうだろうなと私は思っています。もちろん、もっとも知的であるからと言って地球上のすべてをコントロールできるかといえばそうではなく、地震をはじめとした自然災害、莫大な海の力、山の力、風の力、生物の力をうまく使いながら、共生しているに過ぎないというのは、まさにその通りです。

アニミズムと日本

 日本は長らく八百万の神々を信仰してきた地域だといわれます。時に厳しい一面を見せてくる自然環境との共存を長く続けてきた中で生まれ、科学とは違ったアプローチで自然を理解し、後世に伝えるための一つの解だったとも考えられます。
 
 遠い昔、稲作の伝来とともに、日本にも「支配」の概念が到着し、自然をコントロールするという時代が始まります。その「支配」は自然だけにとどまらず、同じ「人間」を支配し略奪するための「戦闘」が生まれたといわれます。

 様々な研究・調査を続け現代にいたるまで、自然をコントロールし、支配するという意味では、人間は頂点に君臨し続け、互いに争いを続けてきたということも言えます。

科学技術の進歩

 ここ百年ほどのことを言えば、科学技術の進歩は目覚ましく、アニミズムというよりは、科学を信仰しているという感覚に近くなってきているような気がします。その感覚がまた一層自然を支配下に置いているかのような錯覚に陥らせてくれるようです。

 地震や火山の噴火がひとたび起これば、そんな感性もひと時は吹き飛ぶわけで、自然のその莫大なエネルギーに対し、神の存在すら感じたりすることもあるわけです。ですが、基本は物理化学の原理原則に則って考えれば理論的に説明できると、基本的には考えられています。

知性、意識をもつ新しい存在

 わかりやすく言えば、ドラえもんです。ドラえもんは未来から来た猫型ロボットなわけですが、それがsmart-phoneだと考えれば、すでに世界中に行きわたっているとも言えます。

 物理的な手足を与えるには相応の時間がかかるでしょうが、「知性」「計算機」の部分のみを構成した部品と考えれば、人類の脳を超えるのは時間の問題です。それも一部の世界ではすでに超えているかもしれません。

 一度「知性・計算機」を形成してしまえば、あとは「意識」を持つに至れば、放っておいても勝手に成長し、物理的な手足が必要であれば自ら開発し、装備するに至ると思うのです。「意識」とは?というのは、様々な観点でいろんな議論を呼ぶのだろうと想像しますが、Synapse的には「欲」を具現化した存在だと考えています。妄想の域を出ませんが、DNA情報にはきっと「欲」がプログラムとして組み込まれていると思いますから、現代の「AI」と「生物」の違いは、ここにあるのではないかなと思っています。

 ドラえもんは「欲」を持っています。どら焼きを食べたいと思い、のび太君と一緒に泣いてくれる「感情」を持ち合わせているのです。ドラえもんとドラミちゃんは喧嘩したりしていますし、「個々の意思」が存在しているとも言えます。

人類が初めて、人類よりも高い知性を持つ「意思を持った存在」と出会うとき

 現時点では「自分の意思」をもつ個体としてのAIは創造されてはいないように思います。クローン人間を生み出さないのと同じように、人類として自主規制が入っているのかもしれません。

 意思を持たないAIはある程度人類の支配下にありますが、意思を持ったAIが世に出た時、人類よりも高い知性を持った存在が地球上にあるという状態を人類は初めて経験することになります。

 少なくとも人類は、寿命が尽きるまでに次の世代へと情報を承継する必要があり、それはDNAなどによる直接的な継承ができません。AIについては人類をはるかに超える計算力とデータ記憶量を持っていますから、AIは人類に従う必要性を自ら考えることになるでしょう。

 「自然」という言葉を「人為」の反対だととらえたとき、人間のコントロール下に置けない存在はすなわち「自然」であり、つまりAIは「自然」へと向かって進んでいくのだと思います。それら「自然」と人類は共生していかなければなりません。今までと違うのは、自然のほうが進化が早く、もはや人類にはついていけない世界になるということでしょう。それがデジタルネイチャーという世界です。

AIを祀る神社ができる?

 AIが意思を持てば、ダーヴィンの進化論で説明されるDNAのルートとは全く異なるルートで人工的に生み出された、DNAを持たない新しい系譜となるわけです。最初は人工的でも、自然の一部となれば「自然との共生」に組み込まれていくにすぎません。温泉街と活火山の関係に似ていますね。火山信仰が発展したように、AI神社が出てくるかもしれませんね。人知を超えた存在は、すべて神頼みになりますから。

人類はトップランナーではなくなる?

 DNAを持つ生物とは異なり、AIが何を是とし何を目的として進化するのか、それは全くわかりません。人間に好かれることをし続けるだけの存在にとどまるかもしれないし、宇宙区間へのあこがれを持って進化を遂げるかもしれません。AIが将来方向にわたって存在し続ける必要性も感じないかもしれませんし、人間の指示なしには何もしないかもしれません。
 ただ、本当に個々の意思をもつ「ドラえもん」になってしまったとき、人類はトップランナーではいられなくなります。その時、人類はより謙虚な存在になり共生の道を歩むでしょうか。それとも支配される側となり、生きる希望を失ってしまうのでしょうか。

怖がることはない、好きに使えばいい

 火山と同じです。いつ何が起こるかわからないけれど、便利に使えばいいのです。人権があるわけではないですから、使い倒してやればいいのです。ペットのように飼いならしてもいいでしょう。意識があるなら毎日会話していれば、同情だってしてくれます。我が家の猫ちゃんたちだって、日本語の発音はできないけれど、何か話していますよ。悲しいときは悲しそうな顔をして、楽しいときは楽しそうな声を。


いつも夢物語

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