昔と今の女王様
先日、面白いメンバーが集いました。
飛室イヴ様、ユリイカゆみこ様、そして、トーカ様。イヴ様をじ~っと見つめ、「え、えー?えっ!」とトーカ様。「ひ、飛室イヴ様…?」とびっくり。そのまま、イヴ様や私がSMを始めた頃のお話。目をキラキラ輝かせて、話を食い入るように聞くトーカ様。イヴ様のお話を横で聞いてて忘れてたことも思い出した。よく質問されますが、深く考えたことがなかった。いつの時代もやってることもマゾの嗜好も大差ないしね。でも、イヴ様のお話で確信したけど
女王様の腹の据え方は違うかな?
どちらがいい悪いの問題ではないので誤解なくね。(ここは嫌いだけど女王様という言葉を使います)私たちが始めた頃は自分を守りながら片足突っ込む…なんて女王様は少なかったと思う。いてもすぐに消えた。殆どの女王様はそれなりの覚悟と意気込みで始め、とことんやる時期があった。(質問ありましたが時間じゃなく、内容と対峙のことね)密教の仏像じゃないけど(笑)気合でできあがった空気がオブラートのように張り付いて、異質の存在感を放っていた。
SMらしいいかがわしさを肯定して大事にしてた。
それにミステリアスだったな。TwitterやSNSもないのがよかった。「隣のお姉さん」みたいに質問すれば返事がくる…みたいな身近さもなかったから。女王様がベールに包まれていた。だからマゾは想像力と胸の奥をかきたてられてた。と言うのも、私はお客としてSMクラブに遊びに行っていた時期がある。(奴隷を連れて行ってた)当時のスター女王様らが私のアイドルであり、憧れだった。彼女らが本当にSだっただの、プライベートがどうだの、そんなことはどうでもいい。とにかく異質な存在感に妙な説得力もあったし、夢を見させてもらった。
「朝霧君。奴隷からの電話を自分で取るなんてとんでもない。ミストレスは常にドアの向こうにいなさい」
ある富豪に言われた言葉。この時はこの言葉に反発した。女王様がカジュアルになる走りに自分が位置していたのかもしれない。今は、彼が何を言わんとしていたか理解できる。今となっては法律の規制、SNSでの情報発信も多く、ドアの向こうにいるミストレスは幻想になってしまったけど、それを差し引いてもあの時代の女王様、あれは一体何だったんだろう?今のように画像をいじるアプリもフォトショップもない。SM誌の表紙ですら、「まんま」。たまたま写りが悪い写真をそのまま使われることもある。
画像で言えば、器用さで言えば、今の女王様の方が恵まれているし、うまく立ち回っている。覚悟なんて不要。でも、あの時代の女王様たちの強烈さも面白かったなぁ。