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tripleS/MODHAUSが目指すものとは? ~ビョンギさんの私の理解➂~
前回の投稿で、ビョンギさん(tripleS、MODHAUS代表)が、ファン参加型プロジェクトの中で考えてるだろうと思う事を書きました。
今回は、それと合わせてもう1つ、ビョンギさんが構想している大きな事についてです。
ビョンギさんが既存エンターテイメントの構造を「ファンフレンドリー」な形にしたいと思って考えた「ファン参加型プロジェクト」ですが、
加えて「アイドル志望生のデビュー」についても、既存の体制を変える必要があると考えており、インタビューでこのように発言しています。
「従来のエンターテインメント体制でアイドル志望生がデビューできる方法は、各エンターテイメント会社のオーディションに合格するしかありませんでした。昔はSNSが今ほど盛んではなかったので、そんな中央化された(事務所中心の)エンターテイメント構造が効率的でもあったのです。」
「でも今は3大事務所(SM, JYP, YG)または4大事務所(SM, JYP, YG, HYBE)でなくても、アイドル志望生が分散化されたネットワークを通して自分を知らせる時代に入りました。」
今までK-POPアイドルになりたい子がデビューするためには「芸能事務所のオーディションを受けて合格する」のが大前提でしたが、今はSNSを通じてキャスティングされる事も当たり前になっていますよね。デビューのキッカケが「SNSを通して事務所サイドから声がかかった」と言うエピソードは、私たちもよく聞く話です。
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そしてビョンギさんは、そういったアイドル志望生側が手軽に発信して、そこにファンも参加する。そんな空間を作ろうと考えています。
「モードハウスはアイドル志望生にこのようなネットワークに手軽に触れるように助け、ファン参加によるコンテンツが制作される空間を積極的に用意する会社です。
そして、その「アイドル志望生たちの居る空間」をプールに例えて、そのプールをMODHAUSが作り、また色んな条件で生まれてくるだろう数々のプール同士をMODHAUSがつなげる。と言うことを構想しています。
「私たちがアイドル志望生のプールを中継し、さらにそのプールの空間を直接形成する役割を引き受ければ、その中で既存のエンターテイメントとは異なる新しい収益モデルを創出できると思います。」
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「既存のエンターテイメント会社が主導するのではない、そのネットワーク空間を「プール」と言えるかも知れません。事務所中心の体制がなくなっても、ネットワークの中でファンとアイドルが会える空間が必要ではないでしょうか?それで、その「プール」を私達が提供し、他の「プール」をつなぐと言う意味で「アイドル志望生プール」の話を取り上げました。
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これでもう分かると思いますが、この「アイドル志望生プール」の第一号こそが「tipleS」なのです!
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そしてビョンギさんは、このtripleSのあとにも、新たな妹分のガールズグループ(またはボーイズも?)を誕生させる計画を考えています。
「最初のアイドルグループのデビューが成功に終わったら、次のグループからはファン参加に対する自由度を高める計画です。グループ名や練習生選定までもファン参加領域に拡大するつもりがあります。」
しかも次のグループではグループ名やその練習生でさえもファンが決めることができるなど、今までの事務所が決定していた大事な部分もファンに譲って分散させていく。。と言う壮大な計画です。
誰を「S」に推薦するか?選ぶか?も私たちが決めれるのは凄いですよね!
では、そうなった場合、MODHAUSは最終的にプロジェクトから離れていくのでしょうか?ビョンギさんは、このように語っています。
「制作過程を脱中央化(脱事務所化)することを目指していますが、プロジェクトのあらゆる部分から手を離すという意味ではありません。最初は各アイドル志望生プールを中継する役割をモードハウスがリードでき、長期的にはモードハウス独自のプールを提供・管理するのに私たちの力量が投入されることができます。」
アイドル志望生のプールが、それぞれ事務所に左右されることなく活動を実現させていく中で、MODHAUS自身もまた、その仕組みの中で独自のプール手掛けて作って行くと言うことのようです。
それにしても、こんな壮大な構想を、普通にオタ活をしたいK-POPファンに理解しろと言うのは難しすぎますよね。。
ついて行けるのだろうか?と思ってしまうのですが、そこはビョンギさんも、ちゃんと考えてはくれてそうです。。
「脱中央化という新しいシステムをファンに一方的に説明するのではなく、自分で経験しながら体得できるサービスを作るのがモードハウスの目標です。」
「最も重要なのは、コンテンツを元にして考えなければならないということです。いくら良い新技術を導入しても、コンテンツがファンが理解できなければ、サービスが不便になるだけです。」 「どんなコンテンツがファンに良いのかについての説明がエンターテイメント業界に不足している状況だと思います。今後、このような部分を積極的に悩みながらプロジェクト発表する予定です。」
ただ新しいだけのコンテンツが供給されても、ファンが理解できなければ、使いにくいサービスができるだけです。そう思ってくれている以上は、ついていけない心配はないのかな?と私は思っています。
また、前回の投稿で説明した「NFTのデジタルトレカ」もかなり複雑でしたが、ビョンギさんは、それについてもこのように話しています。
「モードハウスがメンバートレカのNFTサービスを準備しているのは正しいです。でもNFTが私たちの中心ではありません。 最近、他の会社もNFTに飛び込むことが多いですが、私は個人的にファンにはNFTが重要ではないと思います。」
「いくら会社がNFTをファンに説明しても、NFTに価値が与えられなければ役に立たない。むしろファンは会社のお金稼ぎ手段がもう一つ増えたと冷笑する可能性が高いでしょう。」
「韓国のようにファンがCDをたくさん購入する国も珍しいのに、これもCD自体の価値というよりは、ファンが該当アーティストのCDが価値があると思うから買うわけですよね。
同じようにNFT中心の仕組みではなく「ファンなら誰でも参加できるサービス」を作ることに注力しようとしています。そうすれば価値は自然に与えられるでしょう。」
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そしてMODHAUSは、これから当面「ファンの望む方向に導く」そんな空間を作ることに集中するそうです。
「私がこれまで見てきたファンを考えた時、金銭的なメリットはファンの考えていない部分かも知れません。ファンは応援するアーティストが上手く行くこと自体をメリットと考えています。そのため「モードハウスはファンの望む方向に導く空間だ」と言うのを覚えてもらう事に集中しようと思います。」
先日のSIGNALで、初のレコーディング曲“DIMENSION”について「この曲は実は、あなたたちが完全に歌うと決まった曲じゃない」と言われたシーンを見て驚きましたが、ビョンギさんの言葉を信じるなら、ファンが望まない展開にはならないのではないかな?と思っています。
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以上、いかがでしたでしょうか?
ビョンギさん/MODHAUSが、アイドルグループを作る「芸能企画会社」と言うよりも、エンターテイメントの新たな仕組みを作る「プラットフォーム、アプリケーションの開発会社」と言う方が良さそうですね。
そう考えたとき、私がtripleSを追っていて、今までとても謎だった部分も見えてきたので、また次回はその考察ができればと思います。