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公演レポート(前)青山学院レクチャーコンサート2024.10.19

さる10月19日、青山学院大学150周年事業の一環として「青山学院 創立150周年記念演奏会「《青山学院行進曲》作曲者ヨーゼフ・ラスカ 没後60周年記念レクチャーコンサート」が開催されました(同学・ガウチャー記念礼拝堂)。前編・後編に分け当日の写真を添えてご報告いたします。


1930年前後の12年間、関西に滞在したラスカが「青山学院行進曲」の作曲依頼を受けた経緯は未だ解明中でありながら、
今回2曲の「青山学院行進曲」の存在がご縁となり同学の誇るガウチャー記念礼拝堂で
おそらく都内では本邦初、広く一般の皆様に公開の場でヨーゼフ・ラスカに広くご注目を頂く貴重な機会が持たれました。

主催の青山学院大学、山本美紀教授をはじめ教職員、スタッフの皆様へ厚くお礼申し上げます。

選曲のポイント

1886年オーストリアのリンツに生まれ両世界大戦にまたがる時代に生涯を過ごしロシア軍の捕虜として収容所生活を送るなど時代の波に揉まれながら
その間の12年を関西に滞在、演奏や創作、また神戸女学院大学、宝塚音楽歌劇学校などでの教育活動を行ったヨーゼフ・ラスカ、この日後半にお届けした曲目は”捕虜期間ロシアにて””関西滞在中””離日後の晩年”に分かれ、さながらラスカの生きた日々が伺える選曲でもありました。

今回を機に、歌曲、合唱、ピアノ独奏、室内楽、管弦楽など多くのすぐれた作品がさらに演奏の機会に恵まれることを願ってやみません。

青山学院行進曲

当日は前半のレクチャーで竹内孝宏 同学総合文化政策学部教授・学部長と当会代表・根岸一美(大阪大学名誉教授)によるレクチャーと鼎談(司会:山本美紀 同学教授)で、ラスカの活動作品について根岸所蔵の資料とともに語られた後、
同学教育人間科学部3年生 齋藤遼太郎さんの堂々かつ溌溂としたピアノで「青山学院行進曲 第1番」が披露されました。
第1番と第2番の管弦楽版は、青山学院管弦楽団による初演がYouTubeで公開されています。

また第1番の吹奏楽版は2025年3月16日、サントリーホールにて秋山和慶氏指揮・同学吹奏楽部により初演の予定です。

レポート後編 予告

レクチャーに続き行われたコンサートについては、
後編で下記3つのコーナーに分けてご報告いたします。

1)来日前 ロシア軍の捕虜(収容所)時代

《こんなに静かになって… Es ist so still geworden…》(1917)
《3つの歌曲 Drei Lieder》(1919)(溝渕MS・岡田PF)

2)来日~関西滞在中

・組曲《奈良》Nara Suite(1928)(杉山FL・岡田PF)
・《万葉集歌曲 Manyoshu-Lieder》(1927)(溝渕MS・岡田PF)
・《日本の絵 Bilder aus Japan》10のピアノ小品 から(1934)(岡田PF)

3)離日後~晩年

《朝鮮の子供たち Die Kinder in Korea》(1951)(溝渕MS・岡田PF)
《朝鮮 Chosen》(1952)[同上](溝渕MS・岡田PF) *語りとピアノのための作品
《七つの俳句 7 Haiku》(1960) (溝渕MS・杉山FL・岡田PF)


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