ゼンディカーの夜明け雑感

最近のスタンダード環境には辟易していた。
イコリアの相棒達が大幅な下方修正を食らった後は《荒野の再生》デッキがTier1へ、その後のM21環境においても再生がトップに立ち続け4か月くらいは再生というデッキのことを考えつつプレイしなければならなかった。

個人的にはミラーゲームが大嫌い≒1強環境が嫌いなので《成長のらせん》禁止後のスゥルタイ1強環境も気分は最悪。
とにかくローテを待ち望んでいた。

ともなればゼンディカーの夜明けのプレビューには大いに胸躍るというもの。
今回はスタンダード構築のみにフォーカスする。

新メカニズムと旧メカニズム


【新メカニズム】
・パーティー
ウィザード、クレリック、戦士、ならず者のいずれかをコントロールしていると恩恵。4種揃っていると更に追加効果を受けられるものもある。

イメージは完全に彼岸島。

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ローテ後のアンコモン以上の各種族は
1. ウィザード

ウィザード

《願いのフェイ》、《老いたる者、ガドウィック》などはスタンでも採用実績があるがパーティーは比較的アグロ向けのキーワードであるからどちらとも噛み合わなさそう。
デブ霊夢こと《アイレンクラッグの紅蓮術師》はゼンディカーの夜明けで収録される《敏捷な罠探し》などと相性が良いがフルパーティーを揃えるのに最速でも4ターンくらいかかりそうということを考えると未来は暗い。
青白の《天球の見張り》はワンチャンあるかも?

2. クレリック

クレリック

継続的に+1カウンターを乗せ続けるクリーチャーがいくつか収録されているので緑白の《議事会の導師》を採用したカウンターデッキは考えてみたい。

3. 戦士

キャプチャ

《歴戦の神聖刃》は白のアグロを支える逸材。
《ケルドの心胆、ラーダ》もカードとしては強いので赤緑を中心としたパーティーアグロを組む際には必ず採用されるでしょう。
《軍団のまとめ役、ウィノータ》は実績も抜群。ただしパーティーを構成する4種族は人間であることも多く、人間でないクリーチャー+人間という構成を強いられるとデッキ構築の幅は無いように思う。ウィノータデッキはパーティーを無視する必要もあるかも。

4. ならず者

ならず者

《厚かましい借り手》、《義賊》、《悪ふざけの名人、ランクル》が頭一つ抜けて強い。

ゼンディカーの夜明け以前のパーティー種族を見るとゼンディカーの夜明けで相当強いパーティー誘発のカードが無い限りこのメカニズムを構築で採用することはなさそう。
マナベースが弱体化しているため単色や2色でまとめたいのにそもそもプレイアブルなカードの枚数が足りてないように見える。

・両面カード(裏面土地)

土地としてもプレイできるカードが登場。
当然だが表面がスペルの場合、そのスペルはかなり弱めに設定されている。
最低限、表面だけでもまともなカード1枚分として機能して欲しいがそんなカードはない。

レア土地のサイクルでもある両面土地カードは2色アグロにとって待望の1枚。
パイオニアでも必ず採用されるレベル。

しかし3色以上のデッキではかなり厳しいマナベースを強いられることになる。
ショックランドは各色1マナ換算できていたが両面土地は前置きできない寓話の小道なので0.4換算くらいだろうか。
1度置いたら基本的には色替えできないのは序盤では相当裏目が大きい。

基本地形タイプもないためフェッチから持ってくることはできず、モダン以下での採用は絶望的か。

【旧メカニズム】
・キッカー

ドミナリア以来の登場。ドミナリアの時には《一瞬》や《火による戦い》、《シヴの火》くらいしかまともに使われていなかった印象がある。
やはりマナをキッカーコストにされると悪さをしにくくなるため、替えの利かない除去くらいしか使われなさそうではある。

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・上陸
《自然の怒りのタイタン、ウーロ》との相性が良い。おや!?なんだかようすが…!

ダウンロード (1)

【白】カード雑感

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1つ目の能力、戦闘ダメージを与えると対戦相手もゲインするってマジ?
さすがに誤訳だろと思って原文を読んだら確かに書いてました…
いやーさすがにキツイっす

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公開された当初はこいつが並んだ分だけパワーが増えるのかと思ったら何体並んでも1/2なのね…
戦士には《歴戦の神聖刃》、ならず者には《義賊》と序盤を支えるクリーチャーがいるので赤白アグロで見る1枚になるかも。
運良く赤白両面ランドもある。

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サイドカードとして使われる時が来るのかな。
最悪、3マナ域で何もなければアグロのメインで使われるかもしれない。
そこそこ。

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《見えざるものの熟達》のように対コントロールカードとしてサイドに取られるかもしれないが、少し重いのがネックか。
《エルズペス、死に打ち勝つ》があるのも環境的に残念。

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こいつ意外と強くないですか?
フェッチ組み合わせるだけで+2/+2修正と結構やりそう。
アグロデッキに採用するとして3ターン目にこいつ出す→あと2枚くらいしか土地置きたくないって考えると…弱いっすね。
ショック?あ、そう…

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起動コスト重すぎ。

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自身も含めて最低2/2、最高5/5のスペック。
3/3で出ても微妙なので使わないか。

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中々に良い装備品の印象。
次の《毅然たる一撃》とも合わせるとそこそこ強い白アグロが組める可能性はある。

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いつもの白1マナ+2/+2のバットリに装備付与効果。
上の《スカイクレイブの大槌》や《エンバレスの宝剣》と相性がよく、以前にも増してブロック確定後の突然死に注意する必要がある。

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ギリギリ構築で使われうるスペック…?

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パーティー系クリーチャーの中ではそこそこ可能性を感じる1枚。
でもフルパーティーから1枚でも除去られたら誘発しないってさすがにねえ…

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《議事会の導師》と組み合わせたい。

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キッカースペルの中でもマシな部類。
《毅然たる一撃》のほうが強いかな

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2ターン目に置けたらまあまあ強い。
後半引いて腐るしパーティーも関係ないので少し厳しいか。

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サイドボード枠を潰してこいつをメイン採用するかと言われたら…

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白系アグロの土地として2枚くらい入れても良いかもしれない。
フラッド受けとしては採用の可能性あり。

【青】カード雑感

白のカードだけでも相当時間がかかったのでここから少し手抜き。

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1体でもいれば2マナ要求で《呪文貫き》と同等なのでパーティーアグロならワンチャン可能性あり。

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フルパーティーでようやく攻撃通って1ドローか…
さすがに使いづらい

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《石とぐろの海蛇》を取れるのでサイドボードに見かけることはありそう。
素のスペックもまあ良い。

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《一瞬》と何が違う?

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《幻惑の旋律》と似ているが青マナ拘束が増えているため、序盤のクリーチャーを捌く、みたいな用途で使うのは難しい。
多分使われないかな。

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《火消し》が使われていたなら使われるかもね。

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《潜水》弱くなったね。

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最初見た時はgmと思っていたが意外と初期忠誠値が高いので使うことはあるかもしれない。

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テキストを全部読んで「まあ4マナインスタントだしこのくらいか」と思ってたらソーサリーで椅子から転げ落ちたカード。
これが使われるなら《崇高な天啓》も使われるでしょう。

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《自然の怒りのタイタン、ウーロ》メタのカード。
《サーボの網》というキャントリ付きの《リシャーダの港》メタカードも昔はバリバリに使われていたということなのでキャントリが付いているならメインから見かけることもありそう。

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《苦悶の悔恨》や《取り除き》と組み合わせると強そう。
ただこういうスペルをコピーする系のクリーチャーがスタン構築で近年使われたことはほぼ無いのでどうなるか。
意外と黒には強いカードが多いので青黒ミッドレンジのようなデッキタイプが出てきてもおかしくはない。

【黒】カード雑感

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登場が遅すぎる《王冠泥棒、オーコ》と《自然の怒りのタイタン、ウーロ》のメタカード。
単に全体除去なら《絶滅の契機》が優秀であるし、ウーロ対策なら左記のラスか《魂標ランタン》とかで良い気がする。

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実は結構ライフドレイン系のカードがいるのでワンチャン組める…?

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M21での《薄暮薔薇の棘、ヴィト》もスタン落ちしないのでもしかしたらデッキとして成立するかも。詳しく他のカードを見ていないので分かりませんが

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上のライフドレイン戦略とも噛み合っていて、かつ後半に引いても腐らないクリーチャー。
ポテンシャルとしては十分か

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飛行ないの?トランプルないの?

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こいつが使われるならテーロスの《悪夢の番人》のほうが使われそう。
伝説じゃないし。

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パーティーデッキ組めるなら入りそう。組めるなら。

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スタンでなら使われる時期は来るはず。
スペックは高いと思う。

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伝説、素のスペックが普通、クレリック死亡時のみドローできる…
微妙

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再生環境時に欲しかった1枚。
サイドに見かけることは多そう。

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黒の《広がりゆく海》として期待の1枚。
スタンでは出番なしか。

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大体《吸血鬼の夜鷲》の上位互換。
対戦相手の墓地のみ参照という点が気になるけどまあ結構見かけてもおかしくなさそう。

【赤】カード雑感

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ついに帰ってきた《稲妻の一撃》!!と思ってたらソーサリー。
キッカーが重すぎるが2マナ3点火力はギリギリ使うか。

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強そう(《ステップのオオヤマネコ》を使ったことないので使用感分からず)。

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優秀なアタッカー。2つ目の能力で自身を臆病者にするとタイプが臆病者オンリーになるため《軍団のまとめ役、ウィノータ》の能力が誘発するが、その動きは基本的に4ターン目にウィノータキャスト後に出来ないのでちょっと微妙そう。

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キャプチャ

アイコンにしたい顔。

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上陸誘発でしかトップを捲れないのでちょっと微妙か。

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ウラモグに空目する。メイン1で上陸させてしまうと通常の戦闘フェイズが無駄になってしまうので、上陸するならメイン2にて。

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《炎の一掃》の調整版。そこそこ使われる良カードでしょう。

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《溶岩コイル》の調整版。《再燃するフェニックス》がいたために《溶岩コイル》が重宝されていたので、あいつレベルのクリーチャーがいなければこのカードも使われそう。

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複数並べたくないのにそこそこ序盤で出したいという矛盾しているカード。
恐らくデザイン的には上陸を複数回使えるように、ということなのだろうがあまりにもデメリット能力がキツすぎる。

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マナフラにもマナスクにも対応できる良カード。

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遅すぎた《創案の火》メタカード。城が泣いている。

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下の能力が顔に飛ぶため装備品アグロで使うかも。

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素のスペックが優秀で能力もそこそこ。《食らいつくし》や《エルズペス、死に打ち勝つ》が環境に多くなければ使ってみたい。

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ラスに強い。サイドで見かけることがあるのかな。
メインでは使わなさそう。

【緑】カード雑感

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やはり緑白カウンターいけるのか?

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《自然の怒りのタイタン、ウーロ》と相性が良い。強い。

【多色】カード雑感

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選択肢の増えた《無私の霊魂》、まあまあありなんじゃない?

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黒緑は《鎖を解かれしもの、ポルクラノス》とかいるしデッキとして成立する気はする。こいつ単体だけだとさすがに使われないかな。

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5マナくらいで唱えても強い。

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現状のスタンではマナベース的に厳しい。

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1マナ軽減して5マナ3点ゲイン3ドローかーそこそこだなーとか思ってたらインスタントなので結構強い。
青白コンあるなら1, 2枚は入りそう

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戦士の選択肢が増えてきたらマイナス能力も強いし使われるかも。
ローテ直後は厳しいか

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本当に白黒ライフゲイン成立しそう

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《厚かましい借り手》を使い回す動きは普通に強い。
単体で5ターン目のエンドにキャストしても最低限の強さはあるので青黒ミッドレンジの軸として考えてもよさそう。

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《世界を揺るがす者、ニッサ》がいかに強かったかを思い知らされる1枚。
プラス能力でクリーチャー化した土地、until end of turnなんですね…

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構築でプレイアブルな装備品が《エンバレスの宝剣》か《スカイクレイブの大槌》くらいだと思ってるので使っても1, 2枚くらいか、伝説だしね。

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白黒クレリックライフゲインで2枚くらい使いそう。
強そうじゃない?

【無色】カード雑感

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スタンで使うことはないでしょう。そもそも無色マナを出すのも難しい。

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コントロールのフィニッシャーとして十分使われそう。



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