若桜鉄道 乗車記(2024年8月)
若桜鉄道は鳥取県の郡家駅と若桜駅を結ぶ19.2kmの鉄道である。
鳥取駅から因美線で南下、郡家駅で乗り換える。
ホームには綺麗にデザインされた観光列車のような車両が1両とまっていた。
八頭号といい、「1930」という数字は前身の国鉄若桜線が開業した年らしい。
乗り換え時間が短かったので、1日フリー切符は車内で購入。
車内はこんな感じ。やはり観光列車らしいデザインになっていて、テーブルまでついている。
最初は座席がほとんど埋まるくらいの乗客がいたが、その多くは郡家から1駅の八頭高校前で降りていき、残ったのは3〜4人だった。
若桜まで、基本的にはのどかな田園風景が広がっている。
夏の青空と白い雲を背景に、山々と田んぼの緑がよく映える。
終点の若桜駅もレトロで、車内と似たような雰囲気となっていた。
乗ってきた列車では折り返さず、若桜の町を散歩して次の列車を待つ。
若桜は城下町を起源とし、江戸時代には宿場町として栄えたらしい。
明治期に大火があったものの復興し、明治〜昭和30年代の伝統的な建造物群が残されている。
早朝だからか人も車もほとんど通らず、用水路を流れる水のせせらぎが響いていた。屋根に丸い飾りを吊り下げている家が多く見られる。
若桜駅にはカフェもあり、駅の待合室が食事スペースと兼用となっている。
駅の綺麗な装飾を眺めながら美味しくいただいた。
ホームで見つけたポスター。台湾の内灣駅と姉妹駅らしい。
地図で見てみると内灣駅も山間の短い路線の終着駅で、確かに若桜駅と通づるものがある。
帰りはこちらの車両。スズキのオートバイがラッピングされている。
車内は至って普通だが、しっかりクロスシートなのがありがたい。
18きっぷシーズンでも人は少なく、日本の原風景を静かにのんびりと楽しみたい方におすすめの路線である。