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趣味としての人工生命づくり

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#生物学

趣味としての人工生命づくり 第7回 GPTに人工生命を作ってもらう②

趣味としての人工生命づくり 第7回 GPTに人工生命を作ってもらう②

神経シミュレーション

それでは前回の続きとしてChatGPTのソースコードを修正してシミュレーションを完成させましょう。

ChatGPTの作成したものは、パッチというタイル状の基盤に位置情報を表すエフリンの濃度勾配をつくり、左端が網膜、右端が脳の視覚野として視神経を表すタートルというキャラクターが左端から右端に移動するというもです。

手動で修正する

網膜と脳が一続きになっているため、中間に

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趣味としての人工生命づくり 第7回 GPTに人工生命を作ってもらう③

趣味としての人工生命づくり 第7回 GPTに人工生命を作ってもらう③

前回は目から脳に位置関係を保ったまま神経が接続する仕組みをChatGPTに書いてもらったプログラムを元に作成してみました。

プログラムの概要としては、網膜の物質の濃度勾配を位置情報として、視神経の軸索が網膜上での位置に応じて固有の変数をもつことで、その変数と脳の位置情報の差が一番少ない場所に移動するというものです。

実際の生物では脳の視蓋におけるエフリンという物質の濃度が位置情報になり、視神経

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趣味としての人工生命づくり 第一回

趣味としての人工生命づくり 第一回

●人工生命って?人工生命ってちょっとSFチックな感じがする言葉ですね。なんだか未来的なイメージがある反面うさんくさい気もします。
人工生命(Artificial life)という言葉が使われるようになったのは、1980年代の後半のことです。だいたいパソコンの普及と同じ頃です。
そもそも、人工生命ということを提唱したアメリカのC.ラングトンは、大きなスーパーコンピュータではなくapple Ⅱという小

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趣味としての人工生命づくり 第2回

趣味としての人工生命づくり 第2回

世界を創造する
  第一回→

前回で幼虫集めシミュレーションの大まかな方向がみえてきたので、実際にNetLogoの中に世界を創造して行きましょう。

今回のシミュレーションでは、動きまわる事が必要なのでタートルをつかってハチと幼虫をつくります。はじめはちょっと使い方を解説するのでちょっと退屈かも知れません。

分かる人はざっと読んで貰えれば大丈夫です。

タートルの作り方

NetLogoを起動

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アラン・チューリングの知られざる業績

アラン・チューリングの知られざる業績

高校の頃は、生物部にいてイモリを使って尻尾や肢などが切れてもまた生えてくる再生という現象を調べていました。

その時から卵から生物の形ができてくることの不思議さに捉えられるようになりました。

生き物の形は外から誰かが削ったり、変形させて造られるのではなく細胞が性質を自分で変えることで出来上がります。

細胞は、全体を知ることはできないのに、自分はどこにいて、どうすれば良いのかを知っています。

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